反社会的勢力でないことを証明する表明・確約書の書き方

仮面の男性

はじめに。

少し前になりますが、闇営業問題で揺れた吉本工業。

謹慎処分となっていた芸人さんたちが最近youtubeに出ているのを見ますね。

少し早いと感じるのは私だけではないはず。

大手の企業は従業員に確約書を書かせているようですが、小さなお店の店主さんが契約書の雛形を探している場合や、これからアルバイト採用の面接があるけれど、若気の至りのタトゥーが入っていて疑われそう・・・。

という場合など、個人で反社会的勢力ではないことを証明したい場合、どのようなことを記載すればいいか、確約書の書き方をお伝えします。

平成23年10月1日、東京都においては東京都暴力団排除条例(東京都暴排条例)が施行されているため、都内の方は個人で提出しなくても、企業や雇い主から確約書の記載を求められる場合があります。

そもそも、確約書とは

書類を書く

確約書は、当事者の一方が、他方の当事者に提出するものです。

そのため、書面を提出した本人の署名、押印しかありません。

そのため、その内容は、確約書を書くものが一方的に義務を負担したり、一定の事実を認めたりするような内容になってきます。

確約書の持つ意味は、トラブルが生じたときに証拠として利用されるためにあるといえます。

契約書と確約書の違いは?

契約書に判

「契約書」と「確約書」は次のとおり違いがあります。

契約書とは

「契約書」は、当事者の双方が「合意」して、双方が署名捺印するもの。

「合意書」ともいい、署名捺印した双方がこれに拘束されます。

確約書とは

「確約書」は、当事者の一方が「確約」するに過ぎず、一方のみが署名捺印するものです。

「念書」ともいい、署名捺印した当事者のみがこれに拘束されます。

今回反社会的勢力であることを確約するために必要な「暴力団等反社会的勢力ではないこと等に関する表明・確約書」とは

暴力団

何らかの契約時に契約書類の一部として「暴力団等反社会的勢力ではないこと等に関する表明・確約書」を契約します。

契約時に以下の点について表明する文書です。

  • 暴力団等反社会的勢力ではないこと。
  • 反社会的勢力との関係がないこと。
  • 暴力団等反社会的勢力に類する行為をしないこと。
  • 下請けや関連事業者に暴力団等反社会的勢力を用いないこと。

そして、これらに虚偽があった場合や、後にこれらに該当することとなった場合は下記のことを確約させる文書でもあります。

  • 催告なしで取引停止、契約解除となっても異議を出さず、契約解除によって損害が発生したとしても賠償等を求めない、かつ損害は全て自己の責任であると確約する。

契約前の段階で、直接本人に、反社会的勢力ではないことを表明することができ、そもそも最初から上記に該当するようであれば、その時点で排除されます。

確約書の記載方法はどうするの?

記入する

一般的な契約書などは、契約条項がつらつらと記載されていて、契約の当事者はそれらの内容を確認し、末尾に署名(記名)押印をするだけ、というスタイルが多いですが、この表明・確約書においては項目ごとに「相手方自身の行為(挙動)によって記録に残す」というスタイルが推奨されています。

各項目ごとに署名者本人に直接

「表明・確約 <いたします ・ いたしません>」

の記載を求めるか、あらかじめ

<いたします ・ いたしません>の文字を記載しておいて、署名者本人に、どちらかに○をつけてもらう方式です。

これにより、署名者は自ら明確に意思表示をしたことになり、後になって「署名はしたけど内容は見てなかった」というようなことは言えません。

テンプレートを紹介!

誓 約 書

○○株式会社 御中

平成  年  月  日

住所
氏名          印

私は、貴社に従業員として入社のうえは、下記事項を誓約いたします。
また、私は、下記事項のいずれかに反した場合、内定取消し、解雇その他一切の処分を受けても異議を述べません。

1.貴社の就業規則及び服務に関する諸規定に従い、誠実に勤務することを確約する。
<いたします ・ いたしません>

2.履歴書その他の貴社に提出した書面に記載した内容は、真実であることを確約する。
<いたします ・ いたしません>

3.暴力団、暴力団関係者、暴力団関係企業、総会屋又はこれらに準ずる団体(反社会的勢力)と関係を持っておらず、将来においても一切持たないことを確約する。
<いたします ・ いたしません>

4.貴社の信用・名誉を毀損するような言動を行わないことを確約する。
<いたします ・ いたしません>

5.業務上知り得た貴社の営業秘密を第三者に漏洩しないことを確約する。
<いたします ・ いたしません>

以上

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