何食わぬ顔で帰宅した1年生のお子さんとおやつを食べていると、担任の先生から我が子がお友達の物を隠して、いじわるをすることがあると連絡が入る…親としては青天の霹靂。
雷が落ちたような衝撃を受ける方も多いのではないでしょうか。怒りというよりも、不安が大きいと思います。
子どもが友達の物を隠すとお悩みの小1ママさん!
今回は
- 友達の物を隠す心理や原因
- 対処方法
- 謝罪方法
などを一緒に考えていきたいと思います。
対処を間違えてしまうと、悩みが長期化する恐れもあります。
お子さんの困りごととしっかり向き合って、楽しく小学校生活が送れるように一緒に考えていきましょう!
1年生の子供が友達の物を隠していると連絡が。これっていじめ?
担任の先生からの連絡ってすごくドキドキしますよね。
私も元気な小1男児を子育て中のママですが、スマホに小学校からの着信が入ると、「何をした?」と一気に緊張しちゃいます。
良い事の連絡だといいのですが、正直、良くないことの連絡が多いです。
「お友達の物を隠して、困らせている」と言われたら、私も同じ母親として、きっと雷が落ちたような衝撃を受けると思います。
きっと、「なんで?」「どうして?」「何があったの?」「何でそんなことするの?」と頭の中を駆け巡るのではないでしょうか。
「いじめ」と不安がよぎるママさんもいるかもしれません。
物を隠しているという事実はかわりませんが、まだ、いじめに当たるとはまだ言い切れないです。
ただ、「物を隠す」ということには、お子さんの心の中に何かしら不安や悩み、問題が隠れている場合が多いと思います。
そして、適切な対処がないと「いじめ」に繋がっていく可能性があります。
親としてもすごく不安になると思いますが、担任の先生から状況などしっかり話を聞きましょう。少し冷静になってお子さんに寄り添っていくことが大事です。
1年生の子供が友達の物を隠す心理や原因は?
小1の子どもが物を隠すという行為には、心の中に不安や悩み、問題が隠れている場合が多いと思います。
頭ごなしに怒っても根本の解決にはなりません。
お子さんの困りごとの根本が解決できるように、心理や原因を探っていきたいと思います。
物を隠してしまう心理
1.相手の気に入らないところがあるので困らせいたい
例
- 喧嘩をした。
- 遊んでいる時に相手がルールをいつも守らない。(ルールを守るよう自分で言えない)
- いつも意地悪な事を言ってくる。
- 可愛い文房具を自慢してくるので羨ましい。
小1のお子さんには一番多い理由かもしれません。
単なるいじめっ子気質のお子さんより、自分の口で相手に不満を伝えられないお子さんがしてしまう場合もあります。
2.不安や不満、ストレスから気を引く行為にはしる。
例
- 親が共働きでコミュニケーションの時間が少なく、寂しい。
- 注目されたい。
- 親の躾が厳しくて、うっぷんが溜まっている。
- 誰かが困っている顔が見たい。
この場合、お子さんの心の中に抱えている原因は大きく根深い。
対処にすごく注意が必要です。
3.魔が差した
例
- 他の人がしているのを見て真似してみた
- 単なるちょっとした意地悪のつもり
あまり悪気はなく軽い気持ちでやってみたというパターン。
特に②の不安や不満、ストレスから気を引く行為にはしる場合は、長期に渡って対処が必要になります。お子さんの心の中の不安やストレスは根深いことが多いです。お子さんの信用や信頼を取り戻せるように、慎重に対応していきましょう。
友達の物を隠していることをどのように叱る?
どんな時も同じですが、人を叱る時に一番やってはいけない事は、頭ごなしに感情的になってることです。
私もついつい大きな声で怒ることも多いのですが、この叱り方では、一時的な効果しかなく、根本が解決されていないので、また繰り返すことが多いです。
特に、我が子が「物を隠す」という、親からするとすごく辛い事実。
しかし、何か心の中に秘めた原因となるものに苦しんでいるのは、お子さんです。それを忘れずに冷静に話をしていきましょう。
父親、母親の役割が各家庭あると思います。役割に応じて話を進めてくださいね!
両親揃って、改めて話し合いをする場を作ると、お子さんも「良くないことをしてしまった」と思え、2度としないと思える場になると思います。
まずはお子さんの話をしっかり聞くことから始めます。
私もなんですが、子どもと話していると言葉がでてこないと、ついつい口を挟んでしまいます。この時はカウンセラーになったつもりでゆっくりと話を聞くことに徹しましょう。
お子さんが話をしやすいように質問を投げかけていくと、話をひきだしやすいです。
質問例
- どうやって隠したのか?
- どうして隠そうと思ったのか?
- なんでそんな気持ちになったのか?
- 物を隠されたお友達はどう思っただろうか?
- 物を隠してみて、自分はどんな気持ちになったのか?
- お友達のお父さんお母さんはどう思っただろうか?
話をしていく上で大事なことは、「良くない事をしてしまった」と本人が思えることと子ども自身の気持ちを引き出すことです。
友達はどんな気持ちだったか、自分はどんな気持ちになったかをしっかり考える場にしていきましょう。
そして、話をしているお母さんやお父さんはどんな気持ちになったのかも伝えましょう。
- お友達の物を隠して悲しい気持ちになったこと。
- お友達が今、どんな気持ちか心配していること。
- 物を隠してしまってあなたの事もとても心配していること。
- あなたの困りごとに気づいてあげられなくて、申し訳ないという気持ち。
お父さんお母さん含め、周りの人がどう思ったかということを考えさせること、どう思ったか伝えることで、「やってはいけなかった」ことを実感できると思います。
そして、「言葉で伝える」ことが大事だということを話しましょう。
今回の物を隠してしまったことも、言葉で自分の気持ちを伝えていれば、起こらなかったかもしれません。
同じことを繰り返さないためにも、お子さんと向き合って、話をしていきたいですね。
次に、原因になっている事への解消へ進みましょう。
相手とのトラブルの場合
わだかまりが解消されるように動きましょう。
例えば
- 喧嘩のもつれ → わだかまりなく仲直りできるように仲裁に入る。(必要であれば先生に仲裁にはいってもらう)
- いつも意地悪な事を言ってくる → 言われて悲しい気持ちを相手に伝える。(必要であれば先生に仲裁にはいってもらう)
- お友達の持っている文房具が羨ましい → 物やお金の大切さを伝える。次のテストで目標達成したら、買ってあげるなど約束をする。
など、お子さんが物隠しに走ってしまった原因を解消するサポートをしてあげましょう。
不安や不満、ストレスが原因の場合
親の普段の接し方を改めましょう。
- 子どもとコミュニケーションをとる時間を増やす。
- 抱きしめてあげる。
- 子どもに大事に思っていることを伝える。
- 絵本の読み聞かせの時間を増やす。
- 躾が厳しい場合、見直す。
子どもと向き合う時間を増やすことは必須だと思います。仕事に家事に忙しいですが、子どもから大きなSOSがでています。
真摯にお子さんと向き合う時間を作ってくださいね。
そして、話の最後にお子さんに
- 「どんなことがあってもお父さんとお母さんはあなたの味方だよ。」
- 「あなたのことを信頼しているよ」
- 「いつもあなたのことを見ているからね」
- 「なにがあっても大好きだよ」
などと声をかけてあげると、親子の絆も深まります。お子さんも悪い事をしてしまったけど、謝り反省をすれば、許してもらえると安心できますよね。
すごく辛いテーマですけど、これを乗り越えられたら、親もお子さんも大きく成長できると思います。冷静に正しく対処していきましょう。
隠してしまった友達や相手の親への謝罪は?
気になる謝罪方法を考えていきたいと思います。
「良くないことをしてしまった」のでどういう形にせよ、謝罪は必要です。ここを飛ばしてしまうと、子どもにも罪の意識が薄らいでしまいます。
必ず改めて「謝る場」を作りましょう。
相手のご自宅へ伺うことができる場合
簡単な手土産を持参してお子さんと一緒に伺います。1,000円~3,000円ぐらいのお菓子などがおすすめです。
お子さんと一緒に伺い、謝罪をして、二度としないことを約束したことや、これからも仲良くしたいという気持ちを伝えます。
親が一緒に謝ることで、お子さんは安心感もあります。また、自分のことで親が頭を下げている姿を見て、罪悪感がこみあげて、「もうしない!」と決意する子どもも多いと思います。
学校で相手の友達に謝る場合
担任の先生に話をして、先生も立ち合いの元、子ども同士で顔を合わせて謝る場にしてもらうといいですね。先生も見ているので、二度としないという意識になります。
その場に親が立ち会わせてもらえるのであれば、立会させてもらうのもいいと思います。子どもからすると罪の意識が高まるからです。
また、相手の親御さんには電話を一本入れさせてもらえると、親同士のわだかまりもなくなるかと思います。相手の親御さんも安心すると思います。
絶対にしてはいけないことは、子ども抜きで親のみで謝罪を完結させてしまうことです。
仲が良いからといって、ラインやメールのみで謝罪をする、親だけで謝罪にいくということはおすすめできません。子どもの罪の意識が低くなってしまいます。
必ず、子どもに改めて謝罪する場を作りましょう。
子供がまた友達の物を隠した!
再度、物を隠してしまったとなると、また辛い状況ですよね。
心の中にまだ原因となるものがあり、解決できていない。新たなトラブルや心配、不安ができたのかもしれません。
辛いと思いますが、根気よくお子さんと話をする場を作り、お子さんの様子を意識して観察してみましょう。
もちろん、怒鳴り頭ごなしに怒ることは厳禁ですよ!!
繰り返している事を真摯に受け止めて、お子さんと話をして、相手のお子さんにも再度、謝罪の場を作って下さい。
寂しさやストレスが原因であれば、まだまだお父さん・お母さんの努力不足かもしれません。うんと甘やかしてあげましょう!
また、もしかすると、お子さんの中で「良くない事をした」という意識が薄かったり、自分がされたらどうだろうか?ということがお子さんの中で考えられていないかもしれません。
何度も続くようであれば、人の気持ちを考える絵本の読み聞かせをしてみたらどうでしょうか?
気持ちを考えるおすすめの絵本
きもち
この絵本はほとんどが絵です。なんともいえない絵から色々な人の気持ちを深く深く考えることができる絵本なので、おすすめです。お子さんと一緒にゆっくりとそれぞれのページから読み取れる気持ちを考えて、話をしてみて下さいね。
きもち (福音館の単行本) | 谷川俊太郎, 長新太 |本 | 通販 | Amazon
ねずみくんのきもち
この絵本は人を思いやる気持ちが大事だということを考えることができます。人を思いやる気持ちがなければ、どうなるか?ということを考える場になるので、おすすめです。
ねずみくんのきもち | なかえ よしを, 上野 紀子 |本 | 通販 | Amazon
しあわせのバケツ
この絵本は世界中で読まれている絵本です。ご存じの方も多いかもしれませんが、人が喜ぶことをすれば、バケツがいっぱいになり、嫌がることをすると空になってしまいます。
思いやりを持って人に優しくすることの大切さをわかりやすく感じてもらえるお話です。
しあわせのバケツ | キャロル・マックラウド, デヴィッド・メッシング |本 | 通販 | Amazon
おかあさんはね
この本は母親の願いが書かれた本です。母親の愛情をお子さんに伝えるのにもってこいの絵本です。読んでいて、大人もうるっとしてしまいます。きっとお子さんの心にも響くものがあると思います。
おかあさんはね | エイミー・クラウス・ローゼンタール, トム・リヒテンヘルド, 高橋 久美子 |本 | 通販 | Amazon
絵本の読み聞かせは、お子さんに大事なことを伝えやすく、情緒も育てることができます。
特に寂しさを抱えているお子さんにとっては、親子のコミュニケーションの時間にもなりますのでおすすめですよ。
よく考えてみると、文字が読めるようになっているので、あと数年すると、絵本を一緒に読むことはなくなると思います。
辛い状況だと思いますが、良い機会だと思って、読んであげてくださいね!
きっと解決への一歩を踏めると思います!
友達の物を隠すのをやめないのは病気?
何度も何度も友達の物を隠す行為をやめられない場合、病気が隠れていることもあるかもしれません。物を隠す行為から盗む行為に変化していく可能性も秘めています。
なによりも、お父さんもお母さんも疲労困憊状態だと思います。状況によって相談することも考えてみましょう。
話をして、アドバイスをもらうだけでも、気持ちも楽になりますよ!
相談窓口
- スクールカウンセラー
各学校によって受付け方法があると思います。担任の先生などに問い合わせてみましょう。
- 各自治体の子育て支援窓口
- 児童相談所
同じような相談を受けたこともあると思うので、支援してくれます。まずは、話を聞いてもらうだけでも楽になりますよ。
- 心療内科・精神科
- 発達外来のある小児科
あらかじめ予約が必要であったり、子どもの受診が可能か、事前に確認してから受診するようにしましょう。
まとめ
- 子どもが「物を隠す」ということには周りの大人が正しく対処をしていくことが大事。
- 子どもが物を隠すという行為には、心の中に不安や悩み、友達とのトラブルが隠れている場合が多い。
- 頭ごなしに怒らずに、ゆっくり子どもの話を聞き、対処していくことが必要。
- 親の都合でラインやメールで謝罪を済ませるのではなく、必ずお子さんから謝まらせる「謝罪の場」を作ることが大事。
- 繰り返してしまう場合、根気よく話を聞き、原因を解決できるように行動すること。絵本の読み聞かせを使って人の気持ちを考えさせることがおすすめ。
- 何度も繰り返し、長期化する場合は公共の機関や病院に相談することも考えてみる。
改めて、「物を隠す」行為について考えていきました。
親からしても我が子がしてしまったと思うとすごく辛いことです。
ただ、親以上に物隠しに走ってしまったお子さんのほうが不安な思いや辛い思いをしているのだなと思いました。
普段から子どもとコミュニケーションをとっていれば、防げる可能性もあると思います。
私も仕事や家事で手一杯になっていることも多いのですが、少し意識して、子どもと向き合ったり、観察する時間を作りたいなと思いました。
また、もしお子さんがお友達の物を隠してしまっても、ここは「親子の成長の機会」と思って、冷静に対処していくことが大事だなと思います。
お子さんと沢山、笑って過ごせるように、頑張りましょう!
コメント