夏休み明け前、見逃せない子どもの変化と大人にできることとは?

いきなりですが皆さん、9月1日が18歳未満の子どもの自殺が多い日だということを知っていますか?

9月1日と言えば、夏休みが終わり新たに2学期が始まる初日ですが、学校に行かずにそのまま命を落とす子どもが増えているのです。また、新学期を待たずに夏休み後半に自ら命を落としてしまう子どももいます。

なぜでしょうか。自殺が多い日から気がつくかもしれません。それは【学校に行きたくないから】。では子どもたちはなぜ学校に行きたくないのでしょうか。どんな問題を抱えているのでしょうか。

自殺を考える子どもたちは、夏休みの終わりにかけて何かしらのSOSや変化を見せることが多いと言われています。

未来ある命を守るためにも、周りが気づき何かしらのフォローをするために、どんな変化があるのか、そして私たち大人ができることを一緒に考えてみましょう。

こんな変化があったら見逃さないで

〇食欲不振、体調不良
〇宿題ができていない
〇ゲームやスマホにのめり込む
〇元気がなく疲れている
〇急に視線を合わせるようになる、あるいはそらすようになる
〇イライラ怒りっぽくなる
〇ありがとう、感謝を伝えてくる
〇学校に行きたくないと言ってくる
〇身辺整理をする

周りが気づきやすいものから、見逃してしまうものもあるかもしれませんね。このような変化があった場合は、子どもが多くを語らなくても、学校生活に何かしらの問題を抱えているのかもしれません。

子どもに何が起きているのか

〇長時間学校にいないといけないストレス
〇勉強についていけない
〇教師との不和
〇いじめ
〇無気力

特にコレと言って珍しいものではありませんね。前から問題として取り上げられているものばかりです。

私自身、中学時代に周りでいじめが次々と起こっていて、いつ自分が対象になるかという不安と、いじめを見て見ぬふりをする自分に対してや教室の空気感が嫌になり、何度も学校を休もうと思ったことがあります。

もし自分がいじめの対象になっていたら、不登校になっていたかもしれません。

そして上記の上3つは明確な理由で分かりやすいかもしれませんが、最後の1つ「無気力」は子ども自身が、なぜ学校に行きたくないのかわかっていない場合もあります。

今まで優等生として期待されていた人かもしれませんし、友達からも信頼されていたかもしれません。こんな期待に応えようとしていた子が何かの拍子に緊張やる気が燃え尽きてしまい無気力になる場合もあります。

子どもを自殺に追いやらないためにできること

〇子どものペースで、寄り添って話を聞いてあげる
〇いつでも伝えておきたい大切なメッセージ「何よりもあなたが大切」
〇本人、親だけでは解決できないこともあることを知っておく

学校に行きたくない何かを抱えている子どもは、「親に心配をかけたくない」「いじめられていることを親に知られるのは恥ずかしい」「たとえ話しても問題は解決しないというあきらめ」を感じています。

ですので、常日頃から家では子どもたちが穏やかに過ごせる空間を作り、あなたのことを大切に思っているということを伝えてあげましょう。そして、子どもが自分のペースで話ができるように寄り添ってあげましょう。

子どもが学校に行きたくない原因は、親と教師だけでは解決できないこともあります。専門医を交えることも考えておいてください。

絶対にやってはいけないNGな対応

〇追い詰めない
〇追及しない
〇無理に登校させない

子どもが今までと違った様子で気になる場合、「どうしたの?何か嫌なことでもあった?」と聞いてみることは悪いことではありません。

しかし、もし子供自身が問題を抱えていた場合、なかなか口を開きにくい、言いにくい、もしくは言いたくない場合があります。

そんな時はしつこく聞いたり「どうして話してくれないの」「学校に行きなさい」と言ったり、学校に行くことが絶対であるようなことは言わないでください。

自殺をしてしまう子どもたちは「孤立感」「所属感の減弱」「無価値感」「窮状が永遠に続く恐怖」「心理的視野狭窄」を心の中に抱えています。

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