いよいよ高校生活も終わりに近づいてきましたね。という事は、『卒業文集』を作り出す時期でもありますね。
あなたは、作文を書くのが得意ですか?苦手ですか?
もし、あなたが苦手であれば、「私、作文苦手だしな?」「何を書けばいいかそもそもわからない」と今のあなたならこのような気持ちを抱いていませんか?
自分はどんなことを書いたのかな?と押し入れを探して見ると…。
卒業文集が出てきました。中をパラパラめくってみると、この時の私、「こういう事考えていたんだな、こういう風に思っていたんだ」と懐かしくなりました。
そして、今の私はあの頃思い描いていた大人になれているだろうか?と振り返るいい機会になりました。
あなたも、数年後、何十年後かに見返した時に温かい気持ちになる卒業文集を作ってみませんか?
私は、子どもの頃作文を書くのが苦手でした。なので、あなたの気持ちがよくわかります。
この記事で紹介する『卒業文集の書き方』『卒業文集のおすすめテーマ10選と具体例文!』を実践すると、誰でも簡単に解決することが可能です。
「作文苦手」「何を書けばいいの?」と悩んでいるあなたを、この記事が解決へ導いてくれることでしょう。
ここで、文章作成の基本を掴んでおくことで入試の「小論文」にもいい形で繋げられます。
それではさっそくいきましょう。
高校生の卒業文集とは?
いろいろな目的があるようですが、いくつかピックアップしてご紹介します。
- 卒業アルバムと合わせて作成され、生徒一人一人が文章を作成する物
- 高校生時代の思い出としてこれからずっと残っていく物
- ふとしたきっかけで見返した時に、懐かしく思える大切な物
- 人に見てもらう物なので、相手に伝わる文章である事が大切です。
☆色々な人が見るものなので、誤字脱字に気をつけましょう。
いつ頃から書くもの?
- 12月中旬〜:1回目の提出で、先生がチェックします。
- 1月中旬 :2回目の提出で、直しをもとに完成させる。
- 1月下旬 :本番用紙にペン書きする。
流れとしてはこういう感じになるので12月中旬から始めるといいでしょう。
卒業文集で難しい、悩んでしまうポイントは?
- どうやって書き始めるか?
- 何を書けばいいのか?
- テーマはどうやって決めたらいいのか?
- どういう構成で書けばいいのか?
解決策
- 決めたテーマについての思い出を思いだせるだけ、具体的にポストイットに書き出す!これをすることで、自分の書きたいことが整理しやすくなりスムーズに文章に入っていけます。
※ポストイットに書くことで、各順番を並び替えることが出来る為頭の中が整理しやすくなります。
- 「書き出し」の部分の最後を、”なぜなら”と文章を続けて理由を書くことで次の章である「メイン」に入っていきやすくなります。
卒業文集を仕上げる手順とは?
卒業文集を仕上げる手順
- STEP1:テーマを決める
- STEP2:作文の構成を考える(4段落に分けると書きやすいです。)
- STEP3:下書きをする
- STEP4:タイトルを決める
- STEP5:清書する
この手順で作ると作りやすいです。
高校生におすすめの卒業文集テーマ10選
1)「将来の夢」
その時の気持ちを思い出すことのできる誰にでもおすすめのテーマと言えます。
小・中学生の時の何となく思い描いていた物とは違い、明確な将来の夢として捉え、真剣に向き合い努力していかなければならない時期です。
明確な夢がない場合は、「大学に入っていずれはこうなりたい…」などの表現でもいいでしょう。
卒業後、就職するなら「〇〇に就職して、私はこういう社会人になりたい。そのためにこれから△△していくつもりです。」という宣言でもいいです。
POINT
自分の望むような人生を歩んで行く為にはどういったことをする必要があるかを具体的に書きましょう。
2)「高校生活の思い出」
〇〇パン争奪戦!!学食で人気のパンというのがあったと思います。
人気があるのに、販売個数が少ない。
僕は、買うためにこういう技を使ったなどのエピソードを書くと面白いあなただけの思い出を書けると思います。
POINT
行事、部活に限らず、毎日の中学校生活の中でのいろいろな思い出や、授業中に得た思い出に焦点を当てて書くのも面白いです。
3)「クラブ活動や部活動の思い出」
あなただけが感じたことやたくさんの出来事、思い出、経験がある物なので書きやすいテーマです。
- 好きだからこそ続けてきたことだから
- 思い出が多い分濃い中身のある文章を書ける
- 部活を始めたことで何を得たか
POINT
「特に、何に印象が残っているのか?」に範囲を限定して具体的に書くことでまとまった文章になります。
4)「友達との思い出」
学校行事や部活動、授業を始め、ふとした友達との関わりの中で友情が深まったといった内容もありです。
POINT
いろいろなシーンで友達との友情が深まったというエピソードがあると思いますのでそのことを具体的に書きましょう。
5)「先生との思い出・伝えたい事」
高校生活を通して、先生と様々な思い出がある生徒さんもいるでしょう。
例えば、「生活態度などを厳しく指導されたこと」「目標に向かっていつも努力するように厳しく、時に優しく接してもらったこと」で自分自身が成長できたことを書くのもおすすめです。
POINT
直接先生に感謝を伝えるのが恥ずかしくて言えない場合は、文集に書いて先生に今まで受けた指導に対する感想や感謝の思いを書いて伝えるのも素敵です。
6)「クラス替え」
- 親しかった友人と別のクラスになった時の寂しかった気持ち
- 新しい友達が出来た時の喜びなど
POINT
その時に感じた素直な気持ちを書くと良いでしょう。
7)「入学式」
- 入学式の思い出で最初に印象に残った友人や先生の話題
- 真っ新な制服を着て校門を潜った時の気持ちなどを書くのも良いですね。
POINT
ドキドキしながら潜った校門などの思いを振り返って書くといいです。
8)「体育祭」
中学校生活の中でも、体育祭について思い出が残っている人も多い事でしょう。
- 体育祭の為に、クラス全員で団結したことや、準備に苦労したこと、勝利を手にした時の喜び、負けた時の悔しさをテーマにして書くといいです。
POINT
「何が起こったか」だけではなく、「その時何を思ったか」「それによって何を学んだか」も書き加えるとさらにいい作文になります。
9)「修学旅行」
入学してから楽しみにしていた、「修学旅行」がコロナの影響で中止になった悲しい思いや、悔しい思い、憤りを素直に書くといいでしょう。
そして、同じ思いをしている2年生への思いも併せて書くとさらに良い文章に繋がります。
POINT
素直な思いをぶちまけるのがいいと思います。そして、これは何十年後かの人が知る記録として残ります。
10)「合唱コンクールの思い出」
高校生活の中で、「合唱コンクール」に力を入れたという生徒さんも多いでしょう。
- 入賞の為に練習に励んだことや、本番当日の緊張、うまくいったことやうまくいかなかったことなどいろいろあると思います。
- 仲間と力を合わせた思い出などもテーマの一つになります。
POINT
なぜ印象に残ったのか?どんな気持ちになったのかなど具体的に表現しましょう。
☆病気などの理由で、学校の行事にはほとんど参加できなかったり、転校があってクラスメイトとあまりなじめなかったり、行事に参加はしたけどあまりいい思い出がないという子には「両親やお世話になった先生への感謝」「こういう大人になりたい」などのテーマでもいいですよ。
卒業文集の構成
卒業文集におすすめの構成は?
国語の授業で習った、四段落構成の「起承転結」を使って書きましょう。「起承転結」なんとなく習った気がするけど…と思われたと思います。そんなに難しく考えなくて大丈夫です。
今から、1つ1つ解説していきますね。
[起]…始まり
- 物語の始まりのパートです。文章の主題を書く箇所になります。
- 話の内容についての背景や、話を理解してもらうために必要な情報などを伝える部分になります。
- 文章の中に読む人を引き込むために大切な箇所になります。
[承]…出来事を書く部分
- [起]を承けてその内容を発展させ、出来事を具体的に表す箇所。
- 自分の具体的な考えなどを書く箇所。
[転]…転換・転機
- [承]から話の流れが違う出来事を書く
- [起][承]で話した内容について、場面や視点などを転じて書きたい事の本題について話す。話の根幹となる重要な部分。
[結]…まとめ・結論・結末
- これまでの話がどのような結果を迎えたのかについて書きます。全体の”まとめ”となる部分です。
- 伝えたいことが読み手に伝わるように、簡潔にわかりやすく書きましょう。
- 最もアピールしたいことを書きます。
※この箇所が曖昧であれば、最終的にどのようなことを言いたいのかはっきりしなくなるため注意しましょう。
読みやすい構成とは?
しっかり中心を決めることが大事!!
(理由)
中心が決まっていなければ、何のことを伝えたいのか読んだ人がわかりにくい作品になってしまいます。なので、きちんと「中心に書くこと(将来の夢など)」を書きましょう。
POINT
☆文章を書く目的は、常にひとつで、それは読み手に内容を理解させることです。
☆相手の立場に立って文章を書くことが必要です。
このルールさえ守れば読みやすい構成になります。
☆書く順序は?
つい初めの[起]→[承]→[転]→[結]の順で書きがちですが、そうすると文章が長くなりアピールしたことがはっきりせず、まとまりがない文章になってしまいます。
そのため、話のメインになる[転][結]やアピールしたいことをまず考えましょう。
その後に、[起][承]を[転][結]に向かうために考えることで、すっきりした展開や結末になりわかりやすくなります。
卒業文集を読みやすく・うまく書くコツ
ポイント
- 「結論」から書くこと。
- 「なぜそう思ったのか。」「それは〇〇だから」という流れに持って行くと自然な文章を書くことができます
※段落構成を考えてから原稿用紙に、まとめて書いていくことが上手に書くコツです。
まずは、自分の中で存在の大きい体験を付箋「学校行事」「友達のこと」「先生のこと」「将来の夢」などに大きく分けて、
その中でも、特に「あなたらしい体験」が書ける物を考えます。
卒業文集で悩む「書き出し」と「締めの文章」例文
「書き出し」
(例文1)
あっという間に過ぎた高校生活…
(例文2)
コロナウイルスにより、入学してすぐの休校で戸惑ったあの日々を思い出します。
(例文3)
3年間を振り返ると、いろいろなことを思い出します。
(例文4)
わたしは、この3年間で部活動を通して多くのことを学びました。
(例文5)
コロナ禍での制限などで不安な日々を送る中で、常にいつも誰かが居てくれました。
「締めの文章」
(例文1)
コロナに振り回された3年間を、たくさんの友達や先生に支えられて楽しく過ごすことができました。
(例文2)
みんなと出会えて本当によかった。ありがとうございました。
(例文3)
卒業したら、将来の夢の実現の為に一生懸命勉強を頑張っていきます。
(例文4)
決して諦めることなく関わり続け支えてくれた先生に感謝でいっぱいです。
(例文5)
卒業してみんなそれぞれの進路に進んでもお互いに鼓舞し合える友達でいたいです。
マネして書いてみよう!中学生卒業文集の例文!
今、改めて高校生活を振り返ってみると、「新型コロナウイルス」に大きく振り回された3年間でした。
休校・時間差通学・自宅でのプリント学習・オンライン授業と初めて経験する物ばかりで戸惑っていました。
そして、入学してから楽しみにしていた「文化祭」「体育祭」「修学旅行」すべてがコロナにより中止を余儀なくされました。
皆で、落ち込み、怒りを爆発させていた時A君が言いました。
「このままじゃ、やっぱり悔しいから、みんなでせめて文化祭だけでも出来ないか考えて、先生にお願いしてみよう!」と。
その時僕は、「何言ってんだ?無理に決まってるだろう」と投げやりな気持ちで聞いていました。
クラスのみんなも最初は、半信半疑で聞いていたと思います。
でも、A君が率先して行動して行く姿を見ている内にみんなの気持ちが揺れ動かされ動き出しました。
そして、僕たちの案はまとまりました。
- 感染対策を徹底する
- 模擬店は中止
- 生徒・教員のみの参加
- 展示物作成(時間差通学を利用し、蜜にならないように分けて制作に携わる)
上記での開催を先生にお願いしました。
そして、先生方のご尽力により僕たちの願いが伝わりました。
文化祭をすることが出来たのです。その時の喜びは今でも忘れません。
A君の一言がなければ諦めていた文化祭。A君には感謝しかありません。
ありがとう。A君はすごいよ!
何もせずに諦め、人のせいにして怒っていた自分が恥ずかしくなりました。
後日談、A君は本当は言ったものの自信がなく「偉そうなこと言っちゃったな」と内心焦っていたとか。
僕は、この経験を通して何でもやる前から諦めず、この状況下でも何か出来ることはないかと考え行動に移せる人間になりたいと思いました。
そして、いつか結婚して子供が出来たらA君の話をしてあげたいと思います。
「お父さんのお友達は凄かったんだぞ!」と自慢したいです。
行事がいろいろ中止になり落ち込んでいる僕たちに最後まで寄り添って下さった、先生方、本当にありがとうございました。最高の思い出が出来ました。
僕たちには、このような素晴らしい思い出があります。
だから、卒業してみんなそれぞれの進路に進んでもお互いに励まし合えるいい仲間が僕たちにはたくさんいます。
〇〇高校のみんな、そして先生方、思い出がいっぱい詰まった校舎、3年間ありがとうございました。
まとめ
■卒業文集の書き方
▼しっかり中心を決めることが大事!!
(理由)
中心が決まっていなければ、何のことを伝えたいのか読んだ人がわかりにくい作品になってしまいます。
▼書く時のポイント
- 強く思い出に残ったことを自分の言葉でまとめる。
- お世話になった先生などへの感謝の言葉は欠かせません。
- それぞれの進路に進んで頑張っていくことを宣言する。
「何が起こったか」だけではなく、「その時何を思ったか」「それによって何を学んだか」も書き加えるとさらにいい作文になります。
■おすすめテーマ
▼「一番書きたい事」「一番思い出に残っている事」をテーマにすると書きやすいです。
今回ご紹介した「卒業文集の書き方のコツ」を実践するだけで、あなたの悩みは解決できますよ。
本当に、コロナ禍でいろいろ大変だったと思います。そんな中だからこそ得られたこともあったでしょう。
大人になって、子供と卒業文集を見ながら笑顔でほっこり読み返せるといいですね。さっそく、実践開始です!
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