観察日記・・・私が小学生の頃に最も苦手だった宿題の1つです。
続いたことがなく、不得意だったことを覚えています。私が小さい頃は、親と一緒に宿題をするという概念があまりなく、続ける根性もなく、どうやっていいか分からず放っておいた気がします。
そんな私も、小学校1年生の子供を持ち、子供が学校の宿題で観察日記をしないといけないと言いました。子供の頃を思い出し、一緒にやってみようと思い、朝顔をテーマにしてみました。
「きゅうり」や「ひまわり」などをテーマにした子供や、虫などの「生き物」をテーマにした子供もいたようです。
私が朝顔をテーマにした理由は、子供にとって印象が付きやすく覚えやすい花である、色々な色の朝顔があるので子供が楽しめそう、植物の育ち方を学ばせたい、何となく枯れなさそう、文部科学省も推進している、などという理由で朝顔を子供に勧めました。
観察日記は子供の教育にはもってこいの宿題です。
朝顔を育てることで、植物についての知識や育てることの責任を学び、観察することで感受性や忍耐力を学び、絵や日記を書くことで、絵の表現や文字の表現を学ぶことができます。
実際やってみると、それ以上に色々学びが多かったです。
しかし、中々難しく大変だったのも事実です。朝顔の咲く時間帯、枯れないような工夫、どのように描くか、旅行などで家を空けるときはどうするか、子供に観察を継続させることなど、一言で観察日記と言っても、やらなければいけないことは結構多くあります。
そこで、今回の記事は小学校1年生を持つ子供を持つお母さん方に、朝顔の観察日記について、
- そもそも朝顔とは?
- どのような知識が必要か?
- 子供にどうアドバイスすればいいのか?
- 朝顔を上手に育てるコツは?
などをお伝えします。
1人でイチから考えて実行するよりも、参考にしていただければ大分役に立つと思いますので、ぜひ参考にしてください。
もちろん、小学校1年生に限らず、他の学年の子供を持つお母さん方や、朝顔以外で観察日記をつける子供のお母さん方にとっても参考になるはずですので、ぜひ読んでいただければと思います。
小学校1年生と言えば朝顔!どんな植物
朝顔はツル性であり、種をまいてから一年以内に開花して身を付けて種子を残し、そして枯れる、1年草と言われる植物です。
日本では、奈良時代末期に遣唐使がその種子を薬として持ち帰ったものが初めとされています。ただ、その頃は「朝に咲く花」全般を朝顔と呼んでいたらしいです。
朝に咲く花全般から、現在の朝顔を明確に区別したのは、江戸時代です。江戸時代に様々な品種改良があり、色々な色の朝顔が見られるようになりました。当時は、朝顔図譜がたくさん出版されて、朝顔の優劣を競う品評会が多く行われていたそうです。
日本人の生活に欠かせない花の1つと言っても過言ではないです。
なぜ1年生で朝顔の観察や育てることを習うの?
小学校の先生に話では、朝顔は初めて植物を育てる子供でも育てやすく、きちんと水をやっていれば、ある程度育つらしいです。また、朝に花が咲くので、登校するときに子供たちが楽しみにするそうです。
また朝顔は、種から目が出て、葉っぱが広がり、ツルが伸びて、枯れて種を残すまで、ある程度短期間で観察が出来る事や、葉っぱの広がりやツルの伸び方も分かりやすく、ツルを支柱で支えないといけないことなどの変化が学びやすい植物です。
咲いた花は色水にでき、育て上げた最後には種もでき、種自体も保存しやすく、次の1年生のプレゼントにできたりもします。
文部科学省は、朝顔は毎日世話を続けることで、多くの気付きがある植物であると称している程です。植物を育て、その成長の過程で多くの気付きを見出しやすい植物の1つが朝顔であり、小学校1年生の教材に選ばれる理由になっています。
また、朝顔の花言葉は、「愛情」、「結束」です。
その他に、白い朝顔の花言葉は「あふれる喜び」、「固い絆」、青の朝顔の花言葉は「短い夢」、「儚い恋」、紫の朝顔の花言葉は「冷静」です。
観察日記を書きながら、子供に花には花言葉があるという事を説明し、朝顔の花言葉を教えるのも、子供とのコミュニケーションを図りながら情緒のある教育になります。
朝顔の一生は?
朝顔は5月中旬~下旬が種まき時期です。もちろん気温が関係していますので、寒い地域である北海道などは6月くらいの霜が降りなくなった時期に植えて下さい。
種をまいてから30日~60日ほどで花を咲かせます。 開花時期は6月~10月です。
朝顔は種を植えると、芽を地上に向かって伸ばしていき、ハート型の小葉をはやします。その小葉の間から、形の違う葉が生えてきます。葉が増えてくると今度はツルが伸びてきます。そこでささえを立てると、朝顔ツルはささえに巻き付きながら上に伸びていきます。
やがてつぼみができて花が咲きます。咲き終わった花の根元には緑色のみができており、1日1日大きくなります。熟してくると茶色くなり、その実から種がでてきて、その朝顔の一生は終わります。
文章で書くと、あまり実感はわきませんが、実際見ると感動的なものです。YouTubeでも見れますので、是非見てみて下さい。
朝顔を上手に育てるコツは?
朝顔を育てるコツは4つあります。
朝顔を育てるコツ
- 朝から昼まで日にあたる、半日陰で育てましょう。
- 土の表面が乾き、白っぽくなったら水をたくさんやりましょう。真昼間などの熱い時間帯に水をやると水が熱湯になってしまいますので、午前中の10時までに水はやります。
- 開花前はリンを含んだ肥料をあげます。葉が黄色いときは、液肥でマグネシウムを補ってあげましょう。
- ある程度成長してきたら、摘心しましょう。
1つずつ説明していきますね。
朝顔を上手に育てるには?
その1
朝顔は育てやすいと言われていますが、意外とデリケートな植物です。
1日中日が当たる場所に置いておくと、暑すぎて枯れてしまう場合があります。1日の内うち、半分ほどしか日の当たらない場所(半日陰)において、暑さを和らげてあげて下さい。
その2
土が乾いたら、鉢底穴から水が流れ出てくるまでたっぷりと水をやるのが基本です。
土の表面だけが濡れた状態だと根まで水が届かないのです。土が乾いている目安として、土の上が白っぽい砂状になる時です。雨で土が湿っているときは、水やりは不要です。
また、真夏の10時以降に水をやると、水の温度が40度とお風呂の温度ぐらいまで上がります。熱湯は枯れる原因となるので10時前までに水やりをします。また、土が乾いていたら、日が沈む前ぐらいの夕方に再度水をあげて下さい。
その3
リンを含んだ肥料は花の開花を促します。ですので、リンを含んだ肥料を使用します。また、葉が黄色くなってきた場合は、マグネシウム不足によるものです。その際には、マグネシウムの液肥を使用します。
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その4
葉が8枚くらいになったら、ツルの先を切ります。
これを「摘芯」と言い、摘芯するとツルの途中から新しい芽がでます。残したツルが15㎝ツ程伸びたら、元気なツルだけ残して残りは根元から切ります。
ツルの数が多いと、伸びが悪くなったり、栄養不足で花付きが悪くなるからです。摘芯することで、株が大きくなり花もたくさん咲くようになります。
朝顔の観察日記を書こう!
観察日記を書くと言っても、色々な書き方があり迷ってしまいます。
学校から指定の記録用紙がある場合はそれに従えばいいですが、特にない場合は、市販されている絵日記長や子供が選んだスケッチブックでもいいですし、A4サイズの画用紙に上半分を絵、下半分を文章としても使用してもいいです。
朝顔の観察日記を書くときは、まず絵から!
朝顔の観察日記を書くときに、絵と日記をどの様に描くか迷ってしまいます。日記から書くのがやりやすい子供は、日記からでもいいと思いますが、基本的には絵から描いて、その絵に沿って日記を書く方が、やりやすいです。
何故なら、子供は文章よりもまず絵を描きたがります。子供は感受性が強いのですが、それを表現する文章能力は弱いです。ですので、まずは絵を描かせて、その絵の内容を文章化するように大人が促しましょう。
例えば、芽が出た時に観察日記を書く場合は、まず芽の絵を描かせます。その後に、「種を植えて、水をやっていたら芽が出たね!うれしい?目はどんな形をしている?種を植えたら何日くらいで芽が出たかな?この後大きくなるのが楽しみだね?」など、簡単な言葉で子供に質問してあげて下さい。
そうすることで、子供は「種を植えて水をやっていたら芽が出た!すごくうれしい!芽は丸っこくてかわいい!種を植えて5日目で芽が咲いた!大きくなるのが楽しみだ!」などと、芽が出た時の漠然な気持ちから、文章化する情報を学びます。
文章の書き方は、小学校1年生ですので、あまり気にせず、簡単な文章で大丈夫です。先ほどの例であれば、「きょうめがでた。とてもうれしいきもちになりました。はやくおおきくなったほしいです。」などで十分です。
日記で大事なことは、子供が自分で考えて書く!という事です。学年が上がれば、複雑な文章を書くようにはなりますので、まずは自分で考えたことを簡単でも良いので、そのまま書かせてあげて下さい。
毎日書くべき?
学校によって、毎日書くか、1枚書くのか、3枚書くのかなどの指定があると思いますが、指定がなければ、まず毎日書く必要はありません。例えば、朝顔は種を植えてから4日か5日で芽がでてきますが、芽が出るまでの3日間~4日間は同じ絵だけになってしまいます。
大人の研究で、細かく土の栄養素などまで調べるのであれば毎日観察が必要ですが、変化がないのに子供に観察日記を書かせても飽きて嫌になります。嫌々することはあまり身につきません。朝顔の観察日記は変化がある時に書きましょう。
ただ、変化はなくても出来るだけ毎日の水やりは、子供にかけさせてあげて下さい。
最初は嫌々でも、芽が出た時に喜び、観察日記が楽しくなる子が多いですし、「自分が育てた朝顔!」という充実感や達成感を子供自身が持つことで、観察も積極的になったり、他の事でも何かを継続するきっかけになる場合があります。
書きやすいタイミングとしては、
- 種を植えた時
- 芽が出た時
- ハート型の葉が2枚生えた時
- 形の違った葉が増えた時
- ツルが伸びて花が咲く前の時
- 花が咲いた時
- しぼんだ時
- 種の時
と8枚くらいが、観察するにあたり変化の境目ですので、ちょうどいいです。
ただ、多すぎるようでしたら芽が出た時、花が咲いた時、しぼんだ時と特に印象に残るこの3つにしましょう。
印象に残りやすいので、絵も日記も書きやすいからです。1枚だけ書く場合は、花が咲いた時をおすすめします。これも同じ理由で、一番印象に残りやすいからです。
ただ、これらの事は「印象に残りやすい目安」として考えて下さい。主役は子供です。子供なりに印象が残った時があくまでも書き時ですので、例えば子供が「芽が出た時を描きたい」などと話した場合は、その時を描かせてあげて下さい。
観察する時間帯は?
朝顔は、早朝に花が咲き、昼頃に閉じて、日没から約9時~10時間後にまた花が咲くというサイクルがあります。
ですので、水をやる朝の時間帯に観察すると、一石二鳥です。ただ、玄関前などの目が付きやすいところに置き、いつでも観察できるようにすることがポイントです。
観察は、何も決まった時間にしないといけないわけではありません。ただ、観察日記は観察して日記を書くという目的がありますので、観察する時間のルーティンを決めていた方がいいですが、ふと観察する、好きな時に観察するという、観察を楽しめることが、観察するだけという目的には大事です。
ですので、観察だけの楽しみ方を学ぶためにも、目が付きやすいところに朝顔を置き、楽しむことも優先させましょう。
枯れた場合でも書く?
枯れた場合でも、そのまま観察日記に書きましょう。
観察日記の目的は、言わずもがなですが、観察して日記を書くことが目的です。上手に育てるように工夫することも目的の1つではありますが、あくまで第1目的は「観察して日記を書く」です。
ですので、もし上手に育てられなくて枯れてしまった場合でも、そのことを観察して書くことの方が大事です。育てる事よりも観察して日記を書くという事が第1目的であることは忘れないでください。
ただ、だからと言って枯れてもいいわけではありませんので、枯れないように気を付けることは忘れないで下さいね。
朝顔の絵の上手な書き方のコツは?
朝顔の観察日記は、芽が出た時、つぼみになった時、ツルが伸びた時、花が開いた時など、色々なタイミングで絵を描かないといけないです。
満開の花が咲いたきれいな時だけの絵を描くだけではないので、中々どういう風に書いていいか迷ってしまします。
そこで、簡単なコツをお伝えしますね。
基本的には「描きたいところや変化しているところをデフォルメして描く!」です。
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