4月は子供も大人も新生活が始まる忙しい季節。小学校一年生は入学式があり、初めての小学校生活のスタート。ワクワクしながらも緊張して登校していきます。そこで5月になり、ゴールデンウィークの長期休みでやっと一息ついてリフレッシュできます。
しかし、ゴールデンウィークでリフレッシュして、ストレスや疲れを癒し、ゴールデンウィーク明けに元気よく登校するかと思いきや、「学校に行きたくない!!」と言い出す子供。
親は「え・・・何で?」となってしまいますよね。
実は、ゴールデンウィーク明けに子供が学校に行きたがらなくなるのは珍しい事ではありません。何やら長期休み明けになると、学校に行きたくなくなる子は多いそうです。その分困ってしまう親御さんも多くいらっしゃると思います。
そこで今回の記事は、ゴールデンウィーク明けに学校に行きたがらなくなる小学校1年生への対処法をお伝えします。小学校1年生になる子供を持つ親御さんや、長期休みで学校に行きたがらなくなる小学生に困ってしまう親御さんは、是非参考にしてみて下さい。
ゴールデンウィーク明けに学校に行きたくないという1年生
ゴールデンウィークでゆっくり休めて、学校に行くための気力を養ったかと思いきや、逆に学校に行きたがらなくなるという現象。ただ、そこには必ず原因があります。
まずは、その理由や背景を考えていきましょう。
理由や考えられる背景は?
考えられる理由や背景は様々あります。これといった原因は一概には言えず、複数あることもあります。また、小学校1年生は自分で学校に行きたくない理由が表現できず、ただの我儘に見える場合があります。
しかし、きちんと子供なりの理由があります。ですので、そこは理解してあげて下さい。そして、学校に行きたくない理由や背景として、7つの原因があります。
- 親子分離への不安
- 授業が理解できないなどの勉強関係
- いじめや同級生と合わないなどの友達関係
- 集団生活が苦手
- 先生との関係
- 生活習慣の乱れ
- 5月病
です。1ずつ簡単に説明しますね。
親子分離の不安
簡単に言えば親と離れるのに不安を感じるということです。小学校に入学して、子供ながらに緊張や不安などのストレスがあります。家に帰れば親がいて、子供は安心します。そこでゴールデンウィークに親と一緒に過ごす期間が長くなり、その間は子供はリラックスして安心します。
しかし、その反動で休み明けになると親から離れることに大きな不安を抱いてしまい、学校に行きたがらなくなります。
授業が理解できないなどの勉強関係
小学校1年生から初めて本格的に、授業が始まります。授業は個別的ではなく集団的に進められます。そこで、授業の内容が理解ないと、子供はやる気をなくしたり疎外感を感じたりして、授業が苦痛になり学校に行きたがらなくなります。教科では、特に算数が最初理解できない子供が多いです。
また逆もあります。塾に通っていたり親が勉強熱心で予習をしていると、授業内容自体はすでに理解しているため、子供にとって「無意味」と思ってしまい、授業を受ける意味が分からなくなり、学校に行きたがらなくなることもあります
いじめや同級生と合わないなどの友達関係
小学校1年生では、エスカレートしたいじめはあまりありませんが、集団で馬鹿にしたり、文房具などをとったり、無視したりなどのいじめは珍しくありません。また、いじめは友達同士のグループが出来たらすぐに始まることもあります。
ですので、4月に友達同士のグループができていじめが発生すると、抑えていた我慢が、ゴールデンウィークで解放されて登校拒否になります。
また、一見仲良さそうでいじめはなくとも、その子供自身が我慢して友達グループに属している事もあります。本来性格が合わない子供と、何とか仲良くしようとする努力の1つなのですが、ゴールデンウィークでその友達に会わないことですごくリラックスできた場合、あまり友達に会いたがらなくなり、学校に行きたがらなくなります。
集団生活が苦手
保育園や幼稚園も集団生活には変わりないのですが、小学生になると委員会や登校班など、自発的に活動しないといけない集団に属することになります。そうなると、元々が集団生活が苦手だったうえに、本人の希望とは関係なく様々な集団生活に馴染まないといけなり、学校に行きたくなくなります。
また、休み時間なども友達同士の付き合いをしないといけなかったり、もともと1人が好きな子には苦痛なところがあります。4月で小学校の手段生活の苦痛を感じるようになると、ゴールデンウィーク明けには学校に行きたがらなくなります。
先生との関係
今時昔みたいに怖い先生はあまりいませんが、先生に怒られたりすると、先生が怖いと思い、学校に行きたくなくなります。また、子供は純粋ですので先生の何気ない一言で傷つき、先生を嫌いになる事があります。
例えば、忘れ物をしたときに先生が何気に「駄目な子」等と他の子供の前で叱ってしまうと、子供は「自分が駄目な子」だから先生に嫌われているなどと思ってしまったり、みんなの前で馬鹿にされたと思い先生が嫌いになったりして、先生に会うのがおっくうになり、登校拒否に繋がります。
生活習慣の乱れ
ゴールデンウィーク中の長期休みに、夜更かしなどが習慣づいたりすると、いざ学校が始まった時に朝にきれなくなり、学校に行くのを拒むようになります。土日などの短期期間での1日であれば、特に問題なく生活のリズムを直せますが、1週間以上となると簡単にはリズムを整えられません。
また、休みだからといってゲーム等の子供が好きなことばかりやっていると、楽なことを覚えてしまい学校に行きたがらなくもなります。そこで宿題などのやるべきこともやっていないと、先生怒られるという理由も加わり、さらに学校に行きたがらなくなります。
5月病
4月に入学して、小学校1年生は特に生活環境がガラッと変わります。その環境変化に適応する為に頑張り過ぎた結果、子供も分からないうちに緊張感が続きストレスが相当溜まります。
そこでゴールデンウィークはいると精神的に張りつめてた緊張感が解けると同時に、気を張っていた心の糸が切れてしまいます。そうなると、無気力になったり気分の落ち込みがみられるようになり、学校に行きたがらなくなります。
ゴールデンウィーク明けに学校に行きたくない理由を言ってくれない場合は?
ただ、ゴールデンウィーク明けに子供が学校に行きたがらなくなった時に、理由を聞いても中々その理由を教えてくれない場合が多いです。また子供自身人も理由が分からない場合があります。
そこで、理由の効き方や、理由をどうしても言ってくれない場合などの対処法をお伝えします。
イエスかノーでこたえられる質問から!
子供が学校に行きたくない理由を聞いても話さない場合は、子供自身も行きたくない理由が分からなかったり、理由が複数でどれが決定的な理由なのかなど、伝えられないことがあります。その時は、まずは「イエスかノー」で答えられる質問をしてあげて下さい。
例えば、「気分が悪いの?」「友達と喧嘩したの?」「先生が怖いの?」などのような質問です。イエスかノーでこたえられる質問は、子供でも返答がしやすいので答えてくれる可能性が高くなります。
また、そこで1つの答えが分かったら次に移れます。例えば「気分が悪い→どこが悪い→○○科の病院に行く」など、答えを誘導していくことや最終的に対処をどうするかなども分かります。
なので、子供が理由を言わない時は「イエスかノー」で返答できる質問が有効です。
理由を本人が絶対に言わずに頑なに登校拒否をしている場合は?
理由を本人が絶対に言わない場合は、無理に話を聞きだそうとすると逆効果になり、さらに自分の殻に閉じこもる可能性が高くなりますので、まずはいったん引きましょう。ただ、その時には「話したいことがあったら、いつでも言ってね!」などの声掛けをしてください。
まずは、「あなたの味方なんだよ!」という印象を再度子供に持ってもらうことが大事です。それからそっとしてあげて下さい。そして時折、食事中や入浴後などの本人がリラックスしているときに、「大丈夫?」などの声掛けを再度してあげて下さい。
ただ、そっとしているだけでは子供も話しにくいままであり、かといって聞きすぎると嫌がります。ですので、根気よく待つ中でも、適度な声掛けを子供にして、子供の話すきっかけを与えてあげて下さい。
親としてどのように子供に寄り添う?対処法は?
子供が理由を言わずに頑なに登校拒否をすると、確かに親としてはイライラしてしまいます。また、子供がそんな状態になった時にどう対応していいか分からず焦ってしまいます。
ここでは、どのように親は対応するのが良いかなどをご説明します。
行きたくない子供へ寄り添う方法は?
まずは、「受容」を意識して下さい。簡単に言えば、子供が登校拒否をしていることをまずは受け入れるということです。
これは、子供に限らず人間は受け入れられていると思うと安心します。上記にも述べましたが、子供に「私はあなたの味方なんだよ!」と再認識をしてもらわないと、理由も述べないですし親と距離をとろうとしてしまいます。
なので、まずは「学校に行きたくない」ということを受け入れましょう。学校に行きたくない理由を考えるのをまずやめて、学校に行きたくないという意志だけを分かってあげることで、子供との距離が縮まります。そこから寄り添っていきましょう。
無理やり学校に連れていくべき?
- 「学校に行かないと、授業についていけなくなってしまうかも?」
- 「学校に行かないと、不登校の癖がついてしまうかも?」
- 「学校に行かないと・・・かも? etc」
親は悩んでしまいます。無理やりでも学校に連れていくべきでしょうか?
一概には言えないことかもしれませんが、無理やり学校に連れていく必要はありません。そんな時は休ませてあげましょう。
学校は行くことが目的ではありません。学校にいって科目を学び、個性や社会性など、様々なことを学ぶことが目的です。頑なに登校を拒否している精神状態で学校に行っても、本来の「学び」という目的は果たせません。
また、小学校の授業難易度であれば、あとから巻き返すこともさほど難しくありません。高校や大学と違い、出席の単位数などもあまり気にする必要もありませんので、まずは休ませて、対処をしていきましょう。
休みたい理由を聞き出すには?
頑なに黙り込み、どんな質問をしても話をしてくれない場合は、嫌な事や悩んでいる事など、また楽しい事などなんでもいいので、子供にノートを渡し、書いてもらうということも有効的な手段です。
子供の好きな絵柄のノートや鉛筆を買ってあげて、「何でもいいから、楽しい事や好きな事、嫌な事など、思ったことを好きな時に書いてね!」と伝えて渡して下さい。相手を見て言葉で話すのが苦手な子供には特におすすめです。
また、色々書き出すことで、子供自身も気持ちの整理が出来たりします。必要時は是非試してみて下さい。ただし、強制的に「書きなさい!」と押し付けてしまうと書かなくなりますので、「書いてみてね!」という、促しのスタンスで対応しましょう。
子供にやってはいけない、いってはいけないことは?
登校を拒否する子供に対応していて、イライラしたり腹が立ったりする気持ちは分かります。しかし、その様な子供にやってはいけない事やいってはいけないことがあります。
それは、「怒る」という行為と「駄目な子」などの子供の心境を否定する言葉です。
怒る
登校を拒否するには、それなりの何かしらの原因があります。その原因は分からなくとも、小学校1年生が思う共通の心境は、「親に自分を分かって欲しい!」です。そこを考えずに怒ってしまうと、なおさら頑なに登校を拒否します。
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