5月と言えばGW!
ここぞとばかりに旅に出て休みを満喫される方、どこへ行くでもなく自宅でのんびりくつろいで日頃の疲れをとる方、そして世の中の休みに関係なくお仕事の方・・・。
大型連休とはいえ過ごし方も様々かと思います。
お休みを満喫した後の連休明けというものは、仕事の上ではダークポイント。
「今日から仕事だぁ~」と気分がブルーになるのはもちろん、休み明けで出勤するとナゼか何かしらのトラブルが待っているんですよねー。
出勤してまずはトラブル処理に追われ、物理的にも溜まっている仕事を片づける・・・。
連休は良いけど「明け」の仕事のことを考えるとグレーな気分になるものです。
ある意味繁忙期となりがちな連休明け、取引先との書面のやりとりも多くなることもあるのではないでしょうか?
ビジネス上の手紙のマナーやルールに頭を悩ませながら作成するなんて気が重くなってきます。
書き慣れていないと難しいことですよね!
そのような際に参考となる5月の季語やあいさつ文の例をご紹介。
効率的に仕事を進めて早々に通常稼働すお手伝いになれば幸いです!
5月の季語一覧 ビジネスのあいさつで使える季語はこちら!
ビジネスレターの作成にはある程度決まった形式があります。
まず書き出しとなるのが<拝啓>や<謹啓>といった「頭語」。
それに続いて入れるのが「時候の挨拶」です。
そして手紙の最後に入れる<敬具>といった「結語」によって、手紙を〆るのが
定石となります。
「頭語」と「結語」はルール上、必ず組み合わせて使いましょう。
念のため参考までに・・・
ビジネスレターで良く利用される「頭語+結語」の組み合わせ
- 拝啓(頭語)+ 敬具(結語)
- 謹啓(頭語)+ 敬白もしくは謹言(結語)
それらをまとめると、一例として下記のような形式となります。
“拝啓 〇〇の候、貴社ますますご清栄のこととお慶び申し上げます。
(本文)
敬具”
- 「頭語」は拝啓
- 「結語」は敬語
- 「時候の挨拶」が〇〇の候、貴社ますます・・・の部分
となる作りになってます。
この「時候の挨拶」ですが、“時候”という言葉の通り、〇〇にはその時の季節を表す言葉を使います。
それが季語!
5月に作成する手紙ですから、5月だなと思い描けるような季語を用いることでビジネスにふさわしい文面となるのです。
この5月を表す季語はこちら!
若葉/薫風/新緑/葉桜/残春/初夏/立夏/晩春/暮春/緑風/軽暑/万緑/老春/向暑/青葉/万葉/微暑/薄暑/陽光/藤花・・・等
ちなみに・・・
時候の挨拶にある「候(こう)」とは 〇〇というように季節も移り変わってきましたが・・という意味。
例えば “緑風の候” という時候の言葉とすると、
というイメージ。
いかがでしょう?
5月の爽やかな気候を象徴しているような表現ですよね!
また “暮春”だと「春もそろそろ終わりかな」といったイメージ。
“微暑”だと「うっすらと暑くなってきた頃」と、まさに5月の気候を言い表せるような言葉です。
手紙の冒頭でもあるこの〇〇に5月をイメージしやすい季語を使うことによって、印象がかなり良くなりませんか?
良い印象で相手方に手紙のその先を読み進めてもらえることもビジネスでは有効な手段につながるはずです。
ちなみに「〇〇~の候」のかわりに「〇〇のみぎり」を使うこともあります。
ビジネスの上では「~の候」が使われる言葉多いですが、「みぎり」は女性に用いられることで、手紙により柔らかい印象を与えることが出来ます。
ビジネスで使える5月の挨拶文例5選
時候の挨拶を「〇〇の候」「〇〇のみぎり」の形式で使うことは漢語調の表現ともいわれ、ちゃんとした印象となるためビジネス文書にも比較的よく用いられる言い回しとなります。
漢語調の言い回しを用いた時候の挨拶の例
- 薫風の候、貴社におかれましてはますますご発展のこととお慶び申し上げます。
- 立夏の候、皆様ますますご壮健のことと拝察いたします。
- 簿暑の候、貴社ますますご清栄のこととお慶びもうしあげます。
- 葉桜のみぎり、ますますご隆盛のこととお慶び申し上げます。
- 籐花のみぎり、皆様ますますご健勝のこととお慶び申し上げます。
また漢語調での表現はちゃんとした印象にはなりますが、比較的固い印象となるため親しみのある表現を求める場合には、下記のよう時季を表す表現を入れることで時候の挨拶とする言い回しもあります。
それを口語的な表現と言います。
よりやわらかな印象を与えたいときは、こちらの言い回しを入れるのも良いでしょう。
口語的な表現を用いた時候の挨拶文の例
- 若葉のかおりが満ちあふれる今日この頃、
- うららかな季節になりましたが、
- 風薫るさわやかな季節となりましたが、
- 若葉青葉のまぶしい時期となりましたが、
- 行く春が惜しまれる今日この頃、
5月はやはり「青葉」「若葉」といった言葉が時季を表す言葉としては、使いやすいようです。
桜や花の表現が多かった4月の季語に比べ、緑や爽やかさをイメージさせる季語の多い5月は、より一歩夏に近づいた感がありますね。
季語とはそもそも何? 何種類あるもの? 誰が決めるもの?・・・季語の歴史 いつから手紙に季語を入れることになった?
「季語」といえば、俳句。
と、反射的に思ってしまうのは私だけではないのではないでしょうか?
そもそも季語とは俳句から体系化されていったもので、俳句には“季語を入れなければならないもの”という学校で習ったイメージがあり季語というだけで多少構えてしまう感があります。
ビジネスの上ではしかり、目上の方への手紙などきちんとした手紙を書く場合にも「時候の挨拶」にて季節を表す言葉(=季語)を用いらはければならないとなると・・・慣れていないと難しいものですよね。
季語ではありますが、俳句の季語と時候の挨拶で用いられるものとは別のものと区別する考え方もあり、時候の挨拶では特別な季語自体の決まりごとなどがあるわけではなく、俳句におけるよりは気を楽に用いても大丈夫かと思うのです。
5月の季語の中では「立夏」のように暦の上での日にちが明確なものについては、大きく日にちを外して利用するには難しい部分はありますが、季節の感じ方や受け止め方は十人十色。
そのため季語という言葉に誰が決めたとか、いったい何種類あるのかという考えることはあまり意味のないことではないでしょうか?
手紙に季語を入れないと失礼に当たる?
ビジネスにおける手紙ということであるなら、基本的に時候の挨拶として季語を用いるのはマナーとされています。
でも緊急性の高い案件を連絡するために作成する手紙であった場合、逆にマナーそぐわないものになってしまう可能性もあります。
時候の挨拶自体に余裕のようなものが感じられ、緊急性の印象が薄くなってしまうでしょう。
そうなってしまっては元も子もありません。
至急な内容となる場合、失礼にならない時候の挨拶を省くためのパターンは次のようなものがあります。
こちらを用いれば、要件にすぐ入る文面を失礼なく作成することも可能となります。
機会が発生してしまった場合には利用してみてください。
まとめ
ビジネスにおいて良く使われるのは“〇〇の候(こう)” から始める漢語調の言い回し。
〇〇に入る5月の季語の代表的なもの
若葉/薫風/新緑/葉桜/向暑・・・など
漢語調を用いた挨拶文の一例
拝啓
立夏の候、貴社におかれましてはますますご発展のこととお慶び申し上げます。
(本文)
敬具
口語的な表現を用いることで、よりソフトな印象を与える時候の挨拶とすることも可能。
口語調を用いた挨拶文の一例
拝啓
青葉の風薫るさわやかな季節となりましたが、皆様におかれましてはますます
ご健勝のこととお慶び申し上げます。
(本文)
敬具
原則は、ビジネスレターにおいては季語を含めた「時候の挨拶」を用いることがマナー。
ただし至急な内容の手紙の場合には
の形式を用いることで、時候の挨拶を省いても失礼な印象を与えないよう体裁を
整えるのがベター。
参考までに、Wardで文書を作成する際に、挨拶文の簡単入力できる機能のご紹介します。
GW明けで多忙な状態から始まるこの5月、適切な季語を用いた時候の挨拶で季語同様、爽やかにビジネスを進めていきましょう!
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