日ごろ子供がお世話になっている保育園。
でも、園のやり方が『どうしても現状が納得いかない』ということもありますよね。
そんな保育園に向けて改善要望のある保護者の方向けに、ここでは要望書の書き方を紹介します。
ですが、保育園への意見、要望は、担任や主任の先生とのやり取りを通じてカドが立たないように伝えるという保護者が多いのもまた事実。
保育園は、送り迎えの際に先生と会うことも多いですよね。
そのときに、顔を合わせて『相談』すれば、力になってくれることも多いはず。
日々の連絡帳で、『困っているのですが…』と柔らかく伝えるのもいいですね。
それでも解決しない、困った場合のみ要望書を使うことをオススメします。
保育園の要望書の書き方は?そのまま使える書き方の雛形!
保育園への要望書は、決まったひな形はありません。
ですが、伝える内容に照らして、次の項目が必要となってくるでしょう。
- 宛名
- 日付
- 提出者
- タイトル(何に関する要望書なのか)
- 要望の理由、内容
場合によっては、この項目で足りない場合もあるかもしれません。
別途資料をつけた方が、伝わりやすいこともあります。
その場合は
参考(参考資料を同封した場合は『同封の別紙参照』など記入します)
と、追記します。
宛名(〇〇殿)
保育園園長、理事長、市役所担当課などが対象になります。
要望をどのレベルに上げるかで、宛先は変わります。
園長に話を通して改善できそうなときは、園長宛てです。
運営している理事長に話を通すべき内容であれば、理事長になります。
残念ながら、園に訴えても改善されないことが予測されるときは、管轄の役所宛てになります。
ただし、私立の園の場合は、役所に訴えても改善の難しいこともあります。
提出者
個人で提出するときは個人名を書きます。
ただ、保育園は集団生活の場。
改善すべき事柄にたいして、同じ要望を感じている父母が他にもいる可能性は高いです。
その場合は趣旨に賛同するほかの保護者と、連名で提出しましょう。
父母会や父母会有志、としたほうが訴えの数の力の強さを示すことにもなります。
有志の場合は、各個人の名前を別紙にでも記した方がいいでしょう。
タイトル
要望を簡潔にまとめたタイトルをつけます。
要望の理由、内容
改善すべき内容は時系列を追って説明した方がわかりやすいこともあります。
伝わりやすいように整理して書きましょう。
そもそも保育園の要望書は何のためにある?誰がみている?書けば要望は叶うの?
どうしても要望書を出したいという事態になったとき、ひとりで抱え込まない方が賢明です。
できれば個人からではなく、周りの保護者とも問題の共有ができるとベター。
父母会や父母会有志という形で提出できると、『みんなの問題』として扱われるのでなおいいです。
宛先にした機関が見るのはもちろんですが、園以外に提出したときは、園にもその機関から要望書は回っていくことが予測されます。
園は基本的に『子供の最善の利益』を守ることを理念としている場合がほとんどです。
内容が多数の子供のためになることであれば、検討されることもあるでしょう。
ただし、そこにかかるコストが見合わなかったり、一部の子供のためにしかならない内容であれば、実現は難しくなります。
また、『具体的にどこまで求めるか』というのも重要になってきます。
その部分を意識して、要望すべきかどうか検討してみましょう。
要望書に特定の保育士へのクレームを書いても良い?
特定の保育士の言動に違和感があるときってありますよね。
『なんでそんな言い方するんだろう?』
『えこひいきしているところをよく見るんだけど…』
『子供の備品、いつものこの持ち帰り方は困る』
などは、保護者として不満を感じた人もいるでしょう。
この場合、どう園に伝えればいいでしょうか。
多くの保護者は、保育士の言動に対する不満は我慢しています。
でも我慢しきれなくなったら。
まずは、先生への信頼を表に出しつつも、「〇〇について困っているので」と具体的に相談しましょう。
相手は本人に相談できることならば本人にするのが早いです。
先生もお仕事ですから、改善できるところなら話はこれで終わりです。
でも、先生の資質そのものや、「えこひいきしているのでは」なんてことは本人には言いにくいですよね。
その場合は主任の先生や、園長先生に伝えるほうがいいでしょう。
匿名で、園長もしくは役所の担当課に伝えるのもひとつの手段です。
なぜここで匿名にこだわるのでしょう。
それは『クレームを言った親の子には園は冷たくなるのでは』という不安が保護者にはあるからです。
ただし、これは実際にはハッキリしない話ではあります。
直接、役所の窓口に訴えに行き、「匿名でお願いします」と言うやり方もあります。
ですが、後日、役所から園に誰が訴えたか伝わり、園長に呼び止められたという居心地の悪い思いをした保護者も。
内容によっては個人が特定されることもありますよね。
身元を隠したい場合は、書き方には要注意。
悪いことをしていなくても、『私ってバレたらどうしよう…』という不安は、さらにストレスを上乗せするものです。
また、伝えたからといって、改善されるかどうかは正直微妙なところ。
特に、ワンマン園長の方針が不満、といった場合は転園するのが早い場合が多いです。
保育士個人の資質についても、良心や向上心ある先生なら期待できますが、そうでない場合もあるでしょう。
とはいっても、転園できないケースもあるでしょう。
そのときは匿名で文書を出すのが、保護者としてできることのひとつになります。
『悪いことをしているんじゃないから匿名でなくていい!』と思うのでしたら、それもひとつの手段です。
でも、職業上でのこととはいえ、『相手のふるまいの悪いところを指摘』するのですから、お互いにイヤな気持ちになることは覚悟しましょう。
何より気をつけたいのは『子供のためになるかどうか』です。
その点を意識して、問題解決していきましょう。
ちなみに、園の先生にもいろいろいらっしゃいますよね。
こちらの動画では、職務に前向きに明るく向き合う先生が登場します。
罪悪感?登園で子どもが泣く…。保護者の方へ!!保育士さん向け朝の子どもたちへの声掛け(子育て・保育園)
知っておきたい要望書と嘆願書の違いは?
要望書と嘆願書はさほど大きくは変わりません。
ですが、ニュアンスとして
- 要望書…意見を伝える
- 嘆願書…何かを強くお願いする
という程度の違いがあります。
また、似た言葉に『請願書』もあります。
こちらは、日本国憲法で保障された「請願権」の趣旨に従ったもの。
国または地方公共団体の機関に対して、文書で希望を申し述べるもので、議員の紹介が必要など、法的な意味合いが色濃くなります。
まとめ
日ごろお世話になっている保育園。
その中で「どうしても我慢できない!」という事態への対処法をまとめました。
- 保育園に不満、改善要望があるときはまずは日ごろの先生とのコミュニケーションの中でお願い・相談してみる
- それでも改善されず、我慢できない状況なら要望書を書く
- 匿名で要望するのもひとつの手段
- 他の保護者も同じ問題意識があるなら、連名で提出した方が意見は強くなる
なによりも、『こどものためになる環境はどのようなものか』を考えて、動いてあげられるといいですね。
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