みなさんは職場の人と喧嘩をしてしまった経験はありますか?
上司、先輩、同僚、後輩。
職場にはさまざまな立場、価値観を持った人がいます。
なかには、理不尽な人や「イラっ」とすることを言う人もいるでしょう。
職場ではそういった人たちともうまく付き合っていかなくてはなりません。
ですが、普段は我慢できていても積り積もったものが爆発してしまったり、ついカッとなって余計な一言をいってしまったしまったり…
会社は毎日行くところですから、職場の人と喧嘩をしてしまうと揉めたあとでも顔を合わせなければならず、気まずい思いをします。
席が近ければ気になって仕事にも集中できないかもしれません。
できれば喧嘩は避けたいものですが、今こちらを読まれているということは、もう喧嘩してしまい、気まずい思いをしている…という方もいるかもしれません。
ここでは職場の人と喧嘩をしてしまい、「気まずい」、「どうしよう」と悩んでいる方に関係を修復するためにはどうすればいいのかご紹介していきます。
悩んでないで、まずはやれることからやってみましょう!
職場で喧嘩をしてしまって気まずい!意外と多い職場での喧嘩事情
そもそも喧嘩とは?
喧嘩とは互いに相手に対する怒りの感情を込めた言葉を言い合うことや腕力をぶつけ合うことを言います。
冷静な状態ではないため、相手に対して言い過ぎてしまったり、言ってはいけない言葉を言ってしまい、プライドや心を傷つけてしまうこともあります。
職場で喧嘩になってしまうのはどういったケースが多いのでしょうか?
誰と誰が喧嘩?喧嘩の理由は?
喧嘩に発展してしまう4つのケースをご紹介します。
ケース① 仕事における報連相(報告・連絡・相談)の言った言わないのやりとり
例えば、上司が部下に指示を出したつもりが、指示を受けた側に正しく伝わっていなかった、または違った解釈をしていた場合。
それが原因でなにかトラブルが起こってしまうと、責任の所在がどこにあるのかになり、言った言わないの喧嘩になるケースです。
上司と部下だけでなく、ペアやチームを組んで仕事をしている同僚、先輩後輩、誰とでも起こりうる仕事上でいちばん多い喧嘩の理由です。
ケース② 相手の言葉づかいや言い方にカチンとくる
多忙による疲労などから心に余裕がなく、イライラしているとつい口調がきつくなったり攻撃的な言い方になってしまいます。
そして相手の怒りスイッチを押してしまい、喧嘩になるケースです。
こちらも喧嘩の理由としては誰とでも起こりうるのではないでしょうか。
ケース③ 男女関係によるもの
大の大人が職場で男女間のいざこざで喧嘩なんて…と思うかもしれませんが、男女間のことになると逆恨み的な感情を持ってしまい、異性に対してよりも同性に対して怒りが募り、喧嘩に発展するケースも意外とあります。
ケース④ 理不尽な対応や仕事の押し付けに不満爆発
成功は自分の手柄、自分のミスは人のせい。「これやっといて」の一言で仕事を押し付け、自分は周りと楽しそうにおしゃべり。
こんな上司や先輩に怒りを感じて不満が爆発してしまうケースもあります。
喧嘩の原因はさまざまですが、喧嘩を長く引きづって良いことはひとつもありません。
本人同士もが気まずい思いをしますし、周りにも変な気を使わせてしまいます。
たとえ納得がいかなくても早めに解決するのが賢明です!
職場で喧嘩をしてしまって気まずい!関係修復の方法は?相手別の謝り方、伝え方、タイミング、仲を取り持ってもらう方法
喧嘩の相手がだれであっても、「タイミング・謝り方・伝え方」これは謝罪の基本です。
ほとんどの場合はこの3つを誠意を持ってすれば、関係修復はできます。
謝罪の基本
タイミング
相手がだれであれ早めに謝りましょう!
「自分から謝りたくない」と思う人も多いでしょうが、時間が経てば経つほど謝るタイミングを失います。
理想は翌日の朝。
一晩立ってあなたも相手も冷静に喧嘩の状況を判断できるようになっているでしょう。
ですが、相手が明らかに忙しくしているときに謝罪に行っても、せっかくの謝罪も「迷惑」と捉えられてしまったり、受け取る余裕がないかもしれません。
相手に聞いてもらえそうなタイミングを見計らうことも大切です。
謝り方
自分に非があればもちろん、そうでなくても「昨日は喧嘩になってしまってすみません」と喧嘩をしてしまったことについてのみ謝るだけでもいいです。
そして、先に謝ることも重要です。
先に謝ることで「反省している」「あなたと仲直りがしたい」と誠意を見せることができるからです。
伝え方
自分に非があれば、まずはそのことについて謝罪する。
そのうえで相手の言い分を聞き、自分が怒ってしまった理由や反省の気持ちを伝えます。
「自分は悪くない」という気持ちを持っていては、言葉の節々や態度にでてしまいます。
それでは話している最中に相手の怒りを再燃させてしまうかもしれません。
話しながら怒りが湧いてきても絶対に抑えてください。
すぐに謝る、自分の非を認めて誠意ある態度で謝罪することが大切です。
ですが、なかにはものすごく怒らせてしまったり、怒らせた相手が悪かったり自分だけでは解決できない場合もあるでしょう。
ここでは、どうしても自分では解決できないときに仲を取り持ってもらう方法、関係修復をよりしやすくするポイントを相手別にご紹介していきます。
仲を取り持ってもらう方法
同年代の同僚の場合
同僚には同性も異性もいるでしょう。
喧嘩の相手が男性であれば、ついカッとなって激しい言い争いになることもあるかもしれません。
怒りが収まらず、冷戦状態が続く場合は、共通の同僚や先輩に仲を取り持ってもらうのがいいでしょう。
飲みの席を設けてもらい、お互いの本音を話し合いましょう。
大なり小なり、みな自分の信念や考えのもとで仕事をしています。
男性の場合はその相違によって喧嘩に発展することが多いので、その行き違いの理由がわかり、納得できれば解決する場合がほとんどです。
関係修復ができたあと、「俺たちなんでこんなことで喧嘩してたんだろうな」などと笑いながら美味しいお酒が飲めるでしょう。
「俺たち」と使うことで喧嘩はどちらか一方が悪いのではなく、「2人に原因があり仲直りできた」、という形で締めくくれます。
「雨降って地固まる」です。
相手が女性の場合
女性は感情的になりやすいので、女性が悪いとしても頭ごなしに責め立てると被害者的な気持ちになり、「あなたが悪い」と反感を買ってしまいます。
そうなると、もうなにを言っても聞き入れてもらえません。
そのような場合は人を頼りましょう。
仲を取り持ってもらう相手は男性よりも女性がいいです。
まず、相手の女性の話を聞いてもらい、そのうえで「でもね」とあなたが反省していることや、関係修復を願っていることを伝えてもらいましょう。
女性は気持ちを分かってくれる人に心を開きやすいです。
仲を取り持ってもらう女性に「あなたの言い分もわかるけど、でも男性も反省してるし、仲直りしてあげたら?」などの流れで関係修復に持っていってもらいましょう。
下手にでているようで悔しいかもしれませんが、男性と女性では脳の仕組みが違うので、ここはグッと我慢して関係修復のチャンスを逃さないようにしましょう。
女性と関係修復をするには「耐える」、「非難しない」が大切です。
職種にもよると思いますが、女性は男性の仕事のサポートをしてくれることが多いので、長引かせたりこじらせると自分の仕事にも支障がでてしまいます。
納得いかない気持ちもあるかもしれませんが、今後の仕事のことを考えれば、賢い選択と思いましょう。
また、女性には謝罪の際にちょっとしたお菓子を添えると、好意的に受け入れてもらえますよ!
先輩の場合
先輩はあなたに仕事を教えてくれたり、アドバイスや相談にのってくれる相手です。
ですが、一方で先輩というだけで理不尽なことを言ってきたり、八つ当たりされてしまうこともあるでしょう。
喧嘩の原因が相手にあったとしても、目上の人に対し喧嘩になってしまったことは自分にも非があります。
自分で解決できないときは他の先輩を頼りましょう。
飲みの席を設けてもらうなどして、「こいつも反省してるんだから許してやれよ」と先輩を立てて関係修復に持っていってもらいましょう。
相手がどんな人物であれ、先輩は先輩です。
社会人として自分の立場をわきまえ、礼儀を忘れないことが大切です。
そうすれば、意見を言っても受け入れてもらえますし、喧嘩に発展することは防げます。
後輩の場合
人に教えるのって難しいですよね。
素直で自分を慕ってくれる後輩はかわいい存在ですが、注意しても聞かない、ミスばかりする後輩には頭を悩ませたり、注意の仕方などから喧嘩へ発展してしまうこともあるでしょう。
どれだけ生意気であっても、先輩の立場であれば怒りを抑えられなかったことは反省すべきでしょう。
「2人で飲みに行こう」と誘うのもありですが、自分が冷静でいられる自信がない場合は同僚に同席してもらうのがいいでしょう。
後輩も先輩と2人じゃ気まずいけど、3人なら、と受け入れてくれやすくなります。
話し合いでは、自分は「ここに怒った」などと具体的に説明しましょう。
そして後輩にも何に腹が立ったのか聞きましょう。
お互いに理解しあえれば、「じゃあ次からはこうしよう」と関係修復に繋がります。
後輩にも自分なりの考えがあるはずです。
経験を積んだ自分の意見が正しいと思っても、後輩の意見も聞き、尊重してあげるのが大切です。
自分にはなかった考えや発想を聞くことが出来たりするので、意外と勉強になったりしますよ!
上司の場合
上司との喧嘩はいちばん厄介です。
上司に目をつけられては、なにかとやりにくいですし、下手をすれば、違う部署に異動させられたり、仕事を任せてもらえなくなったりしてしまいます。
100パーセント上司が悪くても、謝るのは部下からです。
社会人として喧嘩の理由がなんであれ、自分を守るためにも頭を下げにいきましょう。
ただ、どうしても相手が怖い上司だったり、ひとりで謝りに行く勇気がなければ先輩に頼んで一緒に謝りに行ってもらいましょう。
まずは上司の目を見て「申し訳ございませんでした」と頭を下げましょう。
ここで言い訳をしてしまうと、「自分は悪くないと思っているのか」と捉えられてしまうので、余計なことは言わず、謝罪のみの言葉を伝えましょう。
いい上司ならここで「俺も言い過ぎた」「悪かった」と歩み寄ってくれるでしょう。
しかし、なかには喧嘩の理由を蒸し返してきたり、クドクド言ってくる嫌な上司もいるでしょう。
その場合は言い返したりせず、なにを言われても「はい、すみません」、「気をつけます」と大人しく聞きましょう。
言い返したくても、イライラしても我慢です!
「しっかり話を聞いて反省しています」という態度を示すことが大切です。
さて、謝罪の基本、相手別の対応をお伝えしてきました。
なかには、面と向かっては気まずいからメールで謝罪しようと考える人もいるかもしれませんが、「誠意が見えない」、「本当に悪いと思っているのか?」と受け取られてしまうかもしれません。
対面であれば、あなたの反省の表情や声色で、謝罪の言葉 +「反省している態度」が伝わり、関係修復がしやすくなくなります。
謝罪の際は対面での謝罪をおすすめします。
ヤバい!相手の怒りが収まらない・・・ どうする?
謝罪に行っても無視。メールをしても無視。
このように相手の怒りが収まらず、話すらできない状況であれば関係修復は非常に難しいです。
そのような場合の対処法を具体的に紹介します。
謝っても無視される。相手の怒りが収まらないときの対処法!
一度謝ったなら、あとは普段通り接する
謝罪を受け入れてもらえなくても、仕事に支障をきたすようなことは相手もしないでしょう。
だったらあなたは普段通りに接しましょう。
無視されても明るく挨拶する、思いやりのある行動をしていれば、相手もだんだん後ろめたい気持ちになってきて、「こっちこそごめん」と歩み寄ってきてくれるでしょう。
「無視してくるからこっちも無視」はダメです!!
距離をおく
謝罪したのに無視。いつまでたっても怒っている。人格を疑いませんか?
だって大の大人ですよ?しかもプライベートの友だちではなく、職場の人です。
たとえ怒りが残っていても謝罪されたら表面上だけでも受け入れるのが社会人としてのマナーです。
そういう人に何度も謝罪し許してもらえたとしても、そのあともずっと気を使い続けなければならない力関係になってしまいます。
だったらほっとくのがいちばんです。
周りだって「ネチネチした人」、「器の小さい人」とあなた寄りになってくれるでしょう。
時間をおく
謝罪は早ければ早いほどいいとお伝えしてきましたが、なかには翌日になっても冷静になれない人もいるでしょう。
怒らせた側としては、早く謝罪してスッキリしたい気持ちがあるかもしれませんが、相手は今回の喧嘩を冷静に見つめ直す時間がほしいと思っているかもしれません。
あなたが今後もその相手と良好な関係を続けたいのであれば、「仲直りがしたいので、話す機会が欲しい」、「そういう気持ちになったら教えてほしい」と相手にゆだねてみましょう。
ここまでお伝えしてきて思うこと。
それは、喧嘩をしてしまうと労力を使う、あとのフォローが大変、下手したら相手との信頼関係を失う…
職場で喧嘩はするものではない!!ということ。
では、どうしたら感情を抑えられ、喧嘩を回避できるのか?
怒りっぽいあなたへ。職場で喧嘩しないために
みなさん、「アンガーマネジメント」って聞いたことありますか?
アンガーマネジメントとは怒りの感情のコントロールするスキル。
怒ることがダメだということではなく、ちょっとしたことでイライラせず、怒りと上手に付き合うための心理トレーニングのことを言います。
「怒り」の感情が上手くコントロールできずに喧嘩に発展してしまうことが多いので、アンガーマネジメントをマスターしていれば、人間関係のストレスやイライラして仕事に集中できないなどの問題を回避することができるのです。
アンガーマネジメントのポイントは2つ
- 自分の「怒り」のタイプを知り、イライラの傾向を理解する
- 怒りを感じても外に出さない方法を知る
まずは自分の「怒り」のタイプを診断しましょう。
怒りのタイプがわかれば「怒るポイント」、「改善方法」がわかります。
私は下記で診断してみました。
6つの質問に答えるだけで、怒りのポイントが驚くほど当たってました。
怖いくらいに。。。笑
良かったらあなたも診断してみて下さい!
怒りを感じても外に出さないようにするための5つの実践方法
1.怒りを感じたら6秒数える
別名「6秒ルール」。
アンガーマネジメントを知らなくても、「これなら聞いたことある」という人もいるのではないでしょうか?
これは、人間の怒りのピークが長くても6秒であることからきています。
怒りが爆発しそうな時は、まずは6秒数えることからアンガーマネジメントを始めてみましょう。
2.怒りが湧きそうになったらその場から離れる
その場にいると怒りがどんどん湧いてきそうな場合は、いったんその場から離れることが効果的です。
怒りの焦点をそらすことで、冷静になることができます。
3.今後の自分の評価がどうなるか考える
感情的に怒りをあらわにする行為は、周りにいい感情を与えません。
逆に当然怒りが湧く場面で、冷静に意見を言えるのならば、評価は上がります。
怒りが湧く場面でも自分の評価向上に転換しようとすることで、怒りを鎮めることが出来ます。
4.怒りを点数化する
自分の怒りに点数をつけることで客観的に自分の怒りに向き合います。
「これは自分にとって許しがたいから9点」、同じことでも「この前は6点だったけど、今日は前よりイライラしてないから3点くらいかな」と自分の怒りを冷静に評価することで、心に余裕を作ることができます。
5.深呼吸をする
深呼吸は自分の気持ちを落ち着かせる方法です。
息を深く吸って、いったん止めてゆっくり吐き出すだけで、怒りを鎮めることができます。
何度か繰り返すことで、副交感神経が高まり、リラックスすることができるでしょう。
怒りの感情は疲れてしまうので、深呼吸をうまく使えば心も体も緊張から解放されます。
すぐにはできないかもしれませんが、意識するだけでも違ってきます。
「なんであんなに怒ってしまったんだろう」と怒りについて後悔しないように、アンガーマネジメントを習慣化してストレスのない職場環境を作りましょう。
職場での喧嘩のリスクを知っておこう
職場で喧嘩をしてしまったらどうなるのでしょう?
当人同士で解決できれば上司から注意を受けるくらいですむでしょう。
しかし、暴力行為などがあった場合によっては相手から訴えられたり、会社から処分を受けてしまうこともあります。
ここではそのリスクを紹介します。
リスクとは?
暴力、暴言のリスク
相手にケガを負わせてしまえば、被害届を出されたり、傷害罪で訴えられたり、慰謝料を請求されてしまうこともあるかもしれません。
暴言であればパワハラ行為で訴えられてしまうかもしれません。
クビ、減俸、謹慎
職場の人に対して暴行、傷害を行う行為は「企業の秩序を侵害する不適切な行為」に値するので、一般的には懲戒処分(減俸や謹慎)を下し、ペナルティが科せられます。
警察沙汰になったり、頻繁に喧嘩を繰り返すような場合には、懲戒解雇処分、つまりクビになってしまうこともあります。
まとめ
ストレス社会の現代。
職場でのイライラや怒りの感情を日々感じている人も多いでしょう。
しかし、職場で怒りの感情をそのまま出すことは得策とは言えません。
喧嘩をしようと思って喧嘩をする人はいないと思いますが、職場で喧嘩をしてしまうと当人同士が気まずくなるのはもちろん、職場の雰囲気も悪くしてしまいます。
アンガーマネジメントについての補足になりますが、「怒り」という感情の裏には、必ず別の感情があります。
「怒り」には「いら立ち」「不安」などの裏の感情があり、この裏の感情をきっかけに対人関係で発生します。
そして人は怒りに対して怒りで反応します。
これが喧嘩に発展するメカニズムです。
アンガーマネジメントをうまく取り入れ、喧嘩の原因となる「怒り」の感情を上手く処理することが職場で円満な人間関係を築く術となります。
すぐにはできなくても、意識するだけでもきっと怒りの度合いが変わってきますよ。
ここでお伝えしたことが、皆さんにとって少しでも役に立ったのであれば嬉しく思います。
怒りを感じたらまず6秒。ここから始めてみましょう!