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人権作文の中学生向け例文!パクリはバレる?5枚でのまとめ方は?      

中学にあがると、人権作文という課題が出ますよね。

この人権作文ってどういうものなのか、読書感想文のときのように読んだ物の感想を書くのとはちょっと違うので、どうやって書こうかと悩みますよね。

人権作文はテーマが重たいので 『感想を書くのはむずかしいなぁ』 と感じることと思います。

どこかから人の作文を見てパクってこようと考えている人もいるのではないでしょうか?

ただ、私達はふだんから無意識に人権について感じていることや考えていることが多いので、書き方のポイントさえおさえれば案外スラスラと文章が思い浮かびやすいものです。

そこで今回は中学生のかたに向けて、人権作文の書き出しや、どういう風な順番で文を作っていくとよいのかなど、書き方のポイントをお伝えします。

また、パクリはバレるものなのかということも説明しますので、ぜひ最後まで見てくださいね。

 

人権作文の中学生向け例文!障害者の人権作文の書き出しの例文は?

ではさっそく、人権作文の書き出しかたを例文を見ながら考えてみましょう。

情景(場面)から書き始める

電車やバスなど静かにしないといけない公共の場にも関わらず、ときどき大きな声をあげたり落ち着かない様子でウロウロしたり突然手を叩くなどする大人の人を見ることがあります。

周りの人は迷惑そうにしていたし、可哀相な人を見るような目をしていました。
私もその人が近くに居ることが怖かったし、あんな風に自分はならなくてよかったと思っていました。

そんないつも他人事だと思っていた知的障害者の人に対して考えるきっかけになったのは、学校から帰宅する帰り道のことでした。

よく見かける知的障害者の人が、地域の子どもたちに囲まれていました。
通りすぎるときによく見てみると、小さな石を投げられていたり、「気持ち悪い」「消えろ」といった言葉をかけられていたのです。

 

状態から書き始める

私の叔父は右腕がありません。
詳しくいうと、右の肘から下がないのです。
小さい頃に交通事故で失ってしまった様です。
叔父は、私のことを小さなころからとても可愛がってくれました。
優しくて面倒見のよい叔父に私はとても懐いていました。

叔父は私の授業参観などにも喜んで来てくれたのですが、当時の私は正直周りの目がとても気になりました。
好奇の目で見られたり、気味悪がられたりすることもあり、私は叔父さんに学校に来ることを遠慮してもらうように言ったのです。

すると母に「あなたは右腕が無い叔父さんが恥ずかしいと思ったんだね。
でも、お母さんはあなたに叔父さんがどんな気持ちなのかを考えてみてほしい。」と、言われたことが身体障害者について考えるきっかけとなりました。

 

体験したことから書き始める

この夏休みに家族で旅行に行きました。
うちには車が無いので電車で移動でしたが、夏休みなので駅のホームはとても混んでいました。
私には小さな弟も居るし、長旅になるので絶対に席に座りたいと思い、電車が到着するとすぐに二人で駆け込むようにして乗り込みました。

そのときに、弟が何かにぶつかって頭を押さえたのです。
見ると、サングラスをした無愛想な男性が白い杖を振っていたのです。
それを見てすぐに、その男性は目が見えないのだということには気がつきました。
ぶつかったことを謝罪しましたが、男性は「どいてくれ!」と言ってとても慌てているように声を荒げてきました。

私はどうしてこの男性がここまで怒るのか、急いでいるのかこのときは全くわからず、ただ失礼な人だと思っていましたが、視覚障害の方について調べるうちに、男性がどうして急いでいたのかを知ることになりました。

 

社会的な事情の面(調べたことなど)から書き始める

最近ではバリアフリーといって障害のあるかたや高齢者の方でも、障害のない方と同じように社会生活・日常生活を送ることができるように、障害の壁といわれるものを取りのぞいていく支援がとても多くなっています。
外を歩けば、点字ブロックがあったり、階段の近くにスロープや車椅子の方でも利用できるエレベーターがあったり、シャンプーなどのボトルに点字があるなどたくさん日常生活には優しさが溢れていることに気づき、温かい気持ちになります。

ただ、私はひとつ気になったことがあります。
それは「障害者」という言葉とその漢字です。
害がある、害を他人に及ぼすというようにも見えるこの漢字が見ていてどうしても嫌な気持ちになり調べてみることにしました。

以前、母親が私の学校の運動会で「サバイバルリレー」という文字をみて、「これ何?」と聞いてきました。
サバイバルリレーは「障害物リレー」といわれていたものを言い換えたものだそうです。

といった具合です。

ここで人権作文の書き出し方について3つのポイントをあげます。

 

1.作文のテーマ(今回は障害)について調べてみる

まずは、障害について調べてみます。

  • 『どんな風なことが障害(不自由)となっているのか』
  • 『どんな気持ちで過ごしているのか』
  • 『どうしてもらうのがありがたいと感じているのか』
  • 『そもそも障害って何なのか』

など。

 

2.自分の体験(見たり、聞いたりした障害に関してのこと)を思い浮かべてみる

その人のことを考えたときに、頭に浮かぶ言葉(感情)は

もしその人が自分の家族や友達だったらどうしてあげたいと思うのか思い浮かべてみる

 

3.2で思い浮かべた人について、どんな人であるか、どういうところが気になったのかを書いて、それについて調べてみよう(考えてみよう)と思ったきっかけを書く。

このきっかけの部分が、文章を作る上で大切な起承転結の『起』の部分にあたります。

まずはこの3つポイントを順番に意識して書いてみてください。

だいたい作文は原稿用紙5枚ほどが目安だと思いますので、書き出しは1枚の半分ほどを目標に書いてみましょう。

また、以下では全国中学生人権作文コンテストで入賞した作文を見ることができます。

ぜひ参考にしてみてください。

参考《法務省・全国中学生人権作文コンテスト》

法務省:全国中学生人権作文コンテスト

 

お勧めの参考になる書籍

1.目の見えない人は世界をどう見ているのか

2.わたしが障害者じゃなくなる日 〜難病で動けなくてもふつうに生きられる世の中のつくりかた

3.これならわかる〈スッキリ図解〉障害者総合支援法 第2版

 

人権作文の中学生向け例文!5枚のまとめ方・構成は?

原稿用紙5枚も書かなきゃいけない!と、あまりの多さに戸惑いますよね。

でもポイントを押さえてしまえば、5枚もあっという間ですよ。

作文は基本的には「起承転結」の形で文章をつくります。

  • 『起』→これからする話の説明。前提として伝えておくことなどを書きます。
  • 『承』→話が始まっていきます。
  • 『転』→ここで話の流れが変わります。
  • 『結』→ここまで書いた話をまとめていき、結果的にどうだったのかを書きます。

原稿用紙5枚だとすると、起:承:転:結は1:4:4:1ぐらいの配分が理想的です。

『起』と『結』は原稿用紙のページ半分。

『承』と『転』は原稿用紙2枚分です。

ここで上の例文2を使って起承転結を簡単にまとめてみます。

『起』 私には、幼い頃に交通事故で右腕を失った叔父がいる。叔父が大好き。
『承』 学校の参観日とかにも来てくれるけど、腕が無いって周りの目が気になるし恥ずかしいから来ないで欲しいと叔父に言う。
『転』 叔父をきっかけに身体障害者について調べてみたら、身体障害者のさまざまな苦労と受けている差別によって心がどれほど傷ついているかなどを知る。そんな叔父なのにいつも明るく自分を可愛がってくれたことや、前向きに社会にでようとする姿を見て、気持ちが変わる。
『結』 何も知らなかったら身体障害者である叔父の気持ちを考えることができなかった。自分が思っていた気持ちは間違っていることに気づいた。人には皆平等に生きる権利があると気づいた。これから同じような障害者に出会ったら自分にできるサポ-トをしたい。

といった具合です。

起承転結といって説明を見てみたけれど、まだ分かりにくいという人もいると思います。

また、障害者の人について書かれている他の人の人権作文を参考に見ると、そればかりが頭に残ってしまい余計に自分の書きたい文が思い浮かばなくなるといった人もいるでしょう。

そこでオススメするのは、まずテーマ(今回は「障害者の人権」)について調べることです。

  • 「障害者の方ってどんな人なのかな?」
  • 「障害者の方にとって、外に出かけるってどれだけの弊害があるのかな?」
  • 「障害者の家族ってどんな風に過ごしているのかな?」

など、そのテーマに関してまず調べてみてください。

すると、書きたいことが浮かびやすくなります。

  • どんな人がいることに気がついたのか
  • それを知ってどう感じたのか
  • その人はどういう生活をしているのか
  • 自分たちはその人たちとどう関わっていくべきなのか

という風に考えてみてください。

 

人権作文の参考動画

武蔵村山市人権作文代表作品朗読動画(平成30年度全国中学生人権作文コンテスト東京都大会)より

 

人権作文のパクリはバレる?

ここまで人権作文の書き方をみてきましたが、『考えるのも面倒だし、ネット上から良さそうな文章をパクって書いちゃおうかな』と思っている人も、もしかしたら居るかもしれません。

ただし、人の作文を真似するパクリはすぐにバレますよ。

今はコピペをした文章を検索するためのソフトもあるので、そこに文章を入れるとすぐに人の文章だとバレてしまいます。

ネット上に出てくる作文ということは、ある程度評価されているものである可能性が高いので、パクリ文章が学校内で受賞してしまうなんてことになったら大変です。

そのまま市のコンクールなどに出すことになったら、取り返しのつかないことになります。

《参考ページ》過去にパクリがバレた人もいるようです

 

そもそも人権作文はなぜ夏休みの宿題ででるの?

そもそもせっかくの夏休みに人権作文などの作文が宿題に出されることが多いのかというと、一番はもちろん、十分に考える時間があるからです。

国語力というのは、どの教科にも通づるところがあり、国語力を高めることで他の教科の勉強も理解しやすくなります。

ただ、国語力というのは短時間で身につけられるものではありません。

思ったことは話せるけど、自分の考えをまとめて人に伝える・文章にするというのは書く力がなくてはできません。

また、書く力というのは読む力がなければ向上しません。

学校の授業で、「さぁ、今から作文書いてください!」といってすぐに書けるものでもないので、夏休みの宿題としてだされるのです。

長い時間がある中で、どれだけ自分の思いや考えをまとめて書くことができるのか。

また、書くためにどれだけ調べ、読み、考えたのか

この過程がとても大切で、国語力を養うとともに、心も成長させるのが作文です。

 

まとめ

  1. 人権作文はポイントさえおさえれば、難しくない
  2. 私達は普段から無意識に人権について感じ、考えている
  3. まずは、与えられたテーマについて調べてみると書きやすくなる
  4. 作文は起承転結で書き、「1:4:4:1」の割り合いで書くとよい
  5. 人の作文をパクると高い確率でバレる
  6. 夏休みだからこそ作文で国語力をアップ

いかがでしたか?

ついつい作文が苦手で後回しにしてしまうことも多いと思いますが、この機会にぜひ作文を楽しんでみてください。

障害をもつ人がどんな人なのかを知ろうとすることから始めてみましょう。

関心をもって調べると、今まで知らなかったことを知り、自分の中でいろんな考えや思いが浮かんでくると思います。

それを丁寧にまとめていきましょう。

あなたがこの記事を読んで、自分の思いをスラスラと書けるようになるとうれしいです。

 

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