「先生へメールを送りたいけど、書き方がわからないから教えて」と高校生の息子に頼まれました。今までメールソフトは学校の授業でしかさわったことが無く、検索してもビジネス向けのアドバイスが多く、どのような文章にすればいいのかわからなかったそうです。
確かに、普段はLINEばかり使用していて、彼がやりとりする相手も、友達か家族くらい。短文で送受信しているうえに、多少の無礼は許される関係ばかりです。
今回は、他校の先生宛にお礼のメールを、部を代表して彼が書くことになりました。
彼としては、
基本的なマナーを知りたい
お礼の文章を書くポイントを知りたい
とのこと。
難しくはありませんが、オフィシャルなメールには基本的な構成があります。この構成に基づいて書くことがマナーです。まずはそれを確認しましょう。また、メールでのお礼文のポイントについても確認したいと思います。
今回は、息子のようにお困りの高校生に向けて、高校生が先生へ送るお礼メールの構成と例文をご紹介します。
先生へのメールの書き方【基本的な構成】
先生などに送るオフィシャルなメールの書き方には、型のような基本的な構成があります。
2. 宛先
3. 挨拶と名前
4. 本題
5. 結び
6. 署名
この6つから構成されます。
それぞれ難しくはありませんが、順番に書いていくこと、書きもらさないことが大切です。それでは1つ1つ見ていきましょう。
件名の書き方
先生によっては、1日に何十通もメールを受け取るような立場の人もいます。読んでいただこうと思うと、まずはメールを開けてもらうことが重要です。
件名を見ただけで、
誰からか
用件は何か
がわかると、開封してもらいやすくなります。
例えば、
「○○高校○○部○○(名前)よりご来校のお礼」
「○○高校〇年〇組○○(名前)より○○のお礼」
などです。
自分の所属
お礼という用件
を明記します。
ちなみに、所属高校の先生に送る場合は、「○○高校」の部分は省略してもかまいません。
また、用件は長文になり過ぎないよう、簡潔に書きましょう。件名は簡潔で具体的に書くことが大切です。
宛先
メール本文の最初には、宛先として相手の名前を書きます。
高校名
クラス+担任 もしくは クラブ名+顧問 など
名前
敬称
を書きます。
例えば、
「○○高校 〇年〇組 担任
○○(名前)先生」
と、2行に分けて書きます。
今回は先生宛ですので様という敬称ではなく先生をつけます。いつもはあだ名で呼んでいたとしても、メールでは必ず「〇〇先生」と書くのがマナーです。
挨拶と名前
メールは、本題に入る前に挨拶文を入れ名乗るのがマナーです。
「お世話になっております。」
「先日はお世話になりました。」
などの挨拶文が使えるでしょう。
挨拶に続いて
高校名
〇年〇組 もしくは ○○部(役職があればそれも)
名前
を書きます。
例えば、
「お世話になっております。
○○高校〇年〇組○○(名前)です。」
と、2行で書きます。
本題
メールの目的を簡潔にまとめた本題のお礼を書きましょう。
お礼する出来事や、目的によって内容が大きく変わりますが、大切なことは感謝の気持ちが伝わる文章にすることです。ふざけたりせず、ていねいな言葉づかいで書くように気をつけましょう。
結び
最後は挨拶文で締めます。
お礼であれば
「心より感謝申し上げます。」
「本当にありがとうございました。」
が使えるでしょう。
次もあるようでしたら、
「次回もよろしくお願いいたします。」
「引き続きよろしくお願いいたします。 」
が適しています。
返信してもらうことが必要な場合には、
「お忙しいところ誠に恐縮ですが、ご返信いただけましたら幸いです。」
が良いでしょう。
署名
本文最後には、署名と呼ばれる、あなた自身が何者かについて書きます。名刺に近いイメージです。
署名部分は「―」や「=」などの記号でラインを引いて、本文と分けるのが一般的です。
署名には、
高校名
クラスや所属クラブ名
名前
メールアドレス
などを書きます。
相手に電話連絡を求める場合には、電話番号も書いておきましょう。
―――――――――――――――
○○高校 ○○部 部長
○○(名前)
メール:○○@○○.ne.jp
―――――――――――――――
===============
〇〇高校 〇年〇組
〇〇(名前)
E-mail:○○@〇〇.com
電話番号:○○○-○○○
===============
先生へのメールの書き方【メールのマナー】
ていねいな言葉を使う
先生など目上の人に対するオフィシャルなメールは、必ずていねいな言葉づかいで書きましょう。友達とのやり取りで使うような、話し言葉そのままの文章は使いません。
また、相手に依頼するような文は、最後を疑問形で終わらせます。例えば「〇〇してください」ではなく、「○○していただけますでしょうか」のように、ソフトな言葉に変えて書きます。
記号や絵文字は使わない
「!」「♪」などの記号や絵文字は、オフィシャルなメールでは使いません。
適度に改行するし、空白を入れる
改行を入れずに、長々と書き連ねたメールの文章は、とても読みにくいものです。
意識的に句読点を入れ、1行の文字数は30~35文字くらいで改行し、内容のまとまりごとに1行空白を入れるようにしましょう。
先生へのメールの書き方【お礼文を書くポイント】
先生へのお礼のメールで1番大切なところは本題です。
本題には定型がありませんし、定形のような文章を書いてはいけません。お礼をする出来事に関する感想や、印象に残ったエピソードをオリジナルで書いてください。
そして大切なことは感謝の気持ちが伝わる文章にすることです。
担任、部活の顧問、他校の先生など、先生にお礼のメールをする場合は、何かしら指導していただいたお礼が多いかと思います。
先生の教えから学んだこと
感謝の気持ち
今後の抱負や決意
以上を、簡潔にまとめれば完璧でしょう。
堅苦しくなく、高校生らしい言葉づかいで大丈夫です。ただし、ふざけたりせず、ていねいな言葉づかいになるよう気をつけましょう。
まずは話し言葉で書いてみて、それをていねいな言葉づかいに書き直していく方法がおススメです。しかし、長々と書く必要は無く、ポイントだけにしましょう。
先生へのメールの書き方【お礼メールの例文】
先生へのメールの書き方の基本的な構成をご紹介したところで、次は例文です。これは、先日息子に指導した際の文章です。他校の先生に来ていただき、プレーを見ていただいただけでなく、意識改革が必要だというような指導をいただいたそうです。
この例文では、メールの長さや、だいたいの雰囲気をつかんでいただければと思います。とにかく、長々と書く必要は無く、ポイントだけにしましょう。
本文:
○○高校 ○○部 顧問
○○(名前)先生お世話になっております。
○○高校○○部部長の○○(名前)です。先日は、お忙しい中ご来校いただいき、
ありがとうございました。〇〇先生には、県大会出場に向けての意識改革についてご指導いただき、
大変感謝しております。
次の日には、部員全員でミーティングを行いましたところ、
目標と、やるべきことが定まり、部員全員の士気も高まりました。
来月からは予選がスタートしますが、結果を残せるよう、
部員全員一丸となり頑張ります。
先日はお忙しいところ、ご来校いただいてのご指導、心より感謝申し上げます。
―――――――――――――――
○○高校 ○○部 部長
○○(名前)
メール:○○@○○.ne.jp
―――――――――――――――
まとめ
先生へメールを送らなくてはならないのに、書き方がわからない高校生は、あなただけではないでしょう。
普段はLINEばかり使用していて、メールを書いたことがないのであれば、書き方がわからないのは当然です。
1. 件名
2. 宛先
3. 挨拶と名前
4. 本題
5. 結び
6. 署名
の6つの基本的な構成があります。順番に、書きもらさないように書きましょう。
また、必ずていねいな言葉づかいで書きましょう。「!」「♪」などの記号や絵文字は使いません。メールでは、意識的に句読点を入れ、1行の文字数は30~35文字くらいで改行し、内容のまとまりごとに1行空白を入れるようにします。
今回ご紹介した例文を、出来事や相手に合わせて、感謝の気持ちが伝わるように、あなたなりに自由にカスタマイズし、オリジナルで書いてください。
メールでは長々と書く必要は無く、ポイントだけにしましょう。大切なことは感謝の気持ちが伝わる文章にすることです。
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