もしかしたら私もアメリカ生活!?
まさかの夫の海外赴任話が浮上・生活環境を考えてのアメリカ移住など理由はさまざまであれ、アメリカに住む可能性がでてきたとき、家族の健康を考えて真っ先に気になるのはやはりアメリカの医療事情ではないでしょうか。
アメリカは治療費、保険料ともにバカ高い、お金が無いと病気になっても満足に治療を受けられないなど噂がたくさん流れていますよね。
そこで今回は、アメリカ在住の筆者が今現在のアメリカの医療事情を日本と比べて料金・保険体制はどうなのか・いざとなったときに知っておくと役にたつ英語をお伝えしますね。
また、アメリカに来て驚いた病院事情などもご紹介いたします。
アメリカの病院事情が気になる方はぜひ最後までごらんください。
アメリカの病気治療費が高いって本当?日本と比較した場合
まず、アメリカの病気治療費ですが、日本に比べて非常に高いです。
日本は国民健康保険制度があり、大体の人が保険証を提示することで1~3割負担で病院に通うことができますね。
どこの病院に行ったとしても大体同じくらいの金額で診察・治療を受けることができます。
もちろん、救急車を呼ぶのも無料です。
アメリカはというと、加入している保険や選ぶ病院によっても大きく値段が変わります。
救急車は利用するとなんと、距離・呼んだ時間帯・人件費などでは日本円にして10万~20万円ほどかかってしまうようです。
おどろきの高さですね。
念のために意識がある人へは救急隊員が「救急車、乗りますか?」と確認のために聞いてくれるらしいです。
よっぽどのことが無い限り、首を横に振ってしまいそうになる金額ですね。
さて、気になる治療費ですが、加入している保険によって金額が変わるので、はっきりと断定できる価格はありませんが、以下に参考になるサイトがありましたので紹介させて頂きます。
日本と比較した金額が分かりやすく書かれているのでぜひごらんください。
(アメリカ合衆国の医療費-海外旅行保険の必要性/価格ドットコム 保険)
見ていただいた通り、大体日本では『初診料で三千円もとられるのかぁ。高いなぁ。』と感じるかもしれませんが、アメリカでは普通に1万円を超えます。
また、出産時も含めてそうなのですが入院させてもらえる日数が日本の大体半分の期間となっています。
医者に“ある程度ふつうに生活できるだろう”と判断されたらすぐに病院から出されてしまいます。
こう考えると、日本の医療体制・制度のありがたみを感じますね。
また、アメリカに住んでいる人は皆あまり病院へ行きません。
医療費がとても高く、医療費で自己破産をした人も少なくないというほどなので、皆よっぽどじゃない限り行かないようです。
アメリカ人は風邪とか引かないのかな?と疑問に思う人もいるかもしれませんが、日本人と同じように風邪はひきます。
そのときに、すぐに病院に行くのではなく、まずは市販薬を薬局で買って様子をみます。
(こちらでよく見かける大手の薬局名をひとつあげると、赤い看板が目印のCVSpharmacy(シーブイエスファーマシー)というものがあります)
それでもいっこうに改善されず不安であれば、まず電話で症状を医師に聞いてもらい病院に来るかどうか判断をしてもらうというケースが多いです。
ただ、のちにこれについては書きますが、保険によってかかれる病院もちがい、風邪をひいた・病気になったからといってすぐに病院にかかれないという何とも不便でややこしい医療システムがあるので、小さなお子さまがいる方はとくに、下の保険についての欄もごらんください。
アメリカで病気治療に必要な薬はいくら?
それでは次に、処方される薬の価格について説明をいたします。
病院で診てもらったときに、医師からときどき「この程度なら、薬局に売ってる〇〇という薬でいいからそれ買って飲んで様子見て。」とか、「薬局で市販の〇〇という塗り薬買って。」と言われることがあります。
その場合は、薬局に置いてある表示価格になります。
少しだけ参考までに、アメリカの薬局で買える薬とそのサイトをご紹介しますね。
どれでも人によって効き目や感じ方は違いますので、ご自分に合ったものを選んでくださいね。
風邪薬
VICKS
こちらのVICKSは日本でものど飴で有名だと思います。
価格:1本$8~(日本円:870円~)
この会社のDayQuil(デイキル・デイクィル/眠くならない)とNight Quil(ナイトキル・ナイトクィル/眠くなる)が有名な風邪用の飲み薬です。
タイプはシロップ・錠剤などありますが、私はシロップタイプを飲みました。
悪く表現すると、『これ飲んでも大丈夫なものなのか?』と不安になる色をしたシロップで激甘です。
よく言えば『これ飲んだら一気に治りそう。』と感じてしまうほど、ガツンとくる味です。
私は日本の子ども用シロップでさえ苦手だったのですが、なんとなくシロップの方が効く気がしてしまい購入。
日本のシロップとは比較にならない濃厚さです。
飲む度に強烈な鼻を抜ける甘苦い感じに耐えられず毎度震えました。効き目も私にはいまいちだったので、次からはシロップではなく錠剤にしようと思います。
Tylenol
もうひとつ有名なのは、Tylenol(タイレノール)です。
価格:$10~(日本円:1000円以上~)
こちらは解熱・鎮痛剤として使われます。
アレルギー薬
NASAL SPRAYS(ナザール・ネイゾルスプレー)は、主に鼻炎の方や、鼻づまり、喉の腫れなどに効く薬です。
日本にもよくあるタイプの鼻スプレーです。
価格は大体1本$16~高いものは$50のものも置いてました。(日本円:安くても1750円~量にもよるけれど高いものは5000円以上のものも有)。
他にもアレルギーであれば、
価格:$10~(日本円:1000円~)
価格:$4.5~(日本円:490円~)
などがあります。
解熱・鎮痛剤
価格:$4~(日本円:430円~)
価格:$4~(日本円・430円~)
比較的手の伸びる価格帯です。
ただ、これを病院から処方箋をもらって薬局に処方してもらいに行くとなると、知識がなければ値段は高くなることが多いです。
行く薬局によっても変わりますし、医師と話し合わなければより安いものは教えてもらえません。
私は実際通院したことがありますが、診察終わり頃に突然医師から「どこの薬局で受け取る?」と聞かれました。
最初私はアメリカ医療システムをほとんど知らず、すぐに家から近い薬局の名前を伝えました。
すると医師はその薬局へオンラインオーダーを送りました。
値段が不安だったので「高いですか?」と聞くと、「そんなに高くないよ。」と言われ、「じゃあ、今からその薬局に行ってきて。受付に言えば買えるからね。」とだけ言われました。
私は皮膚に発疹ができてなかなか治らず病院へ行ったのですが、結局病院では値段を聞かないまま薬局に行くと、レジで「$50です。(日本円で5000円以上)」と言われました。
『え!?たった15粒ほどの飲み薬がそんなに高額なの!?』 とおどろき、自分が皮膚疾患を患ってしまったことを落ち込みました。
日本なら、「お薬をジェネリックに変えることができます。ジェネリックなら安いですが、ジェネリックって知ってますか?」と医師や看護師から懇切丁寧に説明してもらえますが、アメリカでは責任は全て自分にあります。
ジェネリックの薬であれば安くなるので、「ジェネリックの薬にして下さい。」とか、「もっと同じような効果で安いものはありませんか?」と自分から聞かないといけません。
また、私は医師から「そんなに高くないよ。」と言われましたが、値段の安い高いの価値観は当たり前ですが人それぞれです。
気になるならぜったいに自分で明確な答えを聞くことをおすすめします。
日本人なら「何円ですか?」と値段を聞くのは勇気がいるかもしれませんが、それによって処方される薬の価格が大きく変わるなら聞くべきです。
むしろ、アメリカでは疑問があれば尋ねるということはふつうのことです。
また、私は処方箋は医師がオンラインオーダーで薬局に送るという選択肢しかないものだと思っていましたが、紙として手渡しでもらうことができるようです。
紙として手に入れられるなら、その情報をもとに付近の薬局に電話をして価格を聞けば比較をしてより安いところで購入するということができるわけです。
この値段の高低差は本当にすごいらしく、ある薬局では$50の薬がちがう薬局では$10など倍以上の差があるケースもあります。
また、自分が加入している保険会社が処方薬をカバーしていることもあるので、保険会社の名前や保険番号は常に把握しておくことをおすすめします。
こんな値段を比較できるサイトもあるようです。(加入している保険番号や住所など必要事項を打ち込むことで、保険適用か否かの薬の値段を調べることができるようです。)
アメリカの病気治療費が高いから保険に入るのは当たり前?
それではここから、保険についてお話します。
現地の人や移住者であれば、働いている会社や所属している団体が保険に加入している(団体保険)場合が多いです。
そうでない人は、自分で保険会社と契約する必要があります。(個人保険)
保険の種類
大きく分けて4種類のタイプがあります。
保険に入る前には自分や家族にはどのプランの保険が合っているか考えてみることをおすすめしたます。
PPO
自分が加入している保険会社が提携している所(医療機関)でも、提携していない所でも保険が適用するプランです。
ただし、提携していない所で保険を使うと自己負担が増えます。
HMO
まず最初に加入している保険会社と提携をしている医療機関の中から自分の主治医を決めます。
決めたら、どんなときも、まずはこの主治医を通して受診することになります。
EPO
基本的に自分が加入している保険と提携している医療機関に行くことで保険適用されます。
緊急事態以外には、提携していない医療機関にいくと保険は適用されません。(緊急時は適用される場合有り。)
POS
HMOとPPOを少しかけ合わせたものです。
加入している保険と提携をしていない医療機関でも受診自体はできるけど、保険会社と提携していないから、医療報酬額に決まりがなく自己負担が増えます。
HMOプランは、自分が加入している保険会社と提携をしている医療機関以外では保険が適用されません。
つまり、提携外の医療機関で受診すると全額自己負担になります。
主治医以外の先生に診てもらいたい場合
- まずは主治医に相談する
- 主治医から相談内容にあう専門の先生を紹介してもらう
- 紹介先の病院に予約をとって受診する
という流れになります。
ただ、緊急事態には状況により例外もありますので、ご自身で保険会社に確認してみてください。
保険について分かりやすく説明されているサイトがあったので貼り付けておきます。
よければごらんください。
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