今度の1月は令和初めての年明けを迎えますね!
カレンダー的にいつもの年より年末年始休暇が長めになる方も多いのではないでしょうか?
そうなると6日の仕事始めには長く休んだ分、仕事も溜まっているのではないかと前日5日の夜はブルーな気分になってしまいますよね~。
年明けには取引先などへの新年のあいさつ回りも控えています。
直接挨拶に伺わないまでも、年が明けて最初のビジネスでのやり取りを書面で行う場合、何かしら時季に見合う言葉を入れた書き出しをしなければ・・・などと迷われる場面もあるのではないでしょうか?
書き慣れていないと難しいことですよね!
そんな特に役に立つビジネスで使える1月の季語やあいさつ文の例をご紹介。
年明けからのお仕事をスムースに進めると同時に、季語を使った印象的な文章でビジネスに一段差をつけましょう!
1月の季語一覧 ビジネスのあいさつで使える季語はこちら!
ビジネスレターを作成する上で、まず書き出しとなるのが<拝啓>や<謹啓>といった「頭語」。
それに続く文としていれるのが「時候の挨拶」
例えば・・・
「候(こう)」とは 〇〇というように季節も移り変わってきましたが・・という意味。
季語はこの〇〇の部分に入れる、季節の様子を表す言葉のことです。
「~の候」のかわりに「~のみぎり」を使うこともありますが、ビジネスの上では「みぎり」は女性が使うことで、より柔らかい印象を与えることが出来ます。
手紙の冒頭でもあるこの〇〇に適切で印象的な季語を使うことによって、その手紙の第一印象が断然良くなります。
その結果、相手方に良い印象で手紙のその先を読み進めてもらえることにもつながります。
季語選びは重要ですね。
ビジネスで使える季語はこちら!
1月上旬から中旬
新春・初春・迎春
お正月当たりの時期を示す言葉なので松の内と言われている7日まで、もしくはビジネス上では仕事始めからすぐの15日までに使うのが良いでしょう。
1月中旬くらい
寒冷・厳冬
お正月気分も過ぎ去り、寒さが一段と厳しくなってきたことを表す季語です。
1月中旬から下旬
酷寒・大寒
最も寒い時期に入ってきたことを表す季語です。
季語は「~の候」「~のみぎり」をつなげて時候の挨拶となりますが、より具体的な季節を表す表現を季語として、時候の挨拶とすることも出来ます。
例えば
- 松の内のにぎわいも過ぎ・・・
- 鏡開きもすんで・・・
これらはより柔らかな表現になるのですが、ビジネス上の利用の場合にはカジュアルな印象を与えてしまうこともあるので、適切な判断が必要です。
このような表現に使える1月を表す言葉はこちら!
睦月/松の内/松飾り/鏡開き/初詣/初日の出/お年玉/年賀/門松/雑煮/
書初め/富士山/初夢/七草/七草粥/寒椿/寒梅/冬桜/松竹梅/新成人/晴れ着
ビジネスで使える1月のあいさつ文例5選
時季に応じた適切な季語の利用も大事ですが、ビジネスレターを作成するにあたり基本的な手紙のマナーは必ず守りましょう。
先にも述べましたが「時候の挨拶」の前には「頭語」を入れて書き出します。
「頭語」は必ず手紙の最後に入れる「結語」と組み合わせて使います。
ビジネスレターで良く利用される「頭語+結語」のペアとして代表的なものは
- 拝啓(頭語)+ 敬具(結語)
- 謹啓(頭語)+ 敬白もしくは謹言(結語)
などがあります。
拝啓+敬具の組み合わせの方が一般的ではありますが、謹啓+敬白の組み合わせの方がより敬意の高い表現となります。
相手方によってはこちらを使うのも良いかと思います。
ビジネスで使える季語を入れた挨拶の例文
- 拝啓 新春の候、貴社ますますご清栄のこととお慶び申し上げます。・・・敬具
- 拝啓 厳冬の候、貴殿におかれましてはますますご健勝のことと存じます。・・・敬具
- 謹啓 酷寒の候、貴社におかれましてはますますご発展のこととお慶び申し上げます。・・・敬白
- 拝啓 初春の候、〇〇様におかれましては日々ご活躍のこととお慶び申し上げます。・・・敬具
- 拝啓 松の内の賑わいも過ぎ 貴社におかれましてはますますご繁栄のこととお慶び申し上げます。・・・敬具
季語とはそもそも何?何種類あるもの?誰が決めるもの?・・・季語の歴史 いつから手紙に季語を入れることになった?
季語とは「俳句などを詠む際に季節を表すために入れる語句」のことです。
俳句で用いられる印象が強いですが、季語として成立したのは平安時代後期ともいわれています。
ただ古くは万葉集の時代から“季節を詠み込む”ということに意識はされていたようです。
手紙は俳句のような文芸作品と目的も違いますし、なぜ手紙にも季語を使うようになったのでしょうか?
調べてみたのですが、明確な答えは見つかりませんでした。
ただおそらく万葉集の世から四季を愛でることで素晴らしい文化を育んできた日本人のことです。
季節によって花の咲く美しさを共有したい、雪や冬の寒さや厳しさで心配に思う気持ちなどを、相手を思ってしたためる手紙を書くという行為にのせるのに、季語を使うのはふさわしい思われてきたからではないでしょうか。
先述のように、初春やら厳冬やら、ビジネス文で安心して用いることの出来る1月の季語というものは存在します。
が、季語とは季節の折にふれ、その先に相手を思うことで見いだされる言葉なので誰が決めたとか、いったい何種類あるのかということに答えはないのではないかと思うのです。
1月を表すのにBestな季語は、もしかしたらあなたの心の中に存在していたりこれから導きだされたりするのかもしれません!
手紙に季語は入れるもの? 入れないと失礼に当たる?
情緒的な表現とも思われる「季語」ですが、それを手紙に入れないことは失礼に当たってしまうのでしょうか?
ことさらビジネスの上では<失礼にあたる>ということになります。
ビジネス上の文面で、時候の挨拶のない書面を想像してみてください。
ただの通達文のようになってしまいますよね・・・。
時節に合う言葉や相手の方を思いやる挨拶を本題との間に挟むことで、
という緊張や警戒をしている(かもしれない)先方の気持ちを和らげ、スムースに要件を伝えられる方がビジネス的にも有利であるとともに、マナーでもあるのです。
まとめ
1月の季語は代表的なものとして
- <1月上旬から中旬> 新春・初春・迎春
- <1月中旬くらい> 寒冷・厳冬
- <1月中旬から下旬> 酷寒・大寒
など。
『〇〇の候』『〇〇のみぎり』などの〇〇部分に入れて時候の挨拶としましょう。
「時候の挨拶」の前には「頭語」を入れて書き出し、必ず手紙の最後に「結語」を入れて組み合わせて使うこと。
ビジネスレターで良く利用される「頭語+結語」のペアとして代表的なものは
- 拝啓(頭語)+ 敬具(結語)
- 謹啓(頭語)+ 敬白もしくは謹言(結語)
形式の例としては
拝啓 新春の候、貴社ますますご清栄のこととお慶び申し上げます。
(本文)
敬具
季語を含めた「時候の挨拶」は相手を思いやる姿勢を示すマナーの一つ。
ビジネスレターにおいては必須!
参考動画:『ちゃんと知りたい! 新年の挨拶のポイントとビジネス文書の例文』
季語は日本人が古来より四季折々の場面とその感性で築き上げてきた文化の一つ。
上手に用いることで、ビジネス上もより豊かなコミュニケーションがとれる関係性を育んでいきましょう!
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