御巣鷹山慰霊登山の服装は?昇魂之碑までの時間や登山のマナーまとめ

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1985年8月12日。御巣鷹山であった墜落事件を知らない人はいないでしょう。羽田発大阪行きのJAL123便にて、520名もの人が亡くなった通称「日航機墜落事故」「日航ジャンボ機墜落事故」です。

毎年夏が近づくと、御巣鷹山へ慰霊登山に行きたいと考える人は数多くいます。遺族以外の人も、慰霊登山に参加することは問題ありません。

「小説を読んだから」「テレビの特集を見たから」という理由での慰霊登山でも大丈夫です。服装も、長袖・長ズボンなら安全で、登山用のブーツなどの準備も必要ありません。ただし、いくつかのマナーと心構えは必要です。

それでは、今「慰霊登山に行きたい」と考えているあなたのため、慰霊登山に必要なものをまとめていきましょう。

御巣鷹山慰霊登山の服装は?登山のマナーは?

御巣鷹山への慰霊登山の際に、登山用のブーツやリュックサックなどの重装備は必要ありません。滑りやすい山道なので、荷物は少ない方がいいですね。

■慰霊登山に必要なもの
・肌を守る服装:長ズボン・長袖(真夏なら長ズボンのみでもOK)
・暑さから身を守るアイテム:タオル・水筒・タオルなど
■慰霊登山にできれば持っていった方がいいもの
・丈夫な杖(現地でレンタル可能だが、数に限りがあるため)

慰霊登山の道は整備されているので、通常の登山より軽装でも大丈夫。ただ、長ズボンと頑丈ではき慣れた靴がオススメです。タオルも多めにもっていきましょう。

慰霊登山の際、特別な服装やマナーは必要ありません。途中にトイレ・休憩場もあります。

無理に献花をする必要はないし、食べ物を持っていくのはむしろ危険です。整備されているとはいえ山なので、熊をはじめとする野生動物が寄ってきてしまう危険性があります。

なにより大切なのは「御巣鷹山は観光地ではなく、事故の現場」だという意識。すぐ隣ですれ違う相手が、事故のご遺族ということもよくあります。慰霊登山には誰でも参加することはできますが、誰もが思いやりの心を持つことが大切なのです。

【日航機墜落事故】御巣鷹山の慰霊登山(2003~2007年)

【日航機墜落事故】御巣鷹山の慰霊登山(2003~2007年)

昇魂之碑まで山のふもとからの時間は?

事故現場に建てられた慰霊碑である「昇魂之碑」までは、登山口から登っていくのがオススメです。登山口に10台分ほどの駐車場がありますが、夏場は登山者が多いので、駐車できないかもしれません。

登山口から昇魂碑までは、約800mあります。以前あった旧街道と呼ばれているルートに比べると、約半分の道のりになっています。

昇魂之碑までは、片道約30分ですから、朝早くに登る必要はありません。けれど、慰霊の園で行われる灯篭流しへの参加を考えているのならば、墜落時間である夕方の6時56分に間に合うように行動しましょう。

歩く際に注意するのは、滑りやすい道が多いので、杖を使って歩いたほうが安全だということ。特に高齢の方、足が悪い方には絶対に杖が必要です。

杖は現地で貸し出されていますが、貸出中と言うこともあり得ます。登山者が多い夏場は、スキーストックなどの頑丈で長いものを持参していくと安心ですね。

日本中が注目をした日航機墜落事故とは?

日航機墜落事故は、昭和60年8月12日に発生し、乗員乗客合わせて542名中520名の方が亡くなりました。「単独機で史上最悪の航空事故」とも呼ばれています。

日本中の誰もが知る痛ましいこの事故の原因は、現在もハッキリしていません。「後部圧力隔壁の修理が不適切だったため」ということが一般的ですが、それでもまだほかの可能性があるかもしれないと議論されています。

確かなことは、この事故を風化させてはいけないこと。そのため、御巣鷹山は現在「安全を願う聖地」と呼ばれています。

毎年「安全・安心・平和」を願う慰霊登山が始まったのは、昭和63年のことです。慰霊登山は、ご遺族が発足した「8・12連絡会」が先頭に立って始まりました。その目的は「世界の空が安全になること」です。

悲しみにうつむくのではなく、強く支えあうのだと決めた「8・12連絡会」のみなさまの思いが、慰霊登山のはじまりです。御巣鷹山に登るのならば「世界の空が安全になること」をともに祈る気持ちでいきましょう。

日航機墜落事故を題材にした小説・本

人々の心に大きく影を残したこの事故は、多くの小説・本になっています。中でも特に心に残ったものを紹介していきますね。

沈まぬ太陽(山崎豊子:著)

日本航空関係者の体験をもとにしたフィクション小説です。映画化・ドラマ化もされました。主人公のモデルは元日本航空の反会社側組合の労働組合委員長・小倉寛太郎氏だとされています。

ほかの登場人物も関係者がモデルとの話ですが、フィクションであり、物語としての面白さを追加されている部分もあることには注意が必要ですね。

感想としては、主人公の「なにがあっても安全を求める姿勢」に深い感動を覚えました。当時の日本航空がここまでブラック企業だったと思い込むのは危険です。

しかし、被害者の無念を晴らすためにどれだけつらい状況でも、安全のために戦う人がいたということは、間違いなく胸をあつくします。

クライマーズ・ハイ(横山秀夫:著)

著者が日航機墜落事故を取材したときの体験をもとにしたフィクション小説です。事故が起きてから七日間、事故の状況がハッキリするまでの動きを描いています。

「クラマーズ・ハイ」もフィクションですので、登場人物の短所のすべてを鵜呑みのするのはNGです。

ただ、痛ましい事故を受けてなお「歴史的事件を自分たちで記事にしたい」という記者としての思いと、遺族を思う個人としての葛藤は深く考えさせられました。

墜落の夏―日航123便事故全記録(吉岡忍:著)

事故の1年後である1986年に出版されたノンフィクションです。当時、日航機墜落事故がどのようにとらえられていたのかについて、これ以上わかりやすい資料はないでしょう。

事件からわずか1年後に出版され、実際の取材内容をまとめたこの本は、読んでいるだけで息が苦しくなりました。あまりにリアルで、正直二度と読み返したくはありません。

けれど、生存者の証言や、遺体の状況などを知ることは、慰霊登山に大切な「事故を風化させない気持ち」を強く抱かせます。本当に御巣鷹山に登りたいのならば、絶対に読むべき1冊です。

最後に

■慰霊登山に必要な装備
・必須:足元を守る服装・水分補給用の水筒・はき慣れた靴
・登山者が少なければ借りることができる:斜面に備えるための杖・登山口までの交通機関

御巣鷹山で慰霊登山をするために必要な装備は、すぐに準備できるものばかりです。山道特有の厳しさもあり、急斜面も多いですが、整備されているので遭難の心配をしなくても大丈夫。服装も「長ズボン・暑さ対策をした服」ならOKです。

けれど、慰霊登山のための心構えは、簡単にできるとは言えません。どれだけ想像力を働かせても、亡くなった方の恐怖や無念のすべてを理解することはできません。ご遺族の悲しみに寄りそうこともできません。

それでも、二度とあのような事故が起きてはいけないと祈ることは、誰にでも許されています。慰霊登山が祈りのための手段であることは確かです。

日航機墜落事故は、歴史上のできごとではなく、現在も対策が続けられている事件です。そのことをしっかりと胸に刻み、険しい御巣鷹山を登り切ったのであれば、自然に「世界の空の安全」を祈ることができるでしょう。

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