物を投げる子供の心理は?小学生で気に食わないと物を投げるのは病気?

耳をふさいで叫ぶ女の子

小学生の頃まで私はよく物を投げていました。

そしてきまって、「物に当たるな!」と怒られます。

「物に当たらないなら、この怒りはどうすればいいの?」と、不快に思っていたのを覚えています。

あの頃は、どうして物を投げたくなるのか理由がわかりませんでした。

分からないまま時は過ぎ、気持ちを理解してもらえないという悲しみと、怒られた記憶だけが積み重なっていきました。

大人になってから心の状態に興味を持ち、心理学を学んだことで、私はどうして物を投げていたのか、知りたかったその理由を知ることが出来ました。

子供が物を投げるには、理由と原因があります。

ここでは、物を投げる子供の心の状態を解説し、そうした子供にどう対処したらいいかをお伝えします。

物を投げる小学生の子供の心理は?

苦い顔をする子供

2歳くらいから始まるイヤイヤ期に物を投げる時とは違い、小学生ともなると力もつくので、物を投げたことで家電製品が壊れ、窓は割れ、壁には穴が…なんてことになったら目も当てられませんね。

どうして子供が、物を投げたり、壊したりするのでしょうか。

実は、子供が物を投げたり壊したりするのは、“自己防衛”のためです。

何から自分を守ろうとしているのかというと、自分の中にある“罪悪感”からです。

「うちの子が罪悪感なんて感じているようにはとても見えない!」と、思われる親御さんもいらっしゃるかもしれません。

ただ子供本人も、罪悪感は無意識に感じている事がほとんどなので、それが表に出る事はありません。

自分を壊してしまいたくなるほどの罪悪感があると、それが怒りを生み、怒りが外側の行動として出るのが物を投げたり壊したりすることです。

投げて傷つける物は、自分の代わり身です。

物を傷つけると同時に、子供は自分自身を傷つけています。

罪悪感から生まれる怒りが内側に向いた場合は、自傷行為といった自分を傷つける行動に向かいやすくなります。

そうならないように、なんとかしたいですね。

物を投げているうちは

「まだこの子には自分を守ろうとする意志がある」

と考え、今のうちに子供の罪悪感を癒す手助けをしましょう。

物を投げる小学生の子供に親としてどのように対処すべき?

いろいろな表情の黄色いボール

物を投げるのは、子供は自分の中でわき上がる怒りを自身に向けて自分を傷つけないようにする自己防衛のためというお話をしました。

自分を傷つけるほどの怒りがわく原因となっているのは“罪悪感”です。

罪悪感が癒されれば、子供の中に自分を傷つけるほどの怒りがわくのを無くせるため、子供は物を投げなくなります。

では親として、子供の罪悪感を癒すために何が出来るでしょうか。

実は、一度生じた罪悪感を癒せるのは本人にしかできません。

親が出来ることは、“見守ること”です。

「え、それだけ?何か出来ることはないの?励ましたり、抱きしめたり、叱ったりとか。」

という声が聞こえてきそうですが、この“見守る”という事が正しく出来るようになると、子供は自分を信頼し、親との絆も深まります。

ですが、この“見守る”という事がなかなか出来ない親御さんもいます。

“見守る”ことをすると、親自身が抱いている“罪悪感”や“劣等感”や自分に対する“無価値感”と向き合う事になります。

それは、人によってはとても辛いことです。

でも、子供を通して自分と向き合う事で自分の中にある“罪悪感”や“劣等感”や“無価値感”が癒されていきます。

子供は、親の状態を敏感に感じ取るものです。

あなたの中にある消化しきれていない感情たちが癒されることで、子供も無意識にそれを感じ取ります。

いつもとは違う親の状態に、子供は素直に向き合うようになります。

自分が癒されると、周りが変わります。

誰より自分自身が変わります。

いつもより笑う事が多くなったり、表情が優しくなったり、素直になったり、景色が明るく見えるという人もいます。

無意識の部分で表現している自分というものは、自分では気づかなくても周りに影響を与えているものです。

それでは、子供を“見守る”にはどうすればいいのか、具体例をあげながらお話ししていきます。

物を投げる子供へ有効な声掛けとは?

石段に座っている子供

子供が物を投げたら、とっさに何か反応しなくてはいけないと思い、怒ったり、叱ったり、がっかりしたりしていませんか?

子供の行動に“反応”すると、子供はその反応を求めてしまうので、行動が収まるどころかだんだんと激しくなっていくこともあります。

小学生になって物を投げる子供への有効な声かけはありません。

声かけよりも、行動での意思表示が有効です。

そこでさっそく「私はあなたの事を見ているよ」という事が伝わる“見守る”を実践してみましょう。

どのように見守るか、子供が物を投げた時の例にそって解説していきます。

子供が急に怒って物を投げたとき

「また始まった!」と思うかもしれませんね。

ここでは、子供の様子を見ていましょう。

どんな表情をしていますか?

投げた後、こちらを気にしてみてきましたか?

投げた後の様子もしばらく見ていましょう。

そして、子供の事を見守るのと同時に自分の心を感じていきます。

子供が物を投げたのを音で知ったとき、あなたはどう感じましたか?

子供が物を投げたのを目で見たとき、あなたはどう感じましたか?

不安な気持ちですか?辛い感じですか?怒りがわいていますか?

投げた後の子供の様子を見て、あなたはどんな感覚を体験していますか?

怒りで震える感じ、のどが詰まる感じ、鼓動が早くなる、頭が痛む、体がこわばる、汗が出てくる。どんな感覚でしょうか?

よく感じてみて下さい。

物を投げ終わった子供を見て、あなたは何かしなければいけないと思っていますか?

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