あなたは、社葬(しゃそう)という言葉を知っていますか?聞いたこともないという人も多いのではないでしょうか。社葬を行うというのは主に大企業である場合が多いです。
社外の方も多く参加される大規模なものになることが多く、もし参加することになったら、失敗や失礼なことは許されないのでしっかりと予習が大切です。
今回はその社葬についての記事です。万が一、上司から弔電を頼まれたり、社葬に参列することになった場合も慌てないですむように是非読んでみてください。
弔電とは!?弔電の書き方や文例!文例の基本を解説!!
社葬 とは、会社を挙げて、亡くなった方の葬儀を行うことです。会社の発展に大きく貢献された故人を称え、敬意を示し弔う(とむらう)意味があります。
また、故人の死を悼み(いたみ)つつ会社自体の地位を示したり、後継者を発表するなど、故人の残した功績に感謝をして、その意思を次の世代へ引き継いでいくというバトンタッチを行う重要な儀式でもあります。
ただし、どうしても参列ができないという場合もあると思いますのでそのときには弔電(ちょうでん)を打つということで哀悼(あいとう)の意を示すことができます。特に大切な弔電であれば、司会者によって弔電披露とし読み上げられることがありますす。
また、遺族の方へのグリーフケア(遺族が悲しみから乗り越えるための助けになるようなケア)として役立つこともあるので、弔電には定型文だけではなく、故人にお世話になった思い出などを入れるとよりよいでしょう。
それでは、基本の文例をご紹介します。
文例番号 | 文例 |
7488 | 御社●●様のご訃報に接し衷心より哀悼の意を表します。ご最善のご厚情に深く感謝いたしますとともに、心ばかりのお線香でございますが、どうぞ仏前にお供えいただければと存じます。在りし日のお姿を偲びつつ、心よりご冥福をお祈り申しあげます。 |
7514 | ●●●様のご逝去の報に接し、心よりお悔やみ申しあげます。ご生前をお偲びし、悲しみにたえません。遥かにご冥福をお祈りいたします。 |
7620 | 御社社長様のご訃報に接し、ご生前のご功績を偲び、心からご冥福をお祈りいたします。 |
7622 | 会長様のご逝去に際し、惜別の念を禁じ得ません。ご功労に敬意を表しますとともに、心からご冥福をお祈りいたします。 |
上の図は引用:電報申し込みサイトD-MAIL│NTT東日本サイト
文例番号 | 文例 |
8703 | 貴社●●様の突然の訃報に際し、ご遺族ならびに社員の皆様に謹んでお悔やみを申し上げます。生前のご厚情に深く感謝すると共に、ご冥福を心よりお祈り申し上げます。 |
8704 | ご遺族様はじめ社内ご一同様のお嘆きのほど、拝察致します。心からご冥福をお祈り申し上げます。 |
8711 | 会長様のご逝去を悼み、謹んでお悔やみ申しあげます。これからも社員皆様お力を合わせて、励ましあいながらこの度のご不幸を乗り越えられる事を心よりお祈りいたします。 |
8719 | ●●様のご訃報に、当社社員一同、謹んで哀悼の意を表します。自社のみならず幅広く社会貢献されて来られました故人の業績にはただ脱帽するのみでごじます。心からご冥福をお祈りいたします。 |
上の図は引用:KDDIグループの電報でんぽっぽ
上記の他にも電報サービスを行っている会社のWebページから文例を見ることができますので、よければ参考にしてみてください。
弔電を送るには!?失礼にならないポイントをまとめてご紹介!!
ここからは、弔電を送るときに気をつけたいマナーをお伝えしたいと思います。
宗教を確認しておく
宗教によっては使ってはいけない言葉があります。
例えば、
宗教 | 避けるべき言葉 |
仏教 | 迷う、浮かばれない |
浄土真宗 | 霊前、冥福 |
キリスト教 | 冥福、合掌、弔うなど仏教で使われる用語 |
キリスト教の場合「×ご冥福をお祈りいたします」→「○追悼の意を表します」など、言い換えが必要です)
冥福とは:死後の世界での幸せのことをさします。浄土真宗には、この「冥福」といった概念がないですので、避けるべきだといわれています。
このように、宗教の違いでも気をつけるべきところが違います。ただ、宗派が分からないといった場合もあるので必ずしも失礼にはあたりませんが、電報の文例などを見る前には、必ず一度は確認するように気をつけてください。
忌み言葉は使わない
忌み言葉とは、読み方によっては縁起の悪いこと(不幸)を連想させてしまうので冠婚葬祭などの場では使ってはいけないとされている言葉のことです。
もっとも知られているのは、“不幸なことが繰り返し起こる”ことを連想させてしまう言葉です。「再び」「重ね重ね」「いよいよ」「ますます」「またまた」など繰り返される言葉は使わないでください。
他にも、不吉だと言われている言葉も避けましょう。「落ちる」「消える」「とんでもないこと」「数字の4(死ぬ)」「数字の9(苦しむ)」「追う」といった言葉です。
他にも、「死ぬ」「生きる」といった生死の言葉は、大切な家族を失ったご遺族の気持ちに配慮して直接的な表現をしないように気をつけてください。「逝去」や、「お元気なときは」といった具合に言い換えてください。
お通夜の当日もしくは葬儀前までに届ける
一般的には弔電は訃報を受けたらすぐに送るのがマナーです。葬儀当日には、準備などで葬儀場が混雑していることもありますので、葬儀の前日には届けましょう。
葬儀前ギリギリになるようであれば、遅くても弔電の読み上げられる時間より前に届くように送ってください。そのためにも、事前に時刻確認は行うようにしてくださいね。葬儀開始の3~4時間前までだと思っていてください。
またどうしても遅れてしまった場合に、出さないよりはマシだと考えて葬儀後に届ける人もいますが、これは大変失礼なことです。弔電は手紙と違い、すぐに届けることができます。より早く、そしてより簡易です。そのような簡易なものを葬儀後になって届けるということになるので、必ず間に合う時間に送って下さい。
送り先・宛名(受け取り人)を事前に確認しておく
弔電の送り先は、葬儀の行われる斎場もしくは葬祭ホールに送りましょう。
受け取り人ですが、社葬の場合はその主催者(喪主や葬儀委員長などの責任者)を宛名にすることが一般的です。主催の人は社葬の案内状に記載されているので確認してみてください。
もしも、責任者の方が分からない場合であれば「○○会社 故(名前) 葬儀委員長(葬儀責任者)様」というように記載してもよいです。
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