長い学校生活の最後にある終業式。
いよいよ長期休暇が目前にせまり、ワクワクしている生徒も多いのではないでしょうか?
私もいまだに、休みの前日になると心が解放された気分になります。
大人も子供もついつい気が緩んでしまいますよね。
そんな終業式では、どんな校長講話を披露したら良いのでしょうか。
2学期の終わりという節目に、話題に困っている校長先生も多いのでは?
この記事では2学期終業式での校長講話に頭を悩ませている校長先生に向け、参考になる校長講話例文をご紹介していきます。
式次の内容やポイントなども押さえていきますので、最後まで読んでいただければ必ず良い校長講話が書けるようになりますよ!
ではさっそく見ていきましょう!
- 中学校2学期終業式の校長講話例文!
- 校長講話の作法とは?
- 2学期終業式の式次第は?
- 参考になる校長講話例!
中学校2学期終業式の校長講話例文!
まず始めに、2学期終業式校長講話の例文をひとつご紹介していきます。
これから話題を決める際の参考にしてみてくださいね。
みなさん、おはようございます。
今日で長かった2学期も終わりですね。
2学期には体育祭や文化祭、修学旅行などたくさんの行事があったかと思います。
ひとつひとつの行事に全力を注ぎ、楽しんでいるみなさんの姿を見て、校長先生もたくさんのエネルギーをもらいました。
どんなことにも本気で取り組む姿はとても輝いていて素晴らしいものです。
そんなみなさん一人ひとりが〇〇中学校の鏡といえるでしょう。
さて、これから冬休みに入ります。
2週間という短い休みになりますが、どんな風に過ごしますか?
お正月という大きなイベントがありますが、一方でみなさんには「学習する時間」として有意義に過ごしてほしいと思います。
3年生のみなさんは受験という大きな目標に向かって最後の努力をする期間です。
1、2年生もまた、今までの復習をする期間でもあります。
しかし、ただ漠然とやるのではなく、具体的な目標を立ててみてください。
例えば、「苦手な〇〇の部分を復習しよう」「英単語を〇〇個覚えよう」「一日〇〇問の問題を解こう」などです。
あれもやろう、これもやろうと大きすぎる目標を立てるのではなく、出来る範囲での目標を立ててやってみましょう。
校長先生も、学生時代には漠然とした目標を立てて勉強していて、結局全てに手が回らずに終わってしまった経験が何度もあります。
校長先生と同じような経験があるみなさんも、今年はこの方法を実践してみてください。
短い休みを有効活用するためにも、自分に必要なものを厳選して学習しましょう。
ここでひとつ、校長先生の好きな言葉を送ります。
『小さいことを重ねることが、とんでもないところへ行くただひとつの道』
これは、元野球選手のイチローの言葉です。
小さな「1」でも、その積み重ねが「10」になり、「100」にもなります。
最初から全てのことをマスターしようと思っても出来ないかもしれませんが、小さな努力は必ずみなさんの大きな力となります。
この冬休み、みなさんも小さなことを積み重ねて有意義な時間を過ごしましょう。
そして3学期にはまた元気な姿で会えることを楽しみにしています。
ここでは2学期終業式に多い冬休みの過ごし方の話をまとめています。
まず話はわかりやすく簡潔に述べましょう。
ここで注意してほしいのは、ただ生徒に説教するのではなくきちんと褒めること。
そして、自らの失敗例や感動した話、言葉などを伝えるのも良いでしょう。
より聞き手のストレスを無くしたり距離感を近くすることができるので、退屈だと思われがちな講話には最適です。
あなた自身の経験談や、好きな言葉などを利用してみてください!
校長講話の作法とは?
終業式で講話をする際の作法ですが、一般的な作法で十分でしょう。
- 呼ばれたらその場で一礼
- 壇上に進み、演台(国旗)に向かって一礼
- 演台の前に立ち、全体に一礼
- 講話
- 終わったら一礼
- 壇上から降りる前に演台(国旗)に向かって一礼
- 降壇
このような流れになります。
壇上に国旗がない場合でも、儀式的な意味合いとして一礼する場合が多いですよ。
校長講話の内容ですが、まず生徒に分かりやすいことが大前提です。
生徒を褒めたり、自分のエピソードを語るのも聞き手の共感を得られるポイントとして好ましいでしょう。
そして、講話をする際は次の話し方のポイント3つを押さえてください。
話し方の3つのポイント
聞き取りやすい早さで話す
基本ですが、みんなに聞き取りやすいようにゆっくりと話しましょう。
話の緩急をつける
ずっと単調に話が続くと、聞き手は眠くなってしまいます。
そのためにも、話すスピードなどに変化を加えてみてください。
早口になりすぎてはいけませんよ。
「間」を作る
こちらも緩急と同じです。
適度に「間」を挟むことで、リズムができますよね?
聞き手が飽きてしまわないよう、句読点を意識した話し方をしましょう。
言ってはいけない言葉は?
講話の際には、生徒に対して脅すような言葉を使ってはいけません。
「~しないと~になる」のような言葉は生徒にとってプレッシャーになりますよね?
何かを伝えたいときの言葉の選択はとても大切です。
校長先生らしく生徒を高めるような言葉をかけ、大きな心で見守りましょう。
また、講話と言われるとついつい長くなりがちですが、ただ長いだけの話は嫌われます。
容量をまとめ、800字程度に押さえましょう。
3分くらいで話せる長さがベストですよ。
2学期終業式の式次第は?
- 開式のことば
- 校歌斉唱
- 校長講話
- 閉式のことば
一般的にこの流れです。
学校によっては代表生徒による3学期の抱負の発表があります。
式に望む生徒はどんな心境?
始業式と違って休み前の終業式では生徒にも余裕ができると思いますが、それでも退屈な式典が嫌いな子供は多いです。
特に、長い校長講話に良い印象は持たれません。
そんな校長講話=長いというレッテルが張られないよう、話はちゃんとまとめ、話し上手な校長先生になりましょう。
参考になる校長講話例!
では、実際に校長先生はどんな講話をしているでしょうか?
参考になる校長講話例を3つ挙げていきます!
例①
2学期の終わりになりましたが、良い結果が出たでしょうか。あるいは今一つだったでしょうか。
成功とは何でしょうか。成功は、自分の掲げた夢や志に向かって、挑戦しきれたかどうか、納得のいく努力ができたかどうかにかかっていると思います。自分がしっかりやれたと思えば、それは、大成功と言えるのではないでしょうか。
2学期には、体育祭があり、学園祭があり、中間テストや期末テスト等、皆さんは大変な思いをしたと思います。
「大変」=大きく変わる
皆さんの心の中で何かが大きく変わっていれば、その大変は、大いに価値あるものになります。大変な困難が押し寄せてくるというのは、大きく変わるチャンスでもあるわけです。皆さんが一つひとつどんな小さなことであっても、「よし、これを乗り越えるぞ」とか「これが自分の人生にとってのプラスになることなんだな」という思いで、大きく変わろうとすることができれば、これは、価値あるものなのです。嫌だ嫌だと言って困難から逃げていくと、自分の人生も遠退いていきます。
成功とは、そういったものに着々と歩みを進めていくことなのだと私は思っています。
皆さんの2学期、まあできたかなと思う人もいれば、いや、まだまだもっとできたなと思う人もいると思います。
考え方として、まだまだやれるなと思えば、その紙一重の思いが人生への成功へと大きくつながってくるものだと私は思っています。目先のことでなくて先の先を考えて。
学校教育は、皆さんが社会でより良く生きるための準備なのです。その一つに大学進学があるわけです。
高3生は今、その大学進学に向かって大変な思いをしている真っ只中の時期だと思います。今日は、足立学園として、この高3生の出陣に向けて、エールを送りたい。
男には、外に出ると7人の敵がいます。7人か8人かわかりません。多くの敵がいます。 それを打ち負かすために、昔から、三三七拍子というやり方があります。高1・2年生、中学生、心を籠めて高3生にエールを送りましょう。
やわな、半端な気持ちでは伝わりません。本気の気持ちで手を打ってほしい。 私が合図を送ります。
合図と同時に大きく手を打ってください。ここは、笑顔は要りません。真剣な思いを3年生に向けてほしい。
努力は実力を生む。実力は自信を生む。
皆さんがやってきたことに自信を持ち、挑戦していってほしい。
結果は決まっているものではない。逆に言えば、どんな結果も努力次第で勝ち取ることができる。
成功とは、その努力をいかに積み上げたかどうかで決まる。
私は、3年生が自習室や職員室前で一生懸命勉強している姿を日々見ています。ですから頑張れという言葉をあえて言いません。もう頑張っています。
むしろ、信じています。高3生がいかんなく力を発揮してくれることを。
皆さんがそういう思いになって、毎年毎年高3生を大学へ送り込む。
そして世の中に送り出す。
こういう伝統をしっかりと築いていかないといけないと私は思います。
いろんな気持ちがあるでしょう。嫌だったこともあるでしょう。そういったことを全て乗り越えてピュアな気持ちで旅立とうとしている、挑戦しようとしている高3生に対して、いかんなく、邪念なく、濁りなく、応援してあげようと気持ちが、下級生には必要なのです。
そしてその背中を見て、次に続いていってください。
来年は2年生の番です。去年も言いました。1年あっという間です。
その1年間をどう君たちが積み上げていくか。
幸せな人生だったと最後に言えるように。高校時代、面白かった、ためになったと言えるように、日々努力していっていただきたいと思いながら、平成31年、令和元年、この幕を閉じていきたいと思います。
来年は令和初の受験になります。
本当に、いかんなく力を発揮してくれることを信じています。
参考:足立学園高等学校・中学校「 news」2学期終業式校長講話 令和元年12月
この講話は、生徒へのエールを送る内容になっています。
高校での講話ですが、生徒の背中を押す力強いメッセージになっていますね。
そのなかでも、生徒の頑張りはしっかりと認め、自校の生徒を信じる言葉は校長らしく、良いポイントです!
例②
学校には3つの学期があります。 そして、その三つの中で一番長い2学期をこうしてみんなで揃って迎えることができ、大変うれしく思います。 もちろん、 体調を崩して、今日、お休みしている人もいますが、大きな事故やけがもなく 2学期を終えることができました。 そんな2学期の終業式にあたり、少しお話をしたいと思います。
この終業式を終えると、明日から冬休みです。冬休みは夏休みほど長くはありませんが、大みそかやお正月といった家族や親戚の人と会ったり過ごしたりする機会が多くあります。
祖父母の方に会う人もいるのではないでしょうか。
実は、昨日、先生はお休みをいただきました。親戚のおばが亡くなったからです。
そのおばは少しはなれたところに住んでいるので、こういうお正月ぐらいしか会うことはなかなかありませんでしたが、会うたびに、「大きくなったなぁ」 と言ってくれたことを、葬儀に出ながら思い出していました。 いつも一緒にいる家族はなかなかそういう変化には気づきませんが、たまに会う祖父母や親戚の方は、みなさんのそんな成長に驚くものです。 そんな「大きくなったなぁ」という言葉をかけてもらった人も多くいると思います。
その「大きくなった」の主語は、多くの場合は「体が」です。 小学校のときに比べ、 背や体格が大きくなり、男子はズボンの裾の折り返しを伸ばしてはいていたり、 その先から靴下がはっきり見えたりして、成長を実感することがあります。女の子も、こうして制服を着ているときは感じませんが、休日に街で会ったり市の行事などで見かけたりすると、大人びた服装に「大きくなった」と感じます。
しかし、実はもうひとつ、「心が大きくなった」子も多くいます。
ここに「推薦入試希望申込書」というものがあります。3年生の進路を決める段階の中で、まず、私立高校や私立の専修学校の推薦入試を受ける子がその志望校を決めました。 そして、推薦入試を受けるにあたり、「弥富中学校の生徒として推薦できるかどうか」を判断する「推薦委員会」というものが先日開かれました。それは、校長先生はもちろん多くの先生方が参加して行われるもので、一人一人が書いたこの「推薦入試希望申込書」も見ながら話し合いました。
その中の一人の子が書いたものを紹介します。 もちろん、本人の名前や学校名は伏せます。
『私が中学校生活を送る上で、もっとも大切にしたことは、「あいさつ」と「掃除」です。 あいさつははきはきと、掃除は隅から隅まで綺麗にすることを大切にしてきました。
部活動では、弱い自分に何度も負け、チームにたくさんの迷惑をかけてきました。
しかし、3年生最後の夏の大会で克服することができ、成長することができました。
この学校生活での経験と部活動で得た技術を生かして、高校生活を充実させたいと思います。 また、多くの資格を取り、将来の夢を叶えるた めに、一歩一歩進みたいと思います。
以上の理由から、ぜひ、推薦でこの高校進学を希望します。』
この子は普段は友だちと冗談を言い合ったり、時にはふざけたりもしている子です。
しかし、こうやって自分のことをしっかり見つめ、将来のことを考えていることを知り、「大きくなったなぁ」と思いました。
明日からの冬休み、ぜひ、家族や周りの人たちから、体も心も「大きくなったぁ」と言われるよう、過ごしてほしいと思います。 また、いつも長い休みに入る時には言っていることですが、自分の命、隣にいる子の命、周りにいる人たちの命を大切にし、3学期の始業式にまたこうやって元気な姿で会えること を期待しています。
この講話のポイントは、自分や生徒の実際のエピソードを話していること。
前にも述べましたが、エピソードを語ることで共感を得られます。
また、自分の感情を聞き手に感染させ、相手を引き込むことも効果的です。
例③
2018年も残すところ数日となりました。
この1年の出来事を振り返ってみると、世界に目を向けると依然としてアラブ諸国の戦争は続き、多くの犠牲者や家と失った人々がヨーロッパに押し寄せる事態も広がりました。 そして、国内では、豪雨災害・地震・夏の猛暑など、様々な災害に見舞われた一年でもありました。皆さん一人ひとりにとって、この一年を振り返ってどんな一年だったのでしょうか。
そんな中で、今年の暮れ、嬉しかったことがありました。 今日は、その話しを紹介して終業式にあたっての講話とします。
12月15日から高等学校では、入試の関係で、県内150校を超える中学校の先生方が入れ替わりお見えになりました。そして、校長先生も数多く見えられ、私の部屋でお会いすることになりました。すると、いろいろな学校を廻ってこられたある校長先生から、『明徳の生徒さんは、品がありますね!』という言葉を頂きました。
皆さんは、『品がある』というのは、どういうことだと思いますか。
『上品、下品、気品』品がつく言葉は幾つかありますが、その先生は、『上品』という意味で言って下さったのだと思います。
その時、数年前に京都に行った折に、大徳寺というお寺を訪ねたときのことを思い出しました。その大徳寺の大仙院というお堂の掛け軸にこんな一説が書かれてありました。
紹介します。
『心は行動となり、行動は習癖を産む、習癖は品性を作り、品性は運命を決する。』
と書かれていました。
最初にある心、この心とは正しく生きようとする心、積極的に生きようとする心のあり方を言っています。
正しく生きよう、積極的に生きようとする心を持って過ごしていると、やがてそれは行動に表れてくる、そして常にそんな行動に心がけていると、習癖、つまり生活の中に身に着いた習慣になっていくということです。
そして、生活の中で身に着いた癖・習慣は、その人自身の人間性・品性を作っていくことに結びついて行く、やがてその品性は、その人自身の運命を決めることにもつながっていくことになるということを説いています。
そして、品性・品があるか、ないかという判断は、あくまで周囲からの客間的な見方です。つまり、先ほどのある中学校の校長先生の言われた、『明徳の生徒さんは品がありますね』という話しは、他のどこかの学校と比べたときの感じ方であり、最高の褒め言葉だと私は感じました。
さて、そんな明徳生の品はどこから生まれたのか。
それは皆さんの日常の身だしなみや、廊下で出会ったときに自然体で出来る爽やかな挨拶など、様々な要素が混じり合って出来たものだと思います。
千葉明徳のこの雰囲気を作っているのは、紛れもなく皆さん一人ひとりです。そのことに、皆さんは自信を持ち、これからも千葉明徳の良き伝統にしていって欲しいと思っています。
もう一度、先ほどの掛け軸の一節を読みます。
『心は行動となり、行動は習癖を産む、習癖は品性を作り、品性は運命を決する。』
心に留めておいて下さい。
それでは、様々なことがあった2018年も、あと数日で新たな年を迎えます。
高校三年生の皆さんは、卒業式まで約二ヶ月間、力を振り絞り、有終の美を飾って欲しいと思います。来るべき2019年、平成が終わり、元号が変わる年の幕開けです。
皆さんにとって最高の年になることを願い、私からの話とします。
皆さん、良いお年をお迎え下さい。
この講話でも、生徒を褒める内容が書かれています。
叱るだけでなく、良い点をきちんと褒めることも大切ですよね。
特にポイントになるのは、大事な言葉を繰り返すこと。
「品・品性」という言葉、あるいは掛け軸の一節を繰り返し言葉にしていますよね?
これは、相手に伝えたいことを印象づける方法として有効ですよ!
まとめ
- 講話は生徒にわかりやすい内容で
- 「聞く人」を第一に考えた話し方を意識する
- 講話は800字程度、3分以内に
- 簡潔で短く、相手を引き込むような内容にまとめる
ここまで読んでくださったみなさんは、きっと校長講話のコツを掴めたはずです。
次の講話では、生徒もしっかり耳を傾けてくれるような話ができるでしょう。
これからは話し上手な校長先生になってくださいね!
さて、先ほど話し方のポイントを3つをご紹介しましたが、話す練習をするときには自分の声を録音して聞いてみましょう。
客観的に聞いてみると、実際自分が思っているより声が小さかったり、早口になっていることってありますよね?
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