初盆とは亡くなった方が四十九日を過ぎて初めて迎えるお盆のことであり、「新盆」と言うこともあります。故人がはじめて帰ってくることになる大切なお盆で、お招きされた場合はなるべく欠席しないで参加するのがマナーです。
とはいえどうしても都合がつけられなく初盆を欠席しないといけない場合ももちろんあり、そうなると失礼のないように初盆の欠席を手紙などで伝えなければなりません。
ここでは初盆に招かれたけれど欠席しなければならなくなった方へ、マナーに沿った手紙の文例、そして香典やお供えの欠席時のマナーについてまとめています。
初盆に招かれたものの欠席しなければならなくなった場合に知っておきたい手紙・香典・お供えのマナーを、ここでチェックしていきましょう!
【初盆を欠席する時の手紙の文例まとめ!】
初盆は四十九日が過ぎたあと初めて迎えるお盆のことであり、初盆の法要はたった1回だけの特別な行事になります。どうしても都合がつかずに欠席する場合の手紙の文例を紹介するので、ぜひ参考にしてみてください。
◎参考例1
拝啓
梅雨明けからいよいよ本格的な暑さが続いておりますが、いかがお過ごしでしょうか。今年は○○さん(初盆を迎える方の名前)の初盆になり、○○日に法要を執り行う旨を承っております。
あいにく○○○○で都合がつかずお伺いすることができないため、気持ちだけですがお送りさせていただきましたので、どうぞお供えくださいませ。
まだしばらく厳しい暑さが続きます。
くれぐれもご自愛くださいませ。敬具
◎参考例2
拝啓
暑さ厳しき折柄、皆様におかれましてはいかがお過ごしでしょうか。生前お世話になりました○○様のご法要に参列させていただきたかったのですが、あいにく当日は○○○○のため、お参りに伺うことができません。
かねがねご仏前にお参りしたいと存じていましたが、大変残念です。気持ちばかりですが御香料を同封させていただきましたので、どうぞご仏前にお供えくださいますようお願い申し上げます。
末筆ながら、皆様のご健康・ご多幸をお祈り申し上げます。
敬具
◎参考例3
拝啓
暑さ厳しき折柄、皆様におかれましてはいかがお過ごしでしょうか。○○様におかれましては初盆を迎え法要を執り行う旨を承っておりますが、法要当日が○○〇〇であるため、残念ながらお伺いすることができません。
遠方より合掌させていただきたいと存じます。気持ちばかりですが御香料を同封させていただきましたので、どうぞご仏前にお供えくださいますよう、お願い申し上げます。
時節柄夏負けなどなさらないよう、ご自愛のほどお祈り申し上げます。敬具
手紙を書く時のポイント
いずれの参考例の場合も大切なのは「明確に行けない理由をしっかり書くこと」で、お悔やみの言葉などを添えてお詫びの手紙とします。
行けない理由は
・こどもの面倒
・親の介護
・仕事
など様々ですが、いずれにしても欠礼する理由をきちんと書くことがお詫びの手紙のマナーなので気をつけましょう。
手紙はできれば直接訪問して香典を手渡しお詫びをするのが一番ですが、遠方や仕事の場合はなかなか難しいですよね。香典を送ることになるので手紙の送り方としても現金書留になり、もし電話でお招きされていた場合は電話でも欠席を伝えておきましょう。
いずれにしても連絡は遅くなるよりは早いほうがよく、電話連絡をしたとしても初盆の一週間前には相手方に手紙が届くようにしておくのがおすすめです。基本的に、相手にお招きされた場合と同じ方法であればメールなどでもマナー違反にはなりません。
手書きの手紙をいただいたのに電話やメールのみで済ませるなどの方法で済ますのはマナー違反になるので同じ方法で返し、香典などを現金書留でお詫びの手紙と一緒に送りましょう。
【初盆を欠席する時の香典はどうする?相場は?】
初盆を欠席する場合の香典について「そもそも参列しないのに香典が必要なの?」という思ってしまう方もいらっしゃいますが、「気持ちを伝える」という意味で香典は用意しておきたいところです。
欠席する場合にも香典を用意するのがマナーであり、初盆の法要に行けない場合の香典の相場としては5,000~10,000円を目安にしてください。
お供え物も送付する場合はこの金額よりも少なくても良いのですが、近親者の場合は相場より高く包むこともあるので、年長者に確認しておくと安心できます。
香典は不祝儀袋に入れますが、注意点として袋は藍銀・双銀・白黄などの結び切り、さらに1万円にならない場合は水引が印刷されてある袋を用意します。これは「袋だけ立派な香典を渡すのは失礼にあたる」という理由からのルールですが、一般的には一万円以上でも印刷されている不祝儀袋を使うことも多いです。
初盆の場合は薄墨ではなく普通の墨の筆ペンもしくは毛筆で記入し、上段に「御供物料」(お供え物に利用してもらうという意味)を書きます。「ご仏前」など書くよりも「御供物料」としたほうが無難であり間違いないので、「御供物料」と書くようにしておきましょう。
下段に自分の名前をフルネームで書きますが、なぜフルネームかというと、親戚が集まる場合は同姓が多いからです。受け取る管理側が分かりやすいように、管理しやすいようにという理由でフルネームがおすすめなので、ぜひ覚えておいてくださいね。
【初盆を欠席する時のお供えの相場は?人気の品物は?】
初盆を欠席する場合に手紙や香典を送るのはもちろん、お供えも一緒に送りたい場合もありますよね。お供え物を送る場合は、相手が慌ただしくなってしまわないよう一週間前から前日までに届くように送り、事前に連絡も入れておくと安心です。
お供え物の相場は3,000~5,000円ほどですが、こちらも香典同様地域や故人との関連性によって変わるので、事前に年長者と相談できると良いですね。
以下におすすめの人気のお供え物を紹介するので、ぜひ相場や関係性など合わせて参考にしてみてください。
◎果物詰め合わせ
商品サイト:
果物の詰め合わせは初盆のお供え物としても人気が高くおすすめですが、もちろん先方に事前に伝え、万が一重なってしまうことがないように注意しておきましょう。
◎ブリザードフラワー
商品サイト:
ブリザードフラワーもお供え物としては定番の人気アイテムで、こちらの商品はLEDライト入りでふわりと明かりが灯り、キャンドルのような優しいお供え物で人気です。
◎和菓子詰め合わせ
商品サイト:
初盆のお供え物としてこれまた定番人気の和菓子の詰め合わせで、こちらも事前に重なることがないか、迷惑にならないか事前にチェックしておけると安心です。
【新盆を欠席した場合に別日に訪問する必要はある?】
初盆を欠席しなければならないけれど別の日なら訪問できるという場合、やはり香典を持参して訪問し、手渡しできれば一番です。もちろん別の日なら大丈夫であるという意思を伝え、先方の都合も合うなら訪問し、初盆を欠席するお詫びと共に香典を渡しましょう。
逆にお盆を過ぎてしまう場合は事前にしっかり当日参列できない旨を伝え、香典やお供え物も送ります。その上でこの日なら行けるという日があれば相談し、可能であれば訪問したほうが気持ちも伝わりますね。
初盆に参列するのではないので服装はそこまで気を遣わなくとも基本的には問題ありませんが、やはり黒を基本とした服装を意識しておきましょう。
【まとめ】
初盆をどうしても欠席しなければならない際に送る手紙・香典・お供えマナーのポイントまとめ!
1:初盆を欠席する際の手紙で大切なのは「行けない理由を明確に伝えること」
2:初盆を欠席する場合の香典の相場は5,000~10,000円程度、ただし故人との関係性にもよるので注意
3:お供えの相場は3,000円~5,000円ほど、お供え物も故人との関係性によって変わるので相談が大切
4:別の日に訪問できるのであれば直接香典などを訪問して手渡し、初盆の法要に行けないお詫びを伝えること
最も大切なのは故人を偲ぶ気持ちであり、初盆にいけない場合も気持ちをしっかり伝えれば身内の方も喜んでくださいます。気持ちをしっかり伝えるために知っておきたいのが手紙のマナーなどになるので、事前に把握し、気持ちを伝えていきましょう!