もし友達に「私乳がんなんだよね」と告白されたらあなたはなんと声をかけますか?
こんな時中々気の利いた言葉をかけるのは難しいです。
それは「癌」という言葉が重すぎるのと、未知の世界すぎて、自分だったらなんと声をかけてほしいか想像することが難しく、傷つけてしまうことを言ってしまうのではないかという不安からきてるのではないでしょうか。
実際に友人からの言葉で傷ついたことがある癌患者はけっこういるのです。
そこで今回は、癌を告白してきた友人の心情をもとに、あなたの接し方、声のかけ方をお教えします。
これを知っていれば、あなたの言葉一つで友達を前向きにし今まで通りの良い関係でいられますよ。
是非最後まで読んでみてくださいね。
友達から乳癌であることを告白された!かける言葉はどうする?
癌を友達に告白するのには相当な勇気がいるでしょう。
今となっては、癌は治療ができる病気ですが、どうしても「癌」といったら「死」という言葉が思い浮かんでしまいます。
告白するのをためらってしまうほど重い言葉なのです。
癌の告白について約1000人に実施したアンケートでは以下のような結果がでています。
自分の癌を周囲のどこまで伝えるかという質問に対して、「親しい友人・きょうだい」という項目に票をいれたのは、わずか14.2%でした。
多くの人は家族や会社関係のみという結果で「親しい友人・きょうだい」は4番目に多い回答でした。
そして、なぜ伝えるのかという質問に対して多かった返答が、「仕事と治療の両立の上で必要だから」60.1%、「病気のことを理解してほしいから」34.7%という理由でした。
さらに、自分が癌だと伝える際、どのような不安や困難を感じるかという質問もありました。
1番多かったのが、「相手に過度な心配をさせる」31.3%、次に多かったのが、「他の病気よりも深刻に受け止められる」23.0%というものでした。
この結果からわかるのは、友達が乳癌であることをあなたに告白する理由は病気のことを理解してほしいという思いがあったからではないでしょうか。
そして告白した時には、過度な心配をされたらどうしよう、あまり深刻に受け止められるのも嫌だなという気持ちもあったはずです。
あなたの友達から乳がんを告白された時の対応として、あなたが過度に心配したり、激しく泣かれたりするのは求められていないことがわかりますね。
さらに、励まされたり、アドバイスをもらったりしたい訳でも無いので、気の利いた特別な言葉は必要ありません。
まずは友達の辛さを理解しようとするためにも、友達の話をよく聞いてあげてください。
そして、普段通り、今まで通りの関係でいることが1番望まれていることなのです。
また病気のことを理解してほしいという意見の中には、癌の怖さを自分が伝えることでがん検診に行ってもらいたいという意見もありました。
友達の辛い経験が無駄にならないようにあなたががん検診をうけることも考えてみてくださいね。
乳癌を宣告された友人はどのような心理状態?
癌を宣告された人の心情はとても複雑に変化していきます。
宣告された直後は、「なんで私が」「もう私はダメなんだ」と強い衝撃をうけます。
次に不安や落ち込みの感情に変化します。
「これからどうやって生きていけばいいんだ」と不安になったり、まわりのみんなの生活がキラキラ見え、自分だけ暗い闇の中にいるような疎外感を感じます。
またこの時期は夜眠れなくなったり、何事に対しても意欲がなくなってりと、一時的に日常生活に支障をきたすこともでてきます。
そして、徐々に落ち着いてきたら、人間の潜在能力である適応力が働き出します。
癌であるという状況は変わりませんが、次第にその事実を受け入れ外に目を向けられるようになり、自分の病気について調べたり、今後の生き方について考えられるようになります。
しかし、落ち着いた状況になっても、ちょっとしたきっかけで、また不安でいっぱいになって落ち込むこともよくあります。
そんな時は自分の中の希望を奮い立たせ、気持ちを前向きにしながらなんとか保っているのです。
そんな時にまわりから、「なんであなたが癌になんてなったんだろうね」「絶対治る」「〇〇は癌に効くらしいよ」など、今更癌の原因を探索されたり、根拠のない励ましやアドバイスはしない方がいいです。
告知されてから今まで、あなたよりもずっと癌について考え調べてきたのです。
あなたに求めるのは気持ちに寄り添ってもらうことです。
家族には中々弱音が吐けないこともあります。
辛い気持ちを聞いて「それは辛かったね」と同調してあげてください。
コメント