9月になると暑さもマシになってきて旅行が楽しいシーズンではあるものの、一方この時期の旅行で心配なこととして台風がありますよね。
台風が旅行の予定日に直撃して予定していた新幹線が運休になってしまったなんて可能性があり、そうなった場合はどうすればいいのか、払い戻しの方法なども気になります。
ここでは台風のシーズンでもある9月に旅行したい方に向けて、台風で新幹線が運休となってしまった場合の払い戻し方法、旅行中だった場合はホテル料金などがどうなるのかをまとめています。
せっかく旅行が楽しいシーズンでもある9月、旅行はしたいけれど台風の影響が気になるという方はぜひ事前にチェックしておき、旅行を楽しめるようにしていきましょう!
【台風で運休して新幹線が動かない!!運休の基準は?JR東と西によって違う?】
台風が直撃してしまい新幹線が動かなくなったというのは旅行中でなくともテレビなどで見たことがあると思いますが、自分が乗る新幹線が動かなくなった場合は困りますよね。
まず最初に、運休となる基準はどんなものがあるのか、同じ新幹線でもJRの会社によって運休基準が違ったりしているのかをチェックしていきましょう。
台風で運休となるというのは、厳密に言うと強風や大雨が運休の基準を超えてしまったため止まってしまうということです。それぞれの基準を見てみましょう。
強風の場合
強風の場合の基準は新幹線だけではなく通常の電車も基本的には同じように判断されるので、日頃から天気予報などから予想するためにもぜひ知っておいたほうが良いです。
・風速20m/s以上
東北新幹線、上越新幹線…160km/h制限
東海道新幹線…170km/h制限
・風速25m/s以上
山陽新幹線…120km/h制限
その他…70km/h制限
・風速30m/s以上
運休
風速で分けられるとどのくらいの強風かわかりにくいかも知れませんが、25m/sの風は台風並み、「強い台風」となると33m/sとなります。
このように考えると台風が接近した、直撃したなどの理由で新幹線などが運休になる可能性は十分にあり、台風シーズンの場合は注意が必要なんですね。
大雨の場合
大雨で新幹線が運休するというのは強風に比べ遅延・運休の条件は低く、しかしやはり運休の基準は設定されています。
新幹線が大雨で運休となる基準は
・50mm以上の雨
70km/h制限
・55mm以上の雨
山陽新幹線…運休
・60mm以上の雨
東海道新幹線…運休
・100mm以上の雨
九州新幹線…運休
このように設定されていて、東北新幹線・上越新幹線・長野新幹線については運休が想定されていません。
大雨で運休や遅延となる理由としては路面に対する影響が大きく、東海道新幹線の区間は盛り土区間が多いため雨の影響を受けやすいので制限がかかる降水量設定が少なめなんですね。
比較的運休となる可能性が低くはある大雨による運休基準ですが、台風の場合は大雨と強風どちらも重なることになるので油断せず、こまめにチェックするようにしておきましょう。
【台風で運休する可能性はいつわかる?運休決定がくつがえることはあるの?】
台風で運休する場合はそれぞれのJR公式サイトで運行状況を調べることが出来るため、こちらをチェックすれば分かります。
yahoo路線情報などでも運休情報を調べることは可能なので、公式サイトがアクセス過多などで重い場合は様々な路線をチェックできるこういったサイトもチェックしましょう。
電話で尋ねることももちろん可能ですが同じように考えている方も多い、駅員さんも対応に追われているため、どうしても他に手段がない場合を除いては避けておいたほうが良いですね。
また運休とまとめていっても公式サイトなどをチェックすると分かりますが、厳密には以下の状態に分けられるので把握しておきましょう。
運転見合わせ…待機状態のこと
基本的に運休決定がされた場合は覆されることはありませんが、「運転見合わせ」となっている場合はそもそも運休とは厳密には違います。
運転見合わせの場合はあくまで待機であり安全が確認されれば運転が再開される可能性もあるので、気づかずに「新幹線が止まった!」と判断してしまわないようにしてくださいね。
【台風で運休が決定して新幹線が動かない!ホテル延泊代金はJRが払ってくれる?】
台風で運休してしまった結果新幹線に乗れず旅行先から帰れなくなってしまった場合は、ホテルなどを延泊して泊まるしかありません。
これは想定していなかった出費になるし新幹線が動かなかったことが原因なんだからJRがホテル代を支払ってくるんだろうかと考えることもありますよね。
旅行の出発日に新幹線が運休になってしまい旅行先に行けずホテルをキャンセルしなければならなくなった場合にかかるキャンセル費用についても同様です。
しかし残念ながらJR各社がきっぷ購入によって生じた責任は「目的地までの運搬」であり、それ以外の部分……旅行に関わるホテル代などの費用については補償はされません。
新幹線が運休になった理由が台風の場合はJR各社に問題はなく「不可抗力」になるので、ホテル延泊代などの補償はないことを知っておきましょう。
【台風で運休した場合に新幹線費用の払い戻しはどうする?手続き方法は?】
きっぷをまだ買っていなかった場合はともかく、きっぷをすでに購入してしまったあとで運休が決定してしまった場合、払い戻し方法についても迷ってしまうかもしれません。
乗車をやめることになった場合は手数料なしで全額(特急料金・運賃)の払い戻しが可能で、運休した翌日から1年以内に駅で切符を提示することによって払い戻してもらえます。
しかしこれが自由席券ですでに電車が動いている場合は後続の電車に乗らなければならないので注意しておきましょう。
後続の列車に乗車して指定席券を持っていた場合は無料で変更が可能ですが、指定席が万が一埋まっていた場合は自由席を利用することになってしまいます。
この場合は特急券の半額が返金されるものの乗る前に駅員さんや車掌さんに申し出た場合に限るという条件があるので注意しておきましょう。
窓口購入のきっぷの場合は通常時1回しか変更ができないルールとなっていますが、運休が関わった場合は何度でも無料で変更ができることも覚えておくと便利ですね。
これが個人ではなくツアーなどを利用していた場合は「それぞれのツアーの契約次第」ということになり、旅行会社やツアーによって返金などの対応が変わります。
後から「そんなこと知らなかった!」とならないよう申込みをする際に必ず確認しておき、分からないことがあったら旅行会社に問い合わせるようにしておきましょう。
またきっぷを直接購入していた場合はみどりの窓口などで払い戻しや変更の手続きが必要ですが、インターネット予約の場合は自動処理、または同じようにサイトから処理することも可能です。
エクスプレス予約の場合は登録したメールアドレスに案内メールが届くようになっているので、それに従って対処していけば問題ありません。
【台風で運休して会社に戻れない!その場合は有休扱いになるの?】
旅行を楽しんで帰る際の新幹線が運休してしまい帰れなくなった結果、次の日の会社に出社できなくなった……こんな場合はどうしても焦りますし、どのような休みになるのかも気になります。
基本的に会社側から見ると単純に「労働者からの労働」がありませんのでその期間の賃金を支払う必要がなく、そのままでは欠勤扱いとなってしまうことが多いです。
台風による新幹線の運休の責任はもちろん会社にはなく、ただ「出勤日に会社に来れなかった」という事実があるだけなんですね。
会社には「台風のために新幹線が運休になり一日帰るのが遅れてしまい、出社できませんでした」と正直に言うしかありませんし、下手な言い訳は逆効果になることも多いです。
もちろんこれで終わってしまっては困るので、基本的に出来る対策としては以下のようなものがあります。
有給休暇に振り替えてもらう
多くの場合は有給休暇に振り替えてもらうことになりますが、この場合は会社の許可を得る、また有給の事後振替の規定がある場合は会社での手続きを行う必要があります。
振替手続きに運休の証明書が必要になる場合もあるので、旅行に行く前に会社の規定を確認しておき、必要な書類を用意しておけると良いですね。
現場待機の命令を出してもらう
これは個人的な旅行ではなく出張などが理由で出かけ戻れなくなった場合にしか使えない方法ですが、会社から待機命令が出たという状態であれば休業手当を取得することも可能です。
【新幹線が台風で大幅なダイヤの乱れ!その場合の払い戻しは?変更は可能?】
運休とまではならなかったものの台風のために大幅にダイヤが乱れ、途中で旅行を諦めて引き返すことになった……なんてこともあります。
このような場合の払い戻しや変更方法についても事前に知っておくと慌てずに済みますので、ダイヤが乱れた場合の手続きもチェックしておくと安心です。
まず最初に遅延した場合の基本として、「到着地に2時間以上遅れた場合」は特急券の払い戻しが可能になるので、これは覚えておきましょう!
目的地への途中で運休となった
運休の場合は運行がそもそもストップしてしまうので、運休になった新幹線の特急料金は全額払い戻してもらえます。
旅行を中止し帰る場合は乗車しなかった区間の乗車券も払い戻してもらえるので、止まってしまった駅で払い戻し手続き、急ぐ場合も払い戻し請求の証明をもらっておきましょう。
注意点として、以下の短い区間については「新幹線特急料金差額のみの返金」となるのでご注意ください。
・大阪~新大阪
・東京、上野~大宮
・東京~上野
遅延によって目的の新幹線に乗れなかった場合は後続の新幹線に乗車することが可能ですが、基本的に遅延などで困った場合は必ず駅の窓口で相談してください。
払い戻しや席の有無、違う新幹線の変更など自主的に判断してしまうと補償がなくなることもあり、現在の状況を伝え対処して貰う方法をおすすめします!
【台風で新幹線がストップ!車中泊になった場合はどうなるの?】
台風で新幹線が運休となり、身動きが取れないレベルとなった結果車中泊……めったにないかもしれませんが、このような可能性ももちろんあります。
身動きが取れなければそのまま車中泊となるのは仕方がありませんが、その際に気になるポイントも確認しておきましょう。
毛布は?
車中泊となった場合夜は肌寒くなる可能性もあり毛布が欲しい場合もありますが、残念ながら毛布を配ってくれるようなサービスは基本的にありません。
しかしグリーン車には用意されていることもあり余っていれば融通してくれることもあるので、一度車掌さんや駅員さんに相談してみましょう。
食事は?
食事は車内販売のみという可能性もありすぐになくなってしまうので、台風の際心配だけど乗っておきたい……という場合は食べ物や飲み物を事前に用意しておくと安心かもしれません。
また駅に停車している場合はキヨスクなどが一晩中営業してくれることもあるので、少しでもこういった場所を探してみましょう。
携帯のバッテリーは?
こればかりは充電コンセントがある車両に乗っていればともかく、そうでない場合は切れても仕方がありません。
食事と同様キヨスクが開いていた場合はモバイルバッテリーが販売されている可能性もあるので、確認してみるのはありですね。
また車中泊となった場合の払い戻しなどは基本的に他の条件と変わらず、時間がかかっても目的地まで到達した場合は「きっぷ分乗車した」ということになります。
引き返す場合や他の輸送手段を使う場合は払い戻しが可能になる場合もあるので、一度駅員さんに相談してみましょう。
【まとめ】
台風で新幹線が運休や遅延となった場合の対策、払い戻し方法!ホテル延泊することになった際の知っておきたいことなどまとめ!
2:「運休」「運転見合わせ」の違いに注意!運休となった場合は覆ることはないが運転見合わせの場合は運行可能になれば再開される
3:新幹線の運休による影響でのホテル延泊代やキャンセル代については補償されないので注意、事前の準備が大切
4:払い戻し方法についてはきっぷを購入した場合は窓口に、インターネット予約などの場合はサイトや届くメールから判断しよう
5:台風が原因で運休し帰れなくなった結果次の日会社を休むことになった場合基本的に「欠勤扱い」に、有休振替などあればルールに従って処理しよう
6:遅延した場合は2時間以上の遅れで特急券の払い戻しが可能、変更や乗り換えなどは駅員さんや窓口で相談しよう
7:車中泊となった場合は食事や毛布が配られることは基本的にないと思っておき、事前に台風情報をチェックして準備をしておくと安心
台風で運休した場合は「自分のせいじゃないのに帰れない」などついイライラしてしまうかもしれませんが、一方台風はJR各社のせいでももちろんありません。
イライラしたり駅員さんに当たっても何も解決しないので、払い戻しや予約の変更など、落ち着いて対処していきましょう!
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