小学校3年生になった子どもたち。
この頃の子どもたちへの接し方に少し不安を感じている親も多いのではないでしょうか。
どこで覚えてきたのか乱暴な言葉をつかったり、親には秘密の話をもっていたり、“ギャングエイジ”と呼ばれる子どもの成長時期に入っているのです。
さて、こんな時期だからこそ人権作文を書くというのはとても大切なことです。
この時期は目に見えるものだけではなく、見えないものを頭や心で考え感じることができるようになります。
こうした時期に作文を書くことで子どもは自分の考えや価値観を知り、人の気持ちについても深く考えられるようになります。
ただ、まだ最初からひとりで『人権とは』について考えるのはむずかしいと思いますので、親の少しのサポートが必要だと思われます。
このときに重要なのは手伝いすぎないことです。
横からついつい口を出したくなりますが、子どもの成長は親が信じて向き合うことから始まります。
手伝いすぎると、子どもは考える豊かな力を失います。
今回は3年生の子どもの人権作文がどんなものなのか、親はそれをどこまでサポートしてもよいのかなどアドバイスいたします。
ぜひ、最後まで読んでみてください。
人権作文小学校3年生向けの書き方ガイド!人権作文とは?
そもそも、人権ってどういう意味?と子どもたちはそこから分かりません。
人権とは、人が皆人間らしく平等に幸せに生きる権利ですが、そんなことを3年生に言っても少し理解するのはむずかしいですよね。
そこで例えば、こんな風に伝えてみるのはどうでしょうか。
女の子と男の子も違うし、お母さんとあなたも違う、背が高い子低い子もいるし、足が速い子遅い子もいるし、他にもいっぱい。
みんな違うよね。
でも、みんなかけがえのない大切な人ってこと。
その人の代わりはいないし、みんな同じだけ大切にされるべきということだよ。」
この上の文は、例をあげていますがこの例の部分(どこがみんな違うのか)を子どもに考えさせると子どもが具体的に考えられるのでなお良いです。
ひとりとして、殴られてもいい、ご飯が食べられなくてもいい、けがをしてもいい、無視されてもいい、居てもいなくても一緒、友達がいなくてもいい、そんな人間はいないということです。
むずかしく考えさせる必要はありません。
ということを伝えましょう。
1年生の頃は、自己肯定感が強いですが、小学校3年生から4年生にかけて自己に対する考え方も揺らぎやすくなります。
先程も書きましたが“ギャングエイジ”と呼ばれる時期に入り、『仲間』という考え方が生まれるからです。
今までのなんとなく近くにいた人と一緒にいるという関係性から、自分たちが決めたルールや関係性に当てはまる人間を集めた『仲間』という小さなグループを作りだします。
これは、『親や先生は絶対的存在』という考え方から卒業をしようとする巣立ちの準備期間という意味もあります。
この仲間意識というものが生まれることによって、その逆も同時に生まれます。
仲間の反対といえば『のけ者』です。
大人から見たらとても残酷に見えますが、3年生になった子どもたちはこの仲間以外を平気でのけ者にしてしまうことがあります。
のけ者にされていた子どもが、次は誰かをのけ者にしたりと立場は代わりやすいですが、このときに人から否定をされる経験をすることで自己肯定感が低くもなりやすいとてもデリケートな時期でもあるのです。
そこでこの人権を学ぶということが大切になってくるわけです。
この人権についての学びや感じたことを文章にすることで、自分がふだんどういう考え方をしているのかを改めて自分で知ることができます。
人権作文が宿題としてでるのは、ゆっくりと考える時間がとれるというのが大きな理由です。
先生や友達がいる環境とは一度離れて、ひとりになって自分の考えや価値観と向き合えるので、こうした作文は宿題として出されるわけですね。
人権作文小学校3年生向けのテーマの見つけ方・設定方法は?おすすめのテーマは?
上に書きましたとおり、3年生になると人間関係に変化が起こりますので、友達についてのテーマが特に書きやすいでしょう。
学校で友達ができて、その友達との関係や友達に言われて考えたこと、友達に悲しい思いをさせた言動・友達がよろこんだ言葉がけや行動など、友達と関わることで経験していることはたくさんあると思うので、それについて書くとよいでしょう。
題名は、
- 「友達がいるって幸せ」
- 「やさしい気持ちでありがとう」
- 「支え合って気づいたこと」
といったように、書いた文章の中で一番自分が強く感じた気持ちの部分を書くのがオススメです。
友達以外であれば、家族をテーマにしたものも身近なことなので書きやすいと思います。
例えば、この時期だと親の言うとおりに動くだけではなく、自分の意思をつらぬくために意見をいったり、ときには親に反発をしたりと言うことを聞かないということが出てくることがあると思います。
そんなとき、親に言った自分の言葉や態度、そのときの親の様子など親子の関わりについて書き、それに対してそのとき自分が思った気持ちや、そのときの親の気持ちも改めて聞いてそれを書くというのもよいです。
親子のやりとりはとくに遠慮のないありのままの姿だと思うので、感情的になってしまったときの自分の思いの伝え方について考え直すきっかけにもなります。
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