初夏の季語は7月も使える?季語一覧と情景解説!いつまで使える?

あなたは初夏の季語ときいてどのようなイメージがありますか。漢字を見ると「夏の初め」と書いてあるので7月の上旬ごろかな、なんて思うかもしれません。7月の上旬ごろと言えば海やラベンダー畑を思い浮かべるのではないでしょうか。

実は初夏とは、7月の事ではありません。

では初夏がいつごろなのか不思議に思いませんか。今回は初夏とはいつごろを指すのか、そして俳句初心者でも使える初夏の季語を紹介します。

初夏をテーマに俳句を作ろう!季語は?7月に作るなら?使える季語一覧!

まず初夏の季語とはどのようなものか見ていきましょう。

新緑:青葉になる前の鮮やかな緑色であり、その立ち木をも指しています。日を浴びてキラキラと輝いている様子が目に浮かびます。
南風:文字の通り南から吹く風、吹き続くけれど穏やかな風。西日本では「はえ」とも呼ばれています。
苺:屋外の畑で栽培されているものは、五月から六月にかけて赤く熟すため初夏の季語と言われています。
麦飯:裸麦や大麦を米に混ぜて炊いた飯。麦の収穫は五月から七月頃です。
柏餅:五月五日の端午の節句菓子として知られていますね。
カーネーション:様々な色や大きさをしており「母の日」に贈る花として、たくさんの人から親しまれています。

そうなんです。実は初夏とは7月のことではなく、5月上旬から6月初めのことを指します。なぜそのように呼ばれているのか、これには旧暦とよばれる月の満ち欠けを基準とした暦が関係しています。

初夏っていつからいつまで?7月は夏ではない?

現代では、夏はいつ頃か聞かれると、7月や8月が思い浮かびますよね。具体的に旧暦での四季を見てみましょう。

季節 四季の

三区分

旧暦 新暦
初春 1月 2月(2月4日頃~3月5日頃)
仲春 2月 3月(3月6日頃~4月4日頃)
晩春 3月  4月(4月5日頃~5月5日頃)
初夏 4 5月(56日頃~65日頃)
仲夏 5月 6月(6月6日頃~7月6日頃)
晩夏 6月  7月(7月7日頃~8月7日頃)
初秋 7月 8月(8月8日頃~9月7日頃)
仲秋 8月 9月(9月8日頃~10月7日頃)
晩秋 9月  10月(10月8日頃~11月6日頃)
初冬 10月  11月(11月7日頃~12月6日頃)
仲冬 11月  12月(12月7日頃~1月4日頃)
晩冬 12月 1月(1月5日頃~2月3日頃)

このようになります。

旧暦では、初夏は4月(現在の5月6日~6月5日ごろ)を指し、あなたが思い浮かべた7月は晩夏といい旧暦では夏の終わりのことを言います。

初夏という季語が、夏の暑いイメージよりも穏やかな風や鮮やかな緑の木々というイメージになるのがよくわかりますね。

そもそも季語とは?どのような役割?俳句の歴史や作り方を知ろう!

そもそも俳句には必ず季語を使わなければいけないのでしょうか。俳句の歴史からさかのぼって考えてみましょう。

俳句の歴史は平安時代末期ごろまでさかのぼります。もともとは連歌と呼ばれ、和歌の上の句(五七五)と下の句(七七)をそれぞれ別の人が詠む歌です。

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