最近、出戻り社員が増えてきました。
さほどおおっぴらではないものの、人材不足の波もあり、経験と能力のある人は歓迎される風潮があります。
めでたく出戻りが決まった人は、まず初日に挨拶があるもの。
「なんて挨拶しよう?」
「前に辞めたときのことを考えると、どんな顔をすればいいのか」
そんな風に悩むところですよね。
ここでは、離職していた期間ごとに挨拶の例文をまとめました。
メールで挨拶するときの文面ものせています。
また、出戻り社員特有のトラブルといえば、既存社員との人間関係。
嫌われる態度や、気をつけるべきポイントもまとめました。
これから出戻り社員になる人、または出戻りを検討している人はぜひ参考にしてくださいね。
新たなスタートをいい形で切りましょう!
出戻り入社挨拶例文3選! その1:1年未満で出戻りした場合
1年未満で出戻りした場合は、前回退社時の事情によって、迎え入れる側の心証が異なります。
家庭の事情などやむをえない事情の場合
やむを得ない事情が解消したので戻ってこられた、という比較的前向きな印象があります。
そのため、迎え入れる既存社員のストレスも少ないでしょう。
辞めたタイミングにもよりますが、「仕方がなかったね、でも良かったね」という受け入れ方が大勢です。
転職したが、戻ってきた場合
この場合はどうしても『一度転職したけどうまくいかなくて戻ってきた』という印象が強くなりがち。
挨拶ではことさら謙虚さと心機一転がんばるという姿勢が必要です。
メールの場合は長々と書く必要はありません。
以前勤務していたがまた戻らせていただくのでよろしくお願いします、という内容を丁寧に書けばOKです。
挨拶例文
前回の退職理由がやむを得ない事情の場合
その節は家庭の事情で勤務できなくなり、大変ご迷惑をおかけいたしました。
この度、事情が解消いたしましたところに、再度働く機会をいただくことができ、大変感謝しております。
ご迷惑おかけした分もお返しできるようがんばりますので、どうぞよろしくお願いいたします。
転職後、戻る場合
離職期間を経て再びこちらでお世話になることになり、大変感謝しております。
ご迷惑おかけしたことも大変申し訳なく感じております。
その気持ちを忘れずに、心機一転、会社に貢献してまいります。
どうぞよろしくお願いいたします。
メール例文
以前○○部におりました○○と申します。
この度、ご縁いただき再度こちらで勤務させていただくことになりました。
その節は、大変ご迷惑をおかけいたしました。
その分もお返ししていきたいと思っております。
心機一転がんばりますので、どうかよろしくお願いいたします。
出戻り入社挨拶例文3選! その2:5年未満で出戻りした場合
5年以内の離職の場合、社内に知っている人も多いことでしょう。
でも先輩ヅラは絶対にNG。
数年の間に後輩社員は様々な経験を積み、成長しています。
そのことを忘れないようにしましょう。
挨拶例文
以前○○部におりました○○です。
2年間別の会社におりましたが、ご縁をいただいて再びこちらで働かせていただくことになりました。
2年の間に変化したことも多々あると思います。
過去の経験を活かしつつ、また新人になったつもりで勉強しながらがんばってまいりますので、どうぞよろしくお願いいたします。
メール例文
以前○○部におりました○○と申します。
○年ほど他社におりましたが、縁あって再度こちらで勤務させていただくことになりました。
その節はご迷惑をおかけいたしました。
他社での経験を活かしつつ、また一からがんばるつもりでおりますので、どうぞよろしくお願いいたします。
出戻り入社挨拶例文3選! その3:5年以上離れて出戻りした場合
5年以上離れていた場合は、会社の規模によっては知らない社員も多くいることでしょう。
体制が変わっている点もあるでしょう。
新人のつもりで、ひとつひとつ受け止めていくのがベスト。
そのような謙虚な態度が受け入れ側のハードルを低くします。
ただ、5年以上の間で、出戻り社員にも経験が増えていますよね。
そこについては自分の中に自信を持ちつつも、表立っては謙虚に挨拶しましょう。
自信は業績を出すことで表現できるといいですね。
挨拶例文
この度ご縁があり、本日付けでまたこちらでお世話になることになりました。
何人かは以前から存じ上げる方がいらっしゃるので、心強く感じております。
以前働いていたのは○年前ですので、体制ややり方の変わったところも多いと思います。
また一から覚えてまいりますので、ご指導ご鞭撻のほど、よろしくお願いいたします。
他社での経験を活かしつつ、貢献してまいりたいと思っております。
メール例文
この度中途入社いたしました○○と申します。
以前は○○部に在籍しておりましたが、このたび縁あってまたお世話になることになりました。
この○年の間の変化については、まだ一部ですがお聞きしております。
また一から覚え直してまいりたいと思っておりますので、ご指導ご鞭撻のほど、よろしくお願いいたします。
次の動画でいい所作をチェックしましょう。
参考動画:緊張しない転職初日の挨拶※中途採用・入社向け例文や挨拶メールのポイント
出戻り社員は嫌われる?出戻りだからこそ気をつけたいポイントとは?
出戻り社員は、受け止める側の既存社員にとってはどう映るのでしょうか?
昔のことを知っているから気安く接することができる、と安直に考えるのは危険です。
こわいのは、うっかりとってしまう出戻り社員ならではの態度。
気をつけないと嫌われるパターンがあります。
先輩ヅラをする
上述しましたが、最初の入社年次が上だからと既存の後輩社員に偉そうにするのはNGです。
後輩社員から見れば、
という反発が生まれます。
必要以上に卑屈になることはないですが、わきまえましょう。
昔はよかったと一度目の社員時代のことを言う
世のおじさんが嫌われるセリフに「昔はよかった、それにひきかえ今(の若者)は・・・」がありますよね。
会社の中も同じ。
しかも、途中抜けていた出戻り社員が言えば反感を買うのは必至です。
昔は大変だったと過去について言う
2点目と似ていますが、これは一見「今はいいね」とホメているように見えますね。
でも、今のやり方を見下した態度です。
「昔は大変だったけどそれを私たちはやってきた」という態度は、既存社員にどう映るでしょうか。
「今は楽をしていて良くない」と受け取られかねません。
尊大な態度にとられる危険があります。
また、現状を知らないとバカにもされかねません。
仕事ができない
これは詳しく説明するまでもありません。
と周りは感じるでしょう。
上層部と仲がいいことをアピール
同期入社の中には、順当に出世して管理職になっている人もいるでしょう。
その人たちと同期だからといって、他の社員の前で仲の良さをアピールするのは控えましょう。
反感を買いかねません。
ですが、うまく業務の上で繋ぐことで現場にとっても恩恵があるのも事実。
やり方次第とも言えます。
出戻り社員が嫌われないために人間関係を良好するコツとは?
まずは、初日は職場の人たちに菓子折りを持って行くのがおすすめ。
たかがお菓子、されどお菓子。
個包装で分けやすいものを用意することで、不思議と少し人間関係は円滑になるものです。
万人受けするものを選びましょう。
ただし、職場の特性上、飲食物が歓迎されない場合は控えた方が賢明です。
もといた職場ですから、柔軟に判断していきましょう。
その後、業務において気をつけるのは次のポイントです。
- 謙虚な態度
- 昔のことをひけらかさない
- 真摯な勤務態度
この3点に尽きます。
とにかく、いろんな人がいろんな目で見てきます。
くじけず、気を抜かず、周りに対して謙虚に真摯に対応していきましょう。
そうすれば、出戻り社員も居心地のいい職場を作り上げることができ、転職成功となるはずです。
おすすめの菓子折りを紹介します。
定番
ヨックモック詰め合わせ
コロンバンクッキー詰め合わせ
和風でいろんな年代のいる職場向け
<せんべいの老舗店 京都祗園 萩月>『雅び焼詰め合わせ』(21袋入り)
まとめ
出戻し社員にとって出社初日最初のハードル、挨拶。
どんな姿勢でのぞめばいいかまとめてきました。
- 自分の離職していた期間を念頭において大筋を考える必要あり
- 知っている社員がどの程度いるかによっても内容は変わる
- 先輩ヅラはNG
- 今と昔を比較した発言もNG
- 上層部との仲の良さアピールもNG
- ポイントは『謙虚な態度』『真摯な勤務』で日々送ること
- 初日は社風が許せば菓子折りを
出戻り社員への逆風は多少あるものです。
でも、それを覆すのは自分の態度。
すぐには難しくても、謙虚に真摯に勤めることで、円滑な人間関係は作れるもの。
数年後、やりがいをもって働いている自分をイメージして初日を迎えましょう。
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