演劇やショーを見に行くと、ショーの最中に役者さんやパフォーマーにお札の首飾りやプレゼントを渡す光景を見かけますよね。
外国でいうチップと同じ意味合いを持ちますが、本来の意味や渡し方などに決まりはあるのでしょうか。
ディナーショーや演劇を見に行く予定がありおひねりを渡したいが、どのくらいの金額を、どのように渡せばいいのかわからない、とお困りではありませんか?
この記事では、おひねりについて、本来の意味から相場、渡し方などについてをまとめました。
この記事を読んで、お気に入りの役者やパフォーマーにおひねりを渡して、演劇やショーをより深く楽しみませんか?
一言でおひねりと言っても、お金を紙で包んだものを舞台上に投げたり、お札を役者の胸元に挟んだりと場所によって渡し方や渡すタイミングは違います。
お金以外のものを渡す場合もあります。
では、おひねりのそもそもの意味から渡し方、金額の相場やおひねりを渡す場合の領収書についてまで、具体的に説明していきますね。
【おひねりの作り方(包み方)についてはこちら】

おひねりとは?意味とその起源を知ろう!現代での渡し方は?
そもそもおひねりとは何なのでしょうか。
本来、おひねりとは神仏に供えたり祝儀として渡したりするために、洗米や金銭を紙や半紙に包んだもののことを言います。
演劇などでは、お金を紙で包んでひねったものを、劇の最中や見得を決めたときに投げることを言います。
その起源については諸説ありますが、テレビの普及とともに、たくさんあった演劇場などの娯楽施設が減っていき、日によって出演者よりもお客さんの入りが少ない日もあり、申し訳なく思ったお客さんがチケット代の足しに、と投げ入れたのが始まりと言われています。
現在、こういったおひねりは、地元の素人役者が演じる地歌舞伎などでは今でもよく見られる光景ですが、大衆演劇などでは、お札を花や扇子の形にしたものを役者の襟元にクリップで留めたり、直接渡すのが一般的です。
お金ではなく、着物や扇子、香水などを送ることもあります。
また、劇場前の花輪などの「花輪代」として贈ったり、最近では金額を設定したお花の首飾りやレイを劇場で販売しているところも多いです。
おひねりを渡すタイミングですが、地歌舞伎などでは色とりどりの紙に包んだおひねりを、お目当ての役者が見得を切ったときや見せ場などを見計らって撒きます。
大衆演劇やショーの場合は、ラストは避け、曲と曲の間に渡します。この時、演技やショーの邪魔にならないように最低限の配慮が必要です。
【動画】大衆演劇でおひねりを渡す様子を動画で紹介
おひねりの金額相場情報!ディナーショーではいくらくらい?
おひねりの相場について、歌手やタレントのディナーショーの場合はどうなのでしょうか。
多くの方は1万円札を割り箸に挟んで、服に差し込むことが多いです。
中には、数十万円をお花や扇子の形にしてクリップで服に挟む人もいます。
ただ、お金に余裕がある人以外は、ディナーショーのチケット代にプラスして1万円を出すのはなかなか厳しいですよね。
おひねりは、見た人が「楽しませてくれてありがとう」という気持ちを表すものなので、必ず1万円を渡す必要はなく、千円からでもOKです。
お金ではなく、花束やレイなどを準備して渡すのもよいでしょう。
ちなみに、ディナーショーの場合、食事をするテーブルに割り箸が準備されていることが多く、もしなかった場合も会場にいるスタッフに声をかければ準備してもらえるので、事前に割り箸を準備する必要はなさそうです。
おひねりの金額相場情報!大衆演劇では?話題の純烈は?
では、大衆演劇の場合の相場はどのくらいなのでしょうか。
大衆演劇の場合も、だいたいの相場は1万円ですが、やはりこちらも金額が決まっているわけではなく、必ず渡さなければ失礼になるものでもないので、お目当ての役者さんに渡したい時だけで大丈夫です。
大衆演劇の場合もお金だけではなく、着物や扇子、花の首飾りやレイを渡すこともよくあります。
中には、役者さんの好きな香水やタバコのカートンを渡したり、飲み物などを渡すこともあります。
金額ではなく気持ちが大事なので、金額にこだわる必要はないでしょう。
今話題の純烈についても気になったので、調べてみました。
以前は主にスーパー銭湯で営業をしており、お客さんから1000円~1万円のおひねりをたくさんもらっていたそうです。
それをメンバー全員で分けると、ひとり当たり1万弱くらいだったそうです。
現在のおひねりの収入額は定かではありませんが、熱烈なファンの中には数万円をおひねりとして渡す方もいるので、以前と比べると数十倍、もしかすると数百倍になるかもしれません。
余談ですが、梅沢富美男さんはおひねりだけで年収1千万近く稼いでいたそうですよ。
おひねりで領収書をもらうのは可能?その場合は役者の収入にならない?
おひねりを渡す場合、領収書をもらうことは可能なのでしょうか。
旅館などでは心づけにも領収書を発行してくれるところもあります。
その場合、旅館の名前で発行されていれば個人ではなく旅館の収入になります。
演劇やショーではどうでしょうか。
劇場などでスタッフにお願いすればもらえるかも知れませんが、演劇やショーで領収書を発行してもらったという話は聞いたことがありません。
そもそもおひねりは、お気に入りの役者さんなどに「楽しませてくれてありがとう」「応援してます」という意味をこめて送るものなので、領収書をくださいというのはやはりせこい気がしますよね。
確定申告などのために領収書がほしいという場合は、出金伝票に自分で記録しておけば確定申告の際の証明書類になるので、忘れずに記録しておけば問題ないでしょう。
その役者さんを応援したいのであれば、その人の収入になるように願って渡したいですよね。
まとめ
- おひねりとは、感謝や応援の気持ちを形にしたもの。
- 地歌舞伎では小銭を色とりどりの紙で包んで、役者が見得を決めたときや劇の見せ場で舞台に向かって投げ入れる。
- 大衆演劇やディナーショーでは、曲と曲の間にお札や祝儀袋を服に挟んだり、花の首飾りやレイを役者に渡すのが一般的。
- 大衆演劇やディナーショーでは1万円くらいを渡すことが多いが、金額に決まりはなく、気持ちなので、千円からでもOK
- 演劇やディナーショーの場合、領収書は入手できない可能性が高いので、申告などで必要な場合は、出金伝票に忘れずに記録する
この記事を読んで、演劇やディナーショーをより一層楽しめるといいですね。
コメント